《彼氏が悪の組織の戦闘員Eなんですが…》第101話 夜更かし尋問

目の前に一際輝くようなイケメンが寢転がっている。そして私も。

この部屋に初めて二人で添い寢をしている。

「じゃあ…始めようか…」

始めるって何をーっ!?夜更かしってそんなっ!そりゃ…吉城くんとなら…ってダメええええ!

「時奈さん…僕の部屋で何を見たの?」

そっちかーい!!いやそっちも気まずいー!!

「だから布団を干しただけだよ…はは…」

すると彼は目を細めて

「噓ついてる?僕に噓を?」

と悲しげな顔になる。

うぐっ!良心が痛むう!そんな顔ズルイ!

全部吐しちまうか!?

「いや…あの…ちょっとだけあの…」

すると彼の腕がび頰にられる。

「ちょっとだけ何を見たの?」

ひいいい!正面から真顔で見つめられるとイケメンが過ぎる!!

「パソコンを見ました…」

もう白狀するしかねぇよ。カツ丼ならぬイケメンを差し出されたんだ。おっかさん…捕まってるのにごめんよ…。

「うん?…どこを見たのかな?」

「問題集のフォルダ…」

すると彼はピクリとして…

Advertisement

「中を見たの?他のフォルダを見たの?どうなの?」

追求がグイグイくる!

「……みみみ見てな…」

すると彼は軽くデコピンする。

イケメンのデコピンいただいた!!全然痛くないし!

「噓…見たんだよね?あれを…正直に言って?」

と彼は微笑む。

ぐわあああ!!微笑みの破壊力きた!!

全てを溶かす微笑みの異能力!!世界がどろどろと溶け始める!足場も危ないぞ!

私は

「ピンクのフォルダのことかな…何か私と似たような人がいっぱいいたなぁ…うん、吉城くんあれは私と似た人だよね」

「いやどう見ても時奈さんでしょう?そうか見たのか…僕のを…変態だと思った?」

「ええ?思ってないよ?…私だって許可あれば吉城くんの寫真は持ち歩きたい…」

もはや私の方が変態度は上なんじゃないかな?HPは作れないけど!

しかし尋問は続く。

「それだけかな?なんかネットの履歴から僕のいない間に誰かが僕ののHPを除いた形跡があったし…おかしいなぁ…賊なら死んでるはずだし」

ひいいいっ!

「ごめん…そっちも…見たよ…」

「パソコンのパスワードがよく解けたね…ブログも」

「適當に打ったらたまたまだよ!本當に!そんな!見るつもりなんてなかったの!!本當に!ただ吉城くんがグラマラスなの子のサイトとか見てないかと…あの…ごめんなさい…」

白狀したよ…もう…このイケメン刑事の前じゃ隠し事なんて不可能だよ!!

「……僕は時奈さん以外興味ないよ…パソコンはそれだけだね?」

ん?他にもなんかあるの?ヤバイやつが!?

「じゃあそれ以外は?微妙に本棚の本の位置いてるしベッドの下の缶にもいた形跡があったよ」

千里眼か!!1ミリのズレも見逃さないこのイケメンに恐怖する。

「私の寫真とか小さい頃の寫真とか…見ました…」

「そう…それでお母様に電話して聞いたんだね?10萬で買ったことも…」

「ふあい…」

なんかこれ私が悪いことになってるよね?いや、人のを勝手に見た私が悪いのか?

「全部だね?もうないね?」

まだあるんかい!?何か!?底知れないよ!!

どんだけだよ!?

「もう本當にそれだけだからね!!」

と本心から言うと彼は一瞬ほっとして…

「じゃあ勝手に見た罰をけようか??」

「ええ…罰?」

「今日は夜更かしさせるって言ったよね?ふふ」

ギラリと獲を狙う目だ!ひいいい!とんでもないイケメンが私を狙ってるよう!!

ホワイトベルより先にイケメンが狙ってるよおおお!!

しかし彼は起き上がり部屋のクローゼットから

ビラリとメイド服やらを取り出した。

「ふふ…これを…著てもらおうかな…最初はメイド服を…」

ひっ!それはあの時田淵さんがくれたとか言うやつううう!この部屋にあったのね!!もう捨てたかと思ってた!!

