《彼氏が悪の組織の戦闘員Eなんですが…》第37話 本番は明日です
點滴が終わり、私は起き上がるとこの豪華な部屋を歩いた。
窟型で部屋と部屋の間に扉はない。
お風呂部屋は中央に丸くなったにお湯がはってある。
點滴後だし一応その部分は今日は濡らしちゃだめかな?
しかし広い風呂だ。日本とは違う。
富豪が札束を浮かべて金歯を見せながら笑ってるやつに私みたいな貧乏人が…。
夕飯までは暇だ。
鳴島さんと枝利香さんはちゃっかり二人で買いに行ったし…私も行きたかったな。
でも行こうとしたらあのイケメンが止めに來るだろうし。帰る時に期待するしかない。
というのもお土産を両親から頼まれていた。
お父さんは図々しくもワインを頼み、お母さんはオリーブオイルを頼んできた。
安いやつでいいよとは言われたけど…。
それにしても…暇だなぁ。
私はバルコニーに出てみた。イアの街がここからでも見渡せる。
そういや観らしい観してないわ。味しいもの食べて蜂に刺されたくらい。
ああ、ハイジャックとかもあった。
白い街並みや青いドーム屋の教會が見える。
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可らしい街だなぁ、もっと歩きたかった。
とそこで後ろからガバッと抱きしめられビビった!
「ノックしても返事ないから慌てたよ!バルコニーなんて出て!また蜂がきたらどうするの?」
「だっ、大丈夫!エピペンもあるし、蟲なんていないよ!」
そもそも心配した栗生院くんがバルコニーに蟲除け低周波音裝置やらをズラリと置いてるし!
「それでも心配だよ!!ただでさえ、時奈さんを刺した蜂は許せないのに…」
その蜂もう死んでるけどね?
蜂より貴方に私の心がブスブス刺されまくって腫れてきてるからね?
「それよりどうかした?まだ夕飯じゃないよね?」
「うん、ホテルにもお土産やスパもあるし暇なら行く?町歩きできなくてごめんね?長い休みが取れたらまた來てもいいんだよ?」
「ありがとう!まぁ、お父さんやお母さんに頼まれてた安いワインやオリーブオイルさえ買えればいいやって思ってたから…」
それを聞いて栗生院くんが渋い顔になる。
「お父様とお母様が…なんてことだ。最高級のワインとオリーブオイルを鳴島に頼んでおくね?」
と栗生院くんは早速電話をかけた。
ええええ?最高級のワインって!!一どれだけするの!
うちの親にそんなものあげていいんかな?ヤバイ!きっと値段を知ったらお父さんは家寶にしそう。
ここは安って言っておいた方が気絶しなくていいよね。
電話が終わると私たちはホテルのお土産屋に向かう。
というか普通にお店あるなぁ…流石高級ホテル!!
お店にるとこの島のミニチュアの建や絵などがたくさんあった。
それにロバグッズがやたら多い。お皿もかなり素敵だった。
カラフルな花に蕓的なデザインでこれはしくなった。お皿だし割れるかな?
ワインやオリーブオイルも當然あった。
これ町歩きしなくてもここで全部揃いそうな勢い!!
「まぁこの島の港に行く時にケーブルで行く人も多いけど、ロバにも乗れるからね名なんだよ」
「ロバに乗れるの?」
「うん、一応乗れるけどそこら中ロバの糞まみれだしあまりオススメしないけど」
あっ…そうなんだ…それはちょっと嫌だわ。
「でもロバグッズやぬいぐるみも可いね一つ買おうかな…」
「そうだね、どれでも買ってあげるよ?」
「って、ねえ!栗生院くん!本來ならあなたの退院祝いなんだから、私が買わないとだよね?」
「……うん、時奈さんそれは嬉しいけどさ、お金を…そもそも換金してないよね?」
と言われ固まった。
は!!なんということだろう!!
私はここで初めて自分の財布に日本円しかってないことに気付いた!!
海外に行ったのに金を換金してないアホおりけり!!
そもそも最初から豪華すぎるし、1円も払ってないし奢られ続けているし…
これお父さんのお土産とか言ってる場合じゃなかった!!
「ああ…ううう…おおおお!!」
栗生院くんはにこにこしながら
「で?どのロバがいいかな?」
と微笑む。
「すいません、日本に帰ったらバイトして返さないと!」
「いやいや無理だよ…ここまで來るのにたぶん時奈さんには無理な額だから遠慮しないでね?」
ひっひいいいいい!一般人が払える額じゃない!當然だよね!額聞いたら気絶する!
私は申し訳なくて買えないと言ったが
「じゃあこのお揃いのロバのぬいぐるみでも買おうか、ちょうどオスとメスだよ?オスの方をあげようね」
と可いロバのカップル人形の片割れを贈られた。栗生院くんはお皿もお揃いのを買ったりしてくれた。
一通り買いを済ますとスパに連れてこられ、そこで
「じゃ男はあっちだから終わった頃また會おう、その頃にはもう夕飯だよ」
「う、うんわかった…」
といいつつもクソダサな私はスパを利用したことなど一度もない!なんだっけ?マッサージとか?
しかし數時間後、お姉さんに全マッサージやボディケア、
と磨かれるところ全て磨かれさらに疲れまで取れてツルツルのピカピカになる私がいた。
ひっひいいい!恐るべしスパ!!
「カレシヨロコブ!ラーブラブネ!アツイアツイ!」
とギリシャ人が日本語をカタコトで言う。
気づけばスパの窓から夕が差し込んでいた。
そういえば明日はキスの本番じゃないの!!
ひいっ!!
私は爪まで磨かれて綺麗になった頃ようやくスパを出た。
栗生院くんは先に出て待っていた。私を見て明らかに赤くなる。何で??
いやダサいのがちょっと磨かれただけでもそんな変わらないからね?メガネダサいし。
髪はほどいてツヤツヤだけど!!これはもうお姉さんの技でしかないんだ!!
がツルツルなのもお姉さんの技!!
しかも栗生院くんなんて元々イケメンなのにさらに艶良くなってもはや直視できないわ!
後が見える!!
「時奈さん…凄く綺麗になってヤバイ…」
と口を押さえて照れるイケメンにお前の方が數萬倍ヤバイことに気付いてくれ!と思うより他ない。
その後、鳴島さんと枝利香さんがお土産どっさり持って帰ってきた。
頼んだワインとオリーブオイルも揃ってしまった。
皆で食事を取りつつもいつもより様子のおかしい栗生院くんは飲みを溢したりフォークを落としたりしていた。
いやだから、私そんなに可くも綺麗でもないんでえええ!!
夕飯も終わり部屋の前まで送られた私は
「ゆっくり休むんだよ?ちゃんと鍵はしてね?」
「うん…なんかほんとにありがとう…」
もうお禮しか出てこない。私にできることなんてほんとないもんな!
栗生院くんは軽く私の頭をでて
「それじゃ…おやすみ…」
とまだ赤い顔をして手を振る。
部屋にり私は鏡を見るがやはりダサいメガネのしか寫ってない!
一奴の目はどうなっているんだ??
いや、好かれることは嬉しいけど私なんかに赤くなる要素が見つからない…
どうしよう、やっぱり変な趣味の人だわ。
そしてベッドに座りオスロバを握る。
明日は本番だけど當然にキスをしたことがない。
ヤバイ…何故、旅行前にちょっと勉強しとかなかったんだろ?いやドラマを思い出せ!
確かいつもはけだしな。流石に私からイケメンに迫るなんて図々しいにも程がある!
ロバを見つめイケメンと想定してみる。
(時奈さん…)
(栗生院くん…)
(名前で呼んで?)
(よ…吉城くん!!)
ブチューっとロバにキスしてみる。
……全然なんか違くない?ヤバイほんと…。
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