《彼氏が悪の組織の戦闘員Eなんですが…》第79話 テスト勉強は眠れない

「ヤーチューバーの咲ちゃんだ!!」

アニメイタ店員のバイトを終えてマンションに帰ってきた隆さんが初めて裝姿の吉城くんを発見して赤くなった。

今日は皆でテスト勉強ということで枝利香さんと委員長も同行している。

吉城くんはボタンを切り地聲で言った。

「気持ち悪い目で見ないでくれます?隆さん」

それを聞いて隆さんが我に帰った。

「なっ!!なな!吉くんなのーーー!?ウッソ!まじかよ!咲ちゃんにちょっとときめいたわ!!いやだいぶときめいた!サイン下さいって言おうとしたわ!」

「気持ち悪いんで見ないでください」

「すいません、咲ちゃんがまさか吉くんだったとは…いや雪見さんの友達かなとはヤーチューブで判ってたけどまさかっ!」

「気持ち悪いんで見ないでください」

「うぐっ!!」

隆さん…可哀想…。

「皆早く勉強しましょう」

とエレベーターのボタンを押すと隆さんが慌てて付いてきた。

「な、なあ!ちょっとだけ話しないか?お、俺さ!今度お見合いするんだよっ!!」

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え?隆さんがお見合い??

ああそうか…

「「「「2次元とですね」」」」

全員そう答えると

「3次元だ馬鹿野郎!!!」

「ほう…お前がこの質世界で能力のない普通のとお見合いか…どう見ても罠だな…」

といつの間にか蒼太郎さんに桜庭さんも一緒に帰ってきた。

「今日は仕事が早く終わったのよ。この後2人で星空のドライブに行くの!」

え?まさかあの空飛ぶ改造車?

怖っ!!

「あのな、罠じゃねぇんだよっ!お見合いサイトとか言うのがあって!AIが最適な相手とマッチングしてくれんだよ!!それで顔寫真みたらこれまた俺好みの人でさ!まぁ一回くらい行ってみようかなって思って!」

と照れながら言う隆さんを置いて私達はエレベーターに乗り込んで吉城くんがすぐに扉を閉めるボタンを押した。

しかしそこで指をれられ

「待てええええ!話聞けやあああ!!俺の見合い話がそんなに興味ないのか!!」

「ないですね…大そう言うのって寫真はほぼ加工されてるだろうし、サクラ雇ってるだけだろうし結局は金を集めるのが目的だから…」

と容赦ない現実を突きつける吉城くんに

「お、おおおお!俺はそんなの信じないからな!!AIが俺の運命の人を選んでくれたんだよっ!!3萬も払ったんだよ!!運命の人だから絶対!!見てろよ!このイケメン!!絶対に功させてやる!」

そこで吉城くんは隆さんを蹴り上げて扉は無にも閉まった。

「い、いいの?」

「いいんだよ?あんなの詐欺と同じなんだから。騙される隆さんが悪いし」

「正論ですね、最近そういう手口は多いですからね!」

と委員長も加勢する。

「でも一応ケルベロスの幹部だしいいのか?ほっといて…」

枝利香さんが言うと

「…あの人用務員じゃなかったっけ?」

「一応幹部なんじゃないの?はは」

隆さんごめんなさい…。同じ地味屬だけどこれは庇えないわ!!

エレベーターを最上階まで上がり、皆で私達の部屋にやってきた。

「広い!!綺麗!!」

委員長は早くもした。

「おっ!キナコか」

と枝利香さんは貓をでた。

「それじゃ、僕はちょっと化粧を落としてきます!!」

一刻も早く裝を解きたい彼はいつも部屋に帰ると足早にシャワー室へ向かうのが最近の日課だ。

そしてシャワー上がりのイケメンに私と委員長はぶっ倒れそうになる。というか委員長鼻!!

「くっ!!こんなのを毎日見てるなんて雪見さん!凄いわ貴方!!」

「委員長!解る?私の気持ちが!!」

「鳴島さんのがカッコいいけどな」

「ジジ専は黙ってなさいよぉ!!」

「なんだとこら??」

委員長と枝利香さんが睨み合う中、私は後ろから抱きしめられ首筋にキスされる。

「ひぎっっ!!」

人前だからあああ!!ていうか皆勉強しましょうよおおおお!!

しばらくして勉強は始まったが、一個下の吉城くんに全員教わることになる。委員長と私は普通くらいだけど枝利香さんはもはやどうやってあの子校にかったのか基礎からしてもはやダメであった。

「バカだったんですね、枝利香さん…」

吉城くんが哀れんだ。

「あ?喧嘩できりゃバカでもいいんだよ!テストなんか鉛筆転がしで決めるから!」

「バカだけど運がいいんだ!この人!!」

と吉城くんがはっきり言う。

「うるせえええ!!あーー!ダメだ!腹減って力でねえ!」

「では私が何か作りましょうか?」

と委員長が立ち上がりかけたので私と枝利香さんが全重をかけて止めた!

「やめてててえええ!うちのキッチンを壊さないで!!」

「この破壊神があああ!!栗生院!こいつを気絶させろおおお!」

「えっ!?な、何なの一??」

流石のイケメンも戸った。

私がキッチンに立ち吉城くんは2人に要點を簡単にまとめたノートをババっと書いて2人に渡した。怖い顔をして

「これを一晩で丸暗記しておけ!いいな?赤點を取るなよ?進級したいんだろ?死ぬ気でやれっ!!」

と鬼みたいにんだ。

「「解りましたボス…」」

としゅーんと小さくなる2人。

私は夕飯を出して皆と賑やかな食事をした。久しぶりに賑やかな食卓で嬉しい。

「そう言えば、時奈さんのご両親に挨拶に行きたいね。お正月はあれだったし…中々機會がなくてごめんよ」

「え?挨拶!?結婚ですか?もう?マスコミに垂れ流して高い謝禮貰っていいですか?」

「やめろ!」

ゴスっと頭に叩かれる委員長。

「うっ!イケメンの手刀が!」

ああ、ちょっと羨ましいわ。委員長。私叩かれることないもんな。

「ご迷かけたお禮とか…そりゃ結婚はするけどいずれ!!まだ早い!!」

ひいいいっするの?しちゃうの??

「まぁ同棲してんだから挨拶くらいはしておけよ…」

と枝利香さんがニヤニヤ言う。

そう言えばうちの両親にいろいろあって報告してなかったかも!と思い出した!!

「まぁ鳴島が軽く報告はしているけどね」

「そうなの??」

すると彼は私の手を握りしめ

「でも僕自はまだ挨拶ちゃんとしていないし…僕、娘はお前なんかにやらん!!って怒られたいなぁ…まぁそうなったら駆け落ちするけどね」

と見つめられた。

いや、うちの両親がこれだけ何も言ってこないってことは全然認められてるし、挨拶に行ったら多分大歓迎されるよ!!

病院の時もそうだったし!金持ちでイケメンで將來の孫とかもイケメンだったらもはや誰が反対するのか!?

てか孫ーっ!また私も鼻出そうになるわ!

2人がようやくげっそり玄関で別れたところで吉城くんが

「じゃあ、時奈さん…僕がみっちり教えてあげるからね?もちろんあの2人とは比べものにならないくらい優しく…」

と微笑む。

グアっ!2人に泊まって貰えば良かったよ!

こんなの絶対頭にるかあああ!

進級ができなかったらどうしよう!!

「ふふ、進級できなかったら僕と同じ學年でもいいんだよふふふ」

「!!!」

なっ、何だと!?

まさかのそれが狙いだったのかこのクソサイコ野郎ーーー!!!

「じゃあ始めようね?テスト勉強を♡」

と私を膝に乗せ恐ろしいテスト勉強が始まった!

やばい!クラクラする!

(ダメよ時奈!今は集中して問題を解くの!)

(イケメンに押されて留年なんてダメよっ!)

しかし問題が解けるといちいちご褒にキスされて容吹っ飛ぶわ!教え方が上手いからまたすぐ頑張れるけど!

ダメだこれ、後で自分の部屋でもう一回がんばろ!寢れないわー!

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