《彼氏が悪の組織の戦闘員Eなんですが…》第86話 吉城ハーレム

季節は冬から新しい春になりとうとううちの子校が共學校になった。

しかし!一年生は男子が普通に學テストでやってくるけど、當然上の學年は子が大多數というかほぼ子である。2學年以上で4月から転してくる男子なんてもしかしなくとも吉城くんしかいないんじゃないの?どーすんのこれ?めっちゃハーレムじゃん!

「吉城ハーレム!!」

ブハッ!!と枝利香さんが盛大に吹き出した。

「懸念してたね…。裝してたから今まではなんか慣れてたけどこれからは男として登校するし。これは早急に他の男子もれたいとこだな…」

と吉城くんが焦った。

「いいじゃん!ハーレムとか!男の夢なんだろ?ライトノベルとかいうやつなんだろ?」

「それはいろんな子に手ぇ出しまくってる男主人公の話だろ?しかも大主人公がうっかり相手に惚れられてヒロイン意外ともイチャイチャしてるクズだしな。僕は時奈さん以外の子に話すらしたくないよ」

と私の手を握り締めた。

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「でも…吉城くんと私學年違うし結果的に2年の教室でハーレムだよ?」

「くっ!!休み時間毎に時奈さんのとこ行こっ!!」

と言うと枝利香さんが

「いやそれもうぜえよ。移教室やトイレ行くんだぞ。晝休みくらいで我慢しとけよ栗生院」

「ああっ、神様!何で僕は一つ下に産まれたんですかっ!!畜生!外國なら飛び級制度あるのに日本にはないとか不公平だろ!!」

「漫畫とかではよくあるのにねぇ…」

「漫畫は何でもありだよね。が高校行ってたりしても許されるから!!くっそ!政治家脅して飛び級制度を今すぐ導させてやりたい!!」

とサイコが悔しがった。

そしてそれは現実になり、吉城くんは2年生で唯一の男子生徒でありイケメンでありハーレム狀態であった。因みに私たち3年は子しかいない。

しかしモテっぷりが半端ない。

吉城くんは唯一の男子でありあの有名なE様でも有りこの學校で彼が登校して來ると一年生子はもはやここは大奧かよ?というくらい彼の為に道を作り頭を下げるのである。

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流石の吉城くんもビビリ、

「あの…辭めてください…」

と言うが

「栗生院先輩!!栗生院先輩の為にお履を懐にて溫めておきました!!」

とお前は秀吉かよ!!という子も毎回現れ、さらに2年の吉城くんの教室では彼は教室のど真ん中に座っていた!

こっそり様子見していたら私に気付いてダッシュで駆け寄った。

「1番後ろに変えてしいと言ったら卻下された!何でだ!!」

吉城くんはもはや泣きそうだ。

「「イケメンだから…360度眺めたいんだろうな…」」

と私と枝利香さんがハモると

「めっちゃ視線が嫌なんだけど!共學でもそれなりだったけど男子いたしなっ!まさかこれ程までとは!もう男子を金払ってでも転させるしかない!!」

彼は悲痛な顔で私に抱きついて離れない。

そろそろ教室に戻らないと。

とそこで四宮先生がやってきた。

「こらぁ!栗生院くん!學校でイチャイチャは止です!!離れてっ!!」

と四宮先生が言うが

「先生後ろの人が先生に絡み付いてるのはいいんですか?」

と吉城くんがニヤリと言う。

四宮先生は吉城くんのファンであるけどもう一人のイケメンの暁雄さんに好かれている。

「四宮先生…今日もいい香りですね…」

「ひいっ!匂いを嗅がないでください!小高先生!!しかも栗生院くんの前でっ!!」

「吉城!四宮先生をしないでよー」

と暁雄さんが睨んだ。

「いつしたんだよ!?」

「妄想とかで」

「知らんよ!妄想とか!」

と吉城くんが突っ込むが私もいつも妄想してるしごめんね吉城くん!!

「とにかく!授業が始まるから教室に戻りなさい!小高先生も離れて下さいー!!」

ギギギっと暁雄さんを引き剝がそうと四宮先生は必死だ。暁雄さんの魅力に引っかからないなんて凄い神力だな四宮先生!

僕は名殘り惜しく時奈さんを解放して教室に戻る。

教室の1番真ん中の席。地獄だわ。

前・橫・後ろ・斜めどの角度からも毎日毎日カシャカシャ音がする。君らはプライバシーの侵害と言う言葉を知っているのか?

おまけに教師も僕ばかり當ててくるし!!鬱陶しいわ!!クソ!共め!

ちなみに時奈さんが卒業するまでは同じ學校にいるけど3年になるともう用がないのでまた白樺學園に戻るかな。流石にこの狀態はキツいわ!!

いや…でも3年になって時奈さんが座っていた席に座り続けたい…。金払うから機だけ白樺學園に寄贈してほしい。

授業が終わる毎に僕はダッシュで男子トイレに駆け込みの安全を確保している。もはやここと時奈さんのとこしか安息の地はない!!

早くこの狀態を終わらせる為、同學年の男子を數名転させないとな!!

育の時はさらに地獄だ。

著替えは僕一人だからわざわざ保健室へ行き著替えるが隠し撮りされてる気配がして探すとカメラが仕掛けられていたりする。

恐ろしいわ子!

球技もバスケ・バレー・卓球に至るまで子相手に本気出せないので正直かなり怠い。

しかも僕が投げたボールをけ取った子が

「記念にボールにサインして下さい!」

と持ってくる始末だ。學校の備品だろがっ!!

持久走も當然子より早いし、當然黃い聲が飛び出て頭が痛くなる。

保健室に行くと待ってましたと言わんばかりにの先生がなんかエロい見えそうな服著てパンツ見えそうに足組んで笑ってやがるし!

いや見せてる。見せにきてる!漫畫かドラマそのままかよ!!

お前のだらしないには何の興味もない!!僕が好きなのは全部時奈さんのものだ!!

晝休みになるとお弁當を抱えて時奈さんの元にダッシュした。

當然後ろから子が

「私のお弁當を!!」

「栗生院様の為にお弁當を!!」

「待ってえええ」

と追いかけてくるので手榴弾投げたくなるのを堪えて一度を隠して撒いてから毎回違う場所で待ち合わせて食べることにした。

今日は音楽室だ。

ゼェハァゼェ…

と息を整えて音楽室を開けると神がいた。

「あ…吉城くん大丈夫?凄い汗!」

僕はすぐ様音楽室の扉を閉めて鍵をかけた!

「ギャハハ!これじゃ咲ちゃんの方が良かったな!!」

枝利香さんが相変わらず笑している。

田淵委員長に至っては

「とりあえず50枚くらい寫真撮って売り捌いときますかね?」

と商売始める気でいるし。

時奈さんが僕の汗をハンカチで拭いてくれる。

優しい。

「ありがとう時奈さん」

「大変だね、早くお弁當食べといた方がいいよ?」

「うん!」

と僕は素直にお弁當を食べる。

はあっ!至福!この瞬間が一番至福とは!!

確かに裝姿だと追いかけられるのは男子生徒に変わるくらいだろうが、やっぱりちゃんと男子生徒として同じ學校に通いたかった。

そりゃ家ではいつも會えるけど。

エプロンの時奈さんなんか最高に可いし。

ああっ早く結婚したい!

「こんなんじゃ食堂なんか行ったら恐ろしいよな。席取り合戦が始まるな」

と枝利香さんが言う。本當にそうなるだろうからもはや想像したくない。

「時奈さん達は平和なの?意地悪してくる子はいる?」

「ううん、今はもういないかな。それより仲良くなろうとしてくる子の方が増えたよ…」

「そうですよ、今度は逆に雪見さんに取りって栗生院氏の持ちなんかを譲ってもらいたいとか髪の1本でいいからと渉に來る子います」

「そうそう、あの辰巳や西園寺いなくなってから骨だよな。時奈に金まで差し出してくる奴いたから竹刀で脅しといたけどよ」

「なんて恐ろしいたちだ。僕の髪の収集して何の得があるんだ!」

「「「そりゃ好きな人の髪のなら集めたいんじゃないの?」」」

と綺麗にハモられた。

「いやっおかしいよっ!子何考えてるんだ!!」

「いやぁ、私なら好きな人の髪の一本でも貴重ですよね?普通ですよね?」

と委員長が當然そうに言う!そうなの?

今まで時奈さんと會う前とか僕好きな人いなかったから判らない!なくとも男子では好きな子のことを考えたりする奴はいたけど髪の収集する奴なんて変態扱いだぞ!

「それがイケメンの髪のだからじゃないかな?だから価値も數倍にかけられる…吉城くん気をつけた方がいいよ?もし一年の男子が髪の拾ったら…ネットで転売されるかもしれない…」

僕にガーンと衝撃が走った。

「髪のを…転売!!?」

「ありえますね…」

委員長も枝利香さんも時奈さんも真剣な表でからかってる様子はなくなった。

マジか!

流石に髪のなんか配慮してなかった僕はどう対処しようか思案にくれたのだった。

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