《彼氏が悪の組織の戦闘員Eなんですが…》第58話 戦闘員Eの正

まだ若いカメラマン八代はなんとか黒服の戦闘員Eに付いて來ていた。

力はすでに無いがこの男を撮らなければという謎の使命が突きかしていた。

「大丈夫かい?カメラマンくん!ほら、もうすぐ30階だよ!」

と、時折勵ましをくれるのでなんてイケメンなんだと思う。

戦闘員なんてただの下っ端のはずなのに怪人達もゴリラも爺さんも皆このEさんを先に行かせる為に戦った。

「Eさん…あんた何者なんだ!?」

「さぁ…そうだね…もうすぐ判るんじゃないかな…」

と彼はいい、30階に到達した。

エスカレーターの先には暗號付きのい扉があった。Eはバッグからひょいとロケットランチャーを取り出した。

「うおっ!!」

そんなもん持ってこのエスカレーターを駆け上がってやがったのか!!凄え!!なんだこいつ!絶対ただの戦闘員じゃないよ!

八代は後退りして柱の影から見守った。彼はそれを構えて放った。

い金屬の扉は砕け散り破片が飛び散るがその大きな破片をさらにEさんは高速で蹴りあげて割る。凄い!

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もうもうと煙が立ち込める中スプリンクラーが作し火が鎮圧した。Eさんは中へと進み、八代もそろりと扉へと近づいて行く。

部屋には誰もいない。

その時鉄格子ががシャリと後ろから閉まり八代とEが閉じ込められたことに気付いた。

「うわっ!ど、どうしよう!!」

八代は慌てた。

「落ち著いてカメラマンくん…どこかに屋上への抜け道があるはずだ!」

と部屋の中をする。すると側のモニターから笑い聲が聞こえた。

「わはは!ネズミ共め!セントユニバースは壊滅などしない!無駄な足掻きをしおって!古今東西悪の栄えた試し無し!ここで全員死ぬがいい!」

言ってることがもう正義じゃない!!スクリーンの総司令の男の方が悪人に見えた。

そこでにゅっと機から赤と青のボタンが現れた。

「それはどちらかがこのビルそのものを破壊するボタンだ!そしてどちらかは屋上への隠し扉を開けるボタンだ!さぁ!犯罪者ども!どちらか一つ選べ!貴様の手で何人もの人間が死ぬのだ!どちらが悪か國民に知らしめるがいい!」

と総司令は笑った。

「どどど、どうしましょうEさん!間違えたらこのビルは崩れてしまう!まだ下には仲間がいるんでしょう?」

「バカじゃないの?これはどっちもビルを破壊するボタンだよ…。押すことはない。無視しよう」

ええっ!?まじかよ!!

Eさんは壁を押したりコンコンと調べていて一箇所を念りに調べて額縁の前で足を止めた。なんの変哲もない飾り絵だ。

「ここだ…」

と壁にかかっている額縁を外すとそこには何もない壁。

「まさかその壁の奧に階段が?」

「いや…この奧には何もないね」

とEさんは冷靜に絵を裏返すとそこに小さなボタンを発見する。それを押すと天井の照明と共にウィーンと降りてくる梯子が現れた。

「なっ!!バカな!いや!それは違うぞ!テーブルのボタンだからな!その梯子はただのフェイクだからな!!」

総司令は慌てたが、Eさんは無視して上に上がり八代もそれに続いた。

ガバン!

と天井の蓋を開け屋上へと降り立つEさんと同時にライフルが放たれる。それを見事にわし

Eさんも戦闘モードにる。八代は梯子を登り切らずにそっと隙間から撮影した。

総司令に部下が30人ほど屋上にいて奧にはヘリが待機している。部下に戦わせ自分は逃げようとしているな総司令!なんて汚い奴だ!

「やれ!お前たち!殺せ!」

と白服達に命令しヘリへと向かう総司令。このままでは逃げられる!!

と思った時だった。バラバラと音がして容赦なく上から手榴弾が投げ込まれて発が起きる!

に隠れた僕は

「ちっ!僕まで殺す気か!」

と上空のヘリを睨む。ヘリも発しパイロットともう一人が飛び出してきた。ようやくか。

そこで上空のヘリからも見慣れたイケメンが顔を出して飛び降りてくる。それに続き他のメンバーも降りてきた。

「遅くなったね!Eくん!ヒーローは遅れてやってくるものさ!」

「もうヒーローは引退したろうが!」

と言うと

「おお、そうだった!すまない!つい癖がでてしまった!」

とイケメンの黒服に赤の飾りの著いた裝の【ケルベロス】総帥の紅が微笑む。

他の元ヒーロー達も屋上へと降り立ち敵と対峙した。

総司令は真っ青になり、白服達はガードするように前へと出ている。

そして奧にパイロットと恐ろしく綺麗なイケ叔父が冷たい目をしながら見ている。

「やあ!これはこれはなんとお久しぶりでしょうか?栗生院蔵馬氏!いや黒幕と言った方がいいだろうか?それとも父親と呼んでほしいかな?嫌だけど」

と紅が言うと叔父は

「ゴミ供が!茶番は楽しいか?」

と冷徹に言う。

紅は高速でナイフを投げた。たぶん誰も予測してなかっただろうから反応は遅れただろうが蔵馬は側にいた総司令を引き寄せて盾にした。

ドスッと鈍い音がしてナイフはの真ん中に刺さった。

「がっあああ!!」

総司令はまさかと言う目で刺さったナイフを見たがそのまま地面に倒れた。

「あーあ…ほらこんな男だよ…。人の命を何だと思っているんだい?お父さん」

「お前の父になった覚えはない、誰だか知らんがナイフを投げたのはそっちだろう?殺したのはお前だ!人殺しのゴミめ!」

「よく言うね…それはそのまま返すよ!」

とさらにナイフを投げるが蔵馬はそれを隠し持っていたナイフで相殺した。

ガチン!

とナイフ同士がぶつかり落ちた。

「バカ騒ぎを辭めろ!吉城!お前が生きているとはな!こんなゴミに生かされていたとは…さぁ出てこい!今度こそ殺してやる!」

とのご指名に僕は影から出てきてマスクを外した。

ネットではザワザワとまた騒がしくなった。

(栗生院吉城って!あの怪人倒した奴?)

(あいつがEだったの?)

(え?てことは…待って?前の本當の総帥ってこと?)

(なんか知らんけどおもしれーよ!)

(ていうか総司令死んだ?)

(黒幕登場!!やべえ寢れないよ!!)

(そういや真夜中だよもう!!)

(そんなことよりイケメン過ぎる!!)

「お久しぶりです叔父さん。生憎僕は殺されるわけにはいきません。あなたを牢獄にれる為に來たのです。ケルベロスは地獄の番犬だ。あなたを一生牢獄から出さないよ?いつでもどこでもこの牙に怯えて生きろ!」

「ほざけ!ガキめ!」

と蔵馬と吉城は睨み合った。

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