《彼氏が悪の組織の戦闘員Eなんですが…》第100話 脅迫文

「なっ!!お母さん達はアフリカだよ!?さっき電話して…」

と私は電話で話したことを伝える。

吉城くんは電話を取り出し、両親の確認をすると行方不明になっていることが判明した!

「そんな!お父さん!お母さん!」

さっきまでアフリカで象見てるとか言ってたのに!!

「くっ…ファンタジーランド…破しておけば良かった!」

あの件以來ファンタジーランドは整備不備で開園は延期になっている。

「吉城くん…私行くよ!お母さん達を助けないと!」

「何言ってるんだ!時奈さんと引き換えに…なんて」

と苦い顔をする。

「両親を人質に取るとは…ね…どうやって調べたのか」

「暁雄さん!」

いつの間にか暁雄さんが部屋にっていた。

「お前は忍者か!いつからいた!」

「吉城が大福ちゃんに分がどうのこうの言ってた時からか」

「最初っからじゃねーか!!勝手にるなバカ!」

「酷い…総帥なのに…」

「……それより僕達は周りを固め過ぎてたからね…田淵委員長や枝利香さんなんかにも護衛はつけていたよ…四宮先生とか一応僕らに関わる人には」

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そうだったんだ。

「手薄なのは世界旅行中のご両親だったってことだね」

「汚い奴等め!何の為に時奈さんを狙うんだ!?僕を直接狙えばいいのに!」

「吉城の彼だからって理由か…。確かに弱點であるだろうけど…何か引っかかる。こんなにガードが固いのにな…。吉城もその手紙をいつ貰ったのか気付かないのか。なら男教諭かな。お前は子に警戒しがちだから…」

「…トイレですれ違った先生はいた。挨拶程度であまり気にしなかったな…」

「大福ちゃんが手紙を捨てるの止めなかったら脅迫文には気付かなかったろうね」

「………時奈さんを危険に巻き込めない!」

「ご両親を見捨てるのか吉城」

「そんなことできない!」

彼は首を振った。

人形を代わりにしてもすぐにバレるだろうし。

「大丈夫…私行くよ…私のお父さんとお母さんだもん!敵に捕まったことすら気付いてないかもしれないし…」

うちの両親は呑気だし。

「そうか…大福ちゃんは決めたみたいだね…ならケルベロスも全力でサポートするのみだ!今まで尾を出さなかったんだ!これは奴等を潰すチャンスだ」

「時奈さんを囮にしようと言うのか!殺すぞ!?エロ教師!」

「でも!暁雄さんの言う通り…だと思う。それしか手がないよ」

「なら僕も行くよ!嫌だと言っても著いていこう!両親は殺させない!連中は僕の命も狙っているはずだ!」

「そうかな?目的は大福ちゃんだけのような気がする。もちろんついでに吉城がやれるなら丁度いいかもしれないが、向こうもバカじゃなさそうだ。慎重すぎる。行くなら一応裝してけ!」

「またか…」

何で目的は私だけ…。確かに私は吉城くんの弱點だろうけど。

「大福ちゃん…君…過去に誰かに惚れられたんじゃないの?罪作りな子だねぇ?俺の勘がそう言ってるよ」

「時奈さんのことは出會った時に調べ盡くしたんだぞ?男の影なんてなかった!!」

「………おばあちゃんが院してた頃…病室を間違えて男の子と話したことがあるよ…とても短い期間だけど名前を思い出せない。真っ白い髪の男の子…。最近夢で見て…でもそんなことないよ…まさか」

「ほらやっぱりいたよ吉城…」

「そんな…時奈さんに男が!!畜生殺す!」

「いや待って!子供の頃だし!付き合ってないし!ただの話し相手だったし!暁雄さん変な言い方しないで!」

「その子の容姿は思い出せる?」

「…小さな頃だったし…おばあちゃんが院してたのも9歳の時だったと思う…白い髪で…笑うと儚くて…顔…ちょっとだけ面影が暁雄さんに似てるような…」

「ええ?俺に?參ったね吉城…やはり俺は小さな大福ちゃんの心まで奪ってしまったようだよ」

「お前じゃないから!何だそのドヤ顔は!お前やっぱり殺すぞ!!」

「きゃっ!怖ーい!大福ちゃん助けてっ!」

と暁雄さんが私の後ろに隠れた。

「お前!時奈さんにれるなっ!」

とダーツを投げようとする吉城くん。

そしてそれはやはりブスリと刺さった。

「…まぁまぁ落ち著いて話を整理しよう」

額に絆創膏をって暁雄さんが言う。

吉城くんはブスっとして睨む。

「吉城…あの男…蔵馬のの頃の寫真はあるか?」

「叔父さんの……そんなもんあるわけないだろ…」

「そうか…なら想像するしかないか…」

と暁雄さんは鉛筆とスケッチブックを鞄から取り出した。

サラサラと何かを描いている。

そして

「出來た…うーん…こんなもんか??俺の子供の頃と似たじのを合わせてみたよ」

とスケッチブックを裏返すと夢で見た年と似たような人が描かれていた!

「凄い!似てます!この年…!」

「どういうこと?叔父さんは小さい頃院してたのか?いや…でもそれじゃ歳が合わないか…」

「…俺がまだセントユニバースにいた頃…しだけ噂で聞いたことがある…人のクローン技を先駆けてる人がいると…」

「クローン!!」

吉城くんが嫌な顔をした。

「叔父さんのクローンかよ…気持ち悪いな…人形の方がまだましだわ」

「そのクローンが何故か9年前短い期間で院して大福ちゃんと出會ってして今も忘れられないとしたら…もはやあの男と同じ歴史を繰り返してるねぇ…ま、他のの子に目移りしないだけマシか」

「それはお前だ」

と吉城くんが半目で言う。

「俺は変わったんですぅー!凜子さんという好きな人ができたのでぇー!」

「全く相手にされてないけどなぁ!」

「うるさいわ!…まぁそういうことで…俺たちケルベロスも準備はするさ…。吉城…お前もな…とりあえず闘いの前にエネルギーは補給しておけよ?」

とヒソヒソ暁雄さんが話した後、吉城くんが顔を真っ赤にして

「とっとと帰れぇ!このっエロ教師!!」

とダーツを投げまくった。

何言われたの!?

「大丈夫?」

一応聞くと吉城くんは

「うん、大丈夫…時奈さんは何も心配しなくていいんだよ?僕がそのクローンをぶん毆りに行くだけさ!人の彼に手を出そうとしたことを地獄の果てまで後悔させてやるから」

とにこりと笑いながら恐ろしい言葉を吐いた。

「あは…程々にね?何か事もあるかもだし…」

昔の名前も知らない彼は本當に私の話をよく聞いてくれた。ただの話し相手…。でも嬉しそうに目を細めた。それだけは記憶にあった。

「時奈さんが昔の男のこと考えてる!!」

だから超能力かよ!

「考えてないよぉ!でも悪いことしようとしてるなら話したら解ってくれるかなぁ?みたいな…」

「話して解るような奴はこんな脅迫文送ってこないよ!」

そりゃそうだよね。

「むう…やはり昔の男が気になるんだ?」

「いや付き合ってるみたいなこと言わないで?」

「時奈さんの頭の中は僕でいっぱいじゃないとやだな…」

と両手で頰を摑まれる。

グハッ!いきなりの攻撃だよ!避けれないよ!の銃撃戦が始まったよ!

「……今日は一緒に添い寢しようか…」

と彼は一度も使ったことない部屋をチラリと見た。

「ええ!!」

ぎゃあ!狙撃された!

(負傷兵多発!救護班の応援はまだかっ!)

(ダメ!薬が足りない!!負傷者が多すぎます!)

(くっ!弱な!)

「…僕の部屋で何を見たのかも聞きたいしね…今夜はちょっと夜更かししようか?」

と彼はまた意地悪く笑った。

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