「き…著るの?」

「うん、著て?」

とにこりといつものサイコは微笑んだ。

仕方なく彼が後ろを向いてる隙に私はメイド服に著替えた。何でこんな事に!!

「あのぉ…著替えたよ吉城くん…」

と後ろから聲をかけると

「吉城くんじゃないよね?ご主人様だよね?メイドさんはそう言うんだよね?」

どんなプレイだあああ!!

「う…ご主人様…著替え終わりましたよ…」

と言うと彼は振り向いてそして赤くなった。

「そ…想像以上に可い!!」

ええっ!私なんか地味クソメイドでしょ!!全く萌えないはずなのにこのイケメンは特殊だからか!?

「メイドさん…とっても可いので寫真撮っていい?」

とスマホを取り出した。

ううっ。

「ど、どうぞご主人様…」

と言うとパシャリと一枚撮られる。ひいっ!!

「これはコレクションに加えよう」

おいなんだコレクションて!

「これが…萌えってやつなんだね?僕は初めて理解したよ…とんでもない破壊力だ!メイドさんて…」

「…メイド喫茶のメイドさんはもっと可いしオムライスに呪文かけたりするらしいけどね…一緒に寫真撮るだけとかでもいちいちお金取るみたいよ。テレビでやってたの見たことある」

というと彼は財布から5萬円くらい出して

「じゃあそれ全部やって!!」

と顔を赤くした。

「な!何言ってるの吉城くん!今何時だと思ってんの?これからオムライス作るの?後お金なんかいらない!!もらえない!!」

と言うと頰をしつままれて

「ご主人様でしょ?それにちょっと小腹も空いたしね…。ダメ?メイドさん…なら…襲ってもいい?」

と抱きつく。

ひいいいっ!それは困るわ!

「わ…判った!作るからあ!!」

と私はキッチンに行き深夜にも関わらずチャカチャカとオムライスを作り始めた。

はあ…何でこうなった!?

はい、私が余計な探りをれたからですう。

がキッチンに立ち僕は安堵した。

たぶん見られたのはあれだけだよね…。例えばベッドの木枠の中に危険な武やクローゼットの奧の2段壁にまた大量の武。天井には時奈さん攻略のシュミレーションゲーム(自作)が転がっていたりした!!

ヤバイやつ見られなくて良かったわ…。

とそこでオムライスのいい匂いがしてキッチンに行くと可いメイドさんがお皿に盛り付けている。

はぁ!可い!

「ご…ご主人様お席にどうぞ?」

と彼り切って導する。

僕はメイド喫茶なんてものは知らない。が人から聞いたことはあった。

「この前メイド喫茶行ったけどそこのメイドブッサイクな奴でさあ!席料返してほしいわ!しかも髪の料理にってたし!HPと違うし、外でビラ配ってる子の方が可いし!上見るとビルのベランダで死んだような目をしてタバコ吸ってるメイドいたよ!休憩中を目撃した俺の気持ち判る??」

とか理想と現実の差を見つめ絶してたっけ彼。まぁテレビに出るような子は店の宣伝の為に可い子をかき集めたんだろうことは判る。HPもまたしかり。

「じゃあ覚めちゃう前にオムライスに絵を描くね?あ…でも私そんなに絵上手くない…ごめんね」

と彼が貓みたいのを描き始めた。

というか蟲みたいなのになった…。

時奈さんが目を暗くして…

「ね…貓ですご主人様…」

と震えながら言う。

「うん、そうだね?んじゃ呪文だっけおまじないだっけ?それお願い」

と言うと彼は恥ずかしそうに…手でハートを作り

味しくなぁーれっ!萌え萌えキューン!さあ!ご主人様も一緒にどうぞ!」

「えっ!!?僕も言うのっ!!?」

ちょっと驚いたけど言うらしいな!これは何か謎の興がする!!仕方なく時奈さんと聲を合わせて

「「萌え萌えキューン!!」」

と言う。もはやグサリと心臓に何かが刺さった!!

これが!メイド喫茶の破壊力!いや時奈メイドの破壊力!!

そして僕はフワフワの味しいオムライスを食べて幸せなひと時を過ごした。

……クローンなんかに時奈さんは渡さないぞ!と僕は日曜日に向けて決意した。

    人が読んでいる<彼氏が悪の組織の戦闘員Eなんですが…>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください