待ちに待った日曜日…。

今日は朝から雨だ。

雨の中傘を刺してファンタジーランドのり口の前で小太りの老人が五人と立っていた。

黒い高級車がゆっくりと近づいてきた。

「來たか」

鈴金角次郎は車から降りてくる栗生院吉城と雪見時奈を確認した。

「おい、まさか人形じゃないだろうな？あっちには本博士の作ったガラクタがあるからな」

「安心しろ！僕は本だ！」

と栗生院吉城は腕を捲りナイフでし傷つけてを見せた。

「雪見時奈のも見せろ！それが嫌なわしが直々にって確かめてもいいんだぞ？」

とにやりと視線を向けた。はないが、ってやるか？

栗生院吉城は睨み彼の指先を取ると

「ごめんよ…」

と言い、指先をし切ってを見せた。

「本のようだな！」

「彼の両親はどこだ！？」

「その前に雪見時奈をこちらへ寄越せ！」

と言うと生意気にも栗生院吉城は

「嫌だね！両親の安否が確認できないのに渡せるか！」

と言った！

「ふん！まぁいい！両親はあの観覧車の中にいるさ。弾付きでな？」

と角次郎は大きな観覧車を見上げた。

ここからではどこにっているか判らんだろう。だが、それはフェイクだ！あの中には誰もいやしない。弾があるだけだ。

本當はホラーハウスのびの魔の家に縛り上げ睡眠薬で眠らせてある。もちろん見張りをつけている。

「汚い真似を…」

「さっさと雪見時奈を渡さないとドカンだ！」

と角次郎は笑った。

「解った…」

と栗生院吉城は雪見時奈にハグをし二人で近づいた。バカめ！

そこで五人がき雪見時奈と栗生院吉城をあっさり捕まえた！

「よくやった！お前達！さあ！やれ！」

と雪見時奈と栗生院吉城に注針を刺した！

「くっ！！」

に薬がった！これでもう奴は抵抗できないな！まさかこんなにすんなりいくとはな！

と思っていたら栗生院吉城と雪見時奈は相手にその顔を思いっきり毆りつけた。

「がはっ！！」

「うぐっ！」

「千惠！！ここみ！！」

まさか！そんなっ！人形か！？

千惠とここみは鼻を出し倒れ、杏子と七海と輝夜は武を取り出して

「この野郎！よくもっ！」

と栗生院吉城に向かって拳銃を放った！ビシリと彼は弾をけてが吹き出したが、構わず撃った杏子に腹パンをかまして気絶させた！

「がっ！」

「何だ隨分弱いな？だからか？」

栗生院吉城が笑う。

雪見時奈も七海の腕を折り頭を地面に叩きつけた！

「はっ！！」

「杏子！七海！！」

輝夜はそこそこ強いはずの二人が倒れたのを見た。そしてちっ！と舌打ちし、新しい注針を出して自分に打った！

すると打った腕がむくむくと盛り上がり白くて太い腕に変わる！

「ほう…そうやって怪人を作ってたのか…気に食わないね！」

輝夜は腕を振り下ろし毆りかかってきたがその腕を栗生院吉城はけ止めて輝夜を引き寄せ額を打ち付けた！！

ガンっ！と音がして

「グアっ！」

と輝夜も倒れた！

「な！何だと！？一どういうことだ！？輝夜達がこんな…あっさり！！」

しかしそこで栗生院吉城と雪見時奈はブクブクと膨れて大男の怪人に様変わりした！！

「なっ！何だと！？囮かっ！！？」

「そう言うこった！鈴金さんよぉ！次はお前の番だ」

ニヤニヤと怪人が笑い近づく。

「バカめ！わしに近づいて見ろ！両親の命はない！！」

わしが命令したら両親は死ぬ！

しかし怪人は構わず近づく！

「おい待てえ！近づくな！両親は死ぬって言ってんだろ！」

パンパンと銃を撃つが怪人は怪我をしても止まらずついに角次郎をあっさり捉えて首を絞めた。

「ぐええええ！！」

死ぬっ！死んでしまう！つか両親を殺すからなぁ！とスーツのポケットにっていたボタンを押した。くくくこれでