《彼氏が悪の組織の戦闘員Eなんですが…》第92話 塔の中のイケメン騎士軍団
「あれ?ここの迷路ってまだ完してないんだ」
と一人の子生徒が迷路の前を通ったがり口には整備中の文字があった。
「ほんとだ…まぁ本オープン前だからじゃない?別のとこ行こう」
と隣を歩く生徒が言う。
*
「時奈さんどうぞ」
と黒ちゃんが背中を向けた。
「ええっ!?この長い階段を私をおぶって行くつもり?流石にきついよ!私も歩くよ!」
と言うが黒ちゃんはニコリと笑い
「変な仕掛けが途中であったら困るでしょ?」
「う…」
確かにこれまでのことを考えたら何かありそうだけど…だけど!!
(時奈何を迷っているの?)
(バカ!さっきのグラマラス妖のお姉さん見ただろ!!私には押し付けるが無さすぎる!!)
(それを言ったら枝利香さんの方がさらに無いから安心しな!)
(友達に失禮なこと言うな!)
(しかし見てみろ!枝利香さんなんてアホになってるから気付きやしないで鳴島さんにおぶさってるよ!)
(とにかく考えるな!何も!)
と脳會議が終了しそろりと私は黒ちゃんにおんぶしてもらう。
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ごめんねいろいろ無くて!!
「なんか元気ないけど大丈夫時奈さん」
「だ…大丈夫…」
そして私達は階段を登り始めた。
すると暫くして壁の一部がパカリと開いて階段の幅と同じくらいの鉄球が転がり降りて來た!
ぎえっ!あんなのくらったら下に落ちちゃう!ていうか死ぬ!
だが、鳴島さんが片足の蹴りで鉄球を両斷した。
「わぁっー流石鳴キュン♡」
と枝利香さんがその背中でときめいている。
「鳴島ズルイぞ…」
「ホホホ坊っちゃまの手を煩わせるのもと思いまして」
いやズルイとかじゃない…。もう人間離れしている。
さらに登ると今度は階段の上部から丸い小さなが無數空いてレーザー線みたいなものがビシリと先を遮った。壁のようになっているそれに小石を投げると小石は熱でジュッと溶けた。
「どうするの!?これじゃ進めないよ…」
「問題ないよここの段を崩そう」
と黒ちゃんと鳴島さんは數歩下がり手榴弾を投げて階段を躊躇なく破した!
ガラガラとぼっかり階段が崩れ、先にまた仕掛けがないか小石を投げて確認した後、黒ちゃんが腕時計からワイヤーの糸を出して崩れた先の階段に固定してひらりと飛び移った!背中の私は思わず
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「きゃああ!!」
と悲鳴を上げる。
しっかりと著地して
「大丈夫?」
いや怖いよ!帰りとかどうすんのこれ!!
「うん…まぁ無事です…」
と応える。あまり下見ないようにしよう。
するとそこで何かのブゥーンという音が聞こえた。
「何だ?」
「!坊っちゃま!雪見様をお守り下さい!蜂です!!」
と鳴島さんがんで懐から黒ちゃんに小型の何かを渡した。
「クソが!!」
と黒ちゃんは謎の機械をガシャリと組み立ててレバーを引いた!すると大量に迫って來た蜂の群れがボワッと一瞬で焼けた!!
これって小型の火炎放か何かなの??
焼け焦げた蜂がボトボト落ちてくる。
しかし潛り抜けて來た蜂もいて、そいつをナイフで次々と確実に仕留めていく黒ちゃん。
「1匹も逃すかよ!!」
ようやく全ての蜂を仕留めて黒ちゃんが
「刺されてない?気分悪くない?」
と心配する。
「だ、大丈夫!刺されてないよ!」
私は蜂に刺されるとアナフィラキシーを起こす。やっぱり狙いは私なの?
それからも矢の雨が降り注いだり壁からギュイーンと回転して迫る半円のノコギリみたいな刃が襲ってきたりする仕掛けを潛り抜けてようやく塔の上に到著する。
「大丈夫?黒ちゃん…」
安全を確認してようやく地面に降りた私はどこか怪我してないか黒ちゃんを見るけど息一つ上がってないのでもう超人かと思う。
鳴島さんも同様だ。
「坊っちゃまあれを!」
鳴島さんの前方には…ファンタジーな格好をした騎士の軍団がいた。しかも全員イケメンであった!!
「あれって…まさか…」
ホワイトベルのイケメン怪人!?
「くくく…雪見時奈を寄越せ!大人しく差し出せばお前達の人質を解放しよう!」
と一人のイケメン騎士がんで縛られた田淵さんを連れて首に注を當てている!
「まずいですな…田淵様がこのままではイケメン怪人になってしまいますな!」
と鳴島さんが焦る。
そんな!やはり狙いは私!
「だからって時奈さんを渡すわけにいくか!」
「さあ!この娘をに変えてしくなかったら!大人しく雪見時奈を渡せ!」
「えっっ!!?」
それを聞いて田淵さんが反応した!
「なっ…私が…にっ!?」
ゴクリと注を見つめている。
田淵さん!ダメ!それ薬切れたら死ぬからね!!
「君達は薬でそうなってるんだろう?元に戻りたくはないのか?」
黒ちゃんがぶと
「元に…だと?はっ!ふざけたことを!折角イケメンになれて強くもなった!もう俺たちは弱い存在じゃない!あの方の言う通りにしているだけで手にれた幸せを手放すわけないだろうが!」
と笑う。
「愚かな…」
一人の騎士が笑い味方である騎士たちを剣の塚で気絶させて行く。
「なっ!何だお前!裏切るのか!?」
「ははは!偽のイケメンのくせに何を勘違いしているんだい?」
そう言って本のイケメン…暁雄さんが現れた。騎士に紛れていたのか。
暁雄さんは剣を放り投げた。
それを黒ちゃんがけ取った。
「急所の首の後ろを狙え!」
全鎧のイケメン騎士達は鎧の重量をもろともせず剣を抜き暁雄さんや私達の方にやってくる。
「さて、偽たちを眠らせるぞ!」
とイケメン騎士達を倒して行く。イケメン騎士達も凄い力で応戦を始めた。
「よし!鳴島!行くぞ!」
と剣を持ち迫る幽霊にイケメン騎士がビクっとした!
剣を振り上げ黒ちゃんは殺さない程度に用に背後へ移して首を剣の塚で毆りイケメン騎士を一人また一人と気絶させていく。
鳴島さんに至っては容赦なく周囲を囲んだイケメン騎士達を疾風みたいな蹴りで一掃した。
ようやく最後の一人になるとそいつを捕まえて黒ちゃんが
「まだやるの?呪うよ?」
と脅した。
「ひっひい!お、俺たちは薬がないと…死ぬ!あの方の言うことを聞かないと!!」
「あの方って誰だ!」
するとそこで騎士のがる。
「!まさか!」
黒ちゃんはその男から離れて私を背に庇う。
男は発した!
「ええっ!?薬が切れて死ぬんじゃないの?」
「正をバラそうとしたら発されるようにしてるのか!」
「どこかに盜聴が!?」
「それなら発しないよう皆さんこれでも食べててください!!」
と田淵委員長が例の劇団子を取り出してイケメン騎士達の口に放り込んだ。
「んぐあっ!!」
「ぎえええっ!」
「がはああっ!!」
次々にイケメン騎士は白目を向いて気絶した。
「何あの子は?毒団子?」
と暁雄さんがそれを見て呆れた。
いつの間にか枝利香さんがロープを外していたのだ。
「何にせよ、とりあえず弾を外すぞ、これ以上犠牲者はいらない」
全ての弾を取り外し尋問を再開した黒ちゃん。
「で?死にたくなかったらさっさと応えろ!薬の開発者は誰だ!!?」
「ううっ…つ…殺せ!!」
騎士は言わなかった。そしてブルブル震えて倒れ痙攣を始めると管が浮き上がり耳からを流し絶命した。
「きゃあ!!」
思わず黒ちゃんにしがみついた。
「くっ…薬が切れたのか!?時奈さん見ないで」
鳴島さんは騎士の一人に近づいてその人のを採取した。
「調べます」
「こいつらどうする?ほっといたら死ぬけど…。元に戻りたい奴もいないみたいだし…」
するとそこに5つの仮面を付けたの影が現れた。アイドルみたいな揃いの服を著ている。太が眩しい!
「あら失敗したみたいね」
「そうねでもまた機會はあるわ」
「それじゃ後始末をしておきましょう」
「そうね…あの方の為に」
「雪見時奈…次は必ずお前をにして栗生院吉城から引き離してやる」
ととんでもないことを言い出した。
そして5人はイケメン騎士達と私達に向かって弾を投げた。
「くっ!時奈さん!捕まって!」
閃と共に素早く塔の中に避難する私達だが、気絶していたイケメン騎士達は全員発に巻き込まれたみたいだ…。酷い!
暁雄さんは舌打ちし
「ホワイトベル…容赦ないな…」
「ふふふのふー!これさえあれば私もに?」
と田淵さんがいつのまにか注を拾っていた。
「委員長!でかした!」
「よく持ってきたね!」
「え?皆そんなに私にになってしいの?」
「いえ、これがあれば分を調べられるということです」
「え?あ…そう…」
田淵さんはがっかりした。
「でもやはり開発者の名前は判らなかった…。邪魔がったしね」
と悔しそうに言う黒ちゃん。
「大福ちゃんをにするってのが面白いけどね」
にされても死のリスクあるなんて嫌だよ。普通に整形された方がマシだよ。
「時奈さんは元々可いんだからいいんだよこれで!」
ひえっ!!最後にそう言われて私は嬉しくて死にそうになった。
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