《彼氏が悪の組織の戦闘員Eなんですが…》第80話 テスト本番
(判っていますわね?明日のテスト!)
真理亜はカタカタとパソコンをかした。
(もちろんです!雪見時奈の問題用紙だけ特別な問題を作っております!必ずや赤點に追い込み、再テストに追い込みます!)
と凜子が返した。
(そう、期待しているわよ?再テストは3月3日!雪見時奈の誕生日!絶対に再テストにさせるのよ!そして私もわざと再テストをけるわ!その後があの地味に接近するチャンス!)
(今まで散々邪魔がりましたものね!その日に真理亜様のご自宅に監…いえ、強制お泊まり會を開き雪見時奈とE様を引き剝がしましょう!)
(當たり前よ!誕生日イベントなんてあの子とE様がイチャイチャパラダイスするとこ想像するだけで腹が立ちます!)
(ですからこの計畫は絶対に失敗させてはなりません!いいですね?)
(もちろん!私のクビをかけて必ずや雪見時奈に赤點補修を!!)
そして凜子は一枚だけ作った問題用紙を見つめた。
そこには大學試レベルの問題と嫌がらせ問題をり込ませている。萬一他の先生にバレるとクビは免れない。しかしやるのだ!
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そして凜子は次の日それを持って學校へと向かった。凜子は電車移で混雑した車で鞄を握りしめる。するとモソモソおをる癡漢に遭遇した。
この野郎!!
と思っていると手が止まり
「ぎゃあっ!いててて!」
と聲がした。恐る恐る振り向くと恐ろしいくらいのイケメンが中年男の手首をねじり上げていた。
周りのから嘆な聲がれた。
「紅様よ!まさか電車に乗られてるなんて!」
「やだ!朝から見られて嬉しい!それとも幻ー?」
ザワザワ車で輝くイケメンに皆釘付けだった。
紅…いや小高は次の駅で癡漢と降りて鉄道警察に引き渡した。凜子も事聴取の為、し時間を取る。
テストの時間に遅れないだろうか?
ようやく解放されると
「四宮先生、今からじゃ間に合いませんからタクシーで向かいましょう!」
「え…ええ…」
と2人はタクシーに乗り込む。
くっ!この私が何という失態!
「四宮先生…テストの問題用紙は大丈夫ですか?」
「ええ!ちゃんと學校に鍵をかけて置いてありますから!」
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そう、持っているのはこのかばんにれている雪見時奈の問題用紙だけ!
「それは良かった!おや?髪に何か著いてますね?」
とイケメンの顔が近づく!
「なっ…自分で取りますからっ!!」
凜子は若干パニックになり慌てた。
しかしイケメン攻撃が止まらない。
「ああ、取れた!ご飯粒!」
「ひっ!!」
今朝は朝食に和食を取ったしそのせいかしら!!
學校に何とか間に合い凜子は小高にお禮を言い職員室で朝禮を済ませてテストを抱えて教室に向かう。
それを見送る暁雄。そして自分の鞄から問題用紙を1枚取り出した。
「なるほどね?大學試レベルか。それに面白い問題も紛れてる…」
(雪見時奈と栗生院吉城は別れるべきである)
「大福ちゃんがどちらを解答しても點數は上がらないだろうし…」
さてテストは本とすり替えたし大丈夫だろう。
教室に凜子が著くと青ざめた。ない!
あの問題用紙が!!ど、どこ?
しかも本の問題用紙は何故か人數分あるし!
何故なの??時間が迫っている!配らないと生徒に不審がられる!
まさか!あの男!
と、イケメンを思い出す。そうだわ!きっと!小高はケルベロス総帥で好き!油斷した!!
凜子は仕方なく本を配った。
*
前からテスト用紙が配られ私は気合をれる。
夜中まで頑張ったしね!それに吉城くんが教えてくれたとこもバッチリだ。これならいけるわ!
し眠いけど…なんとかなりそう!
とそこで消しゴムがないことに気付いた。
あれ?私朝ちゃんと確認したのに…。
まさかこのクラスのファンクラブの連中!?
始まる前に枝利香さんとトイレ行ったし!その時かよっ!!
委員長は席離れてるし視覚で取られたことに気付かれなかったのか。吉城くんも相変わらず朝は取り囲まれていたしな。
仕方なく先生に消しゴムを忘れたことを言うと先生はにこりと笑い消しゴムを渡した。
砂消しゴムを!!
いや、確かに消しゴムだけど!これ紙破れるぜ!くっそ!なんて奴なの!親衛隊恐るべし!
しかし、斜め前方のが振り返らず高速で何か投げた。
たぶん誰にも見られていない。
ポトリと白い消しゴムが落ちた。
吉城くん!!
全部お見通しだったのね!何てイケメンなの?
そして私は問題に集中した。
「はい!終了!!そこまで!手を止めて!」
と先生が回収して教室から出て行った。
はー!やり切った!
「大丈夫だった?」
とが聲をかけた。
「うん!教えてくれたとこも覚えてたよ…」
ちょっと赤くなるけど。
「そっかー間違えてくれても良かったけどねー?」
「も、もーまた!」
間違えたら赤點だろうしね…。確か再テストは3月3日だし!もし再テストになると旅行は取り潰しだし!ちなみにその日は試験休み期間になる。
*
凜子は青ざめながら廊下を歩く。
どうしよう!失敗した!真理亜様に何て言ったらいいの??
どの道クビかもしれない!真理亜様から親衛隊退もさせられるかも!くっ!
「四宮先生!お疲れ様でーす」
と小高が話しかけてきた!こいつ!
「あれ?怖い顔?笑った方が可いのに?」
なっ!
「小高先生…私の鞄にりましたか?」
「ん?ああ、この問題用紙のことですか?」
と例の問題用紙を見せた。やはりこいつの仕業か!どうしよう!バレたしどの道クビだ!
「黙っておいてあげてもいいですよ?雪見時奈さんに何もしないと言うなら…」
「そっ…それは…」
無理だろう。真理亜様の命令に逆らえるはずもない!こうなったら家に帰り雪見時奈の筆跡を真似てあの問題用紙に書くしか!
「四宮先生…貴方はどの道これが発覚したらクビだ!吉城の親衛隊なんて辭めるんだ!それが貴方が助かる道です!」
「そんなことは!判ってます!!」
「俺が助けてあげると言ってるんです…」
と小高は凜子を優しく抱きしめる。
「ちょっと!先生!セクハラで訴えますよ!!」
ひっ!何なのこのったらし!
「それじゃあ親衛隊を辭めなさい…これは最後通告だ!」
「お、脅しには屈しません!クビになるならなるで覚悟はしてます!」
「そうですか…判りました…」
そして小高は凜子に口付けた。
は?
凜子は驚いてドンと押す。
「なっ!何をするんです!貴方は!」
「ああ、すみません…つい…この俺が貴方に自分の意思で口付けたいと思うとは…いつもならの子に求められてやるんですけどねぇ」
凜子はバシリと小高を叩いた。
「…おお、叩かれた…」
「當たり前じゃないですか!好きでもない人に!セクハラですからね!」
「…ではこれは校長に提出しておきますかね」
「くっ!…お好きにどうぞ!!」
もうダメだ!私はどの道失敗した!
「なんて冗談ですよー!黙ってますよー!」
「ふふ…小高先生が何もしなくとも私は親衛隊もクビ!この學校からもクビにされる!もうお終いよ!何もかも!」
「それは違いますよ…俺がクビにはさせませんから。親衛隊の方はクビになってもいいでしょう。貴方が俺のになればいいんですから」
「はあ?…そうやって私を救う王子にでもなろうと言うの?他のの子にも同じようにほざいて來たんでしょうね!」
「凜子さん…貴方がむなら俺は世界中のを振ってもいいんですよ?この學校で貴方と會い、付き合いのあった子とは全て関係は斷ち切りました」
「貴方は…ケルベロスの総帥…親衛隊の報がしいのですね?だから私に近付いてそんな戯言を!」
「うーん…それもありますがやはり俺は貴方がしい!俺が貴方を教師として続けさせてあげること忘れないで下さいね…。俺が貴方を自分からんでしいと言うことも」
そして小高は去っていく。
數日後凜子は親衛隊をクビになったが、教師の方はクビにならなかった。雪見時奈の點數も落ちなかった…。學校で真理亜様は目を合わせてくれなくなった。
「あの男のおかげと言うの?…私は…教師を続けたいのかしら?」
小高にキスされておかしくなったのかしら?あの男はをわす電波でも持っているんだわ!大しいって何よ!私はじゃない!
私は負けないわ!私が好きなのは年下の可いアイドル顔の男の子なのよっ!!
と凜子は枕を抱きしめて無理矢理眠った。
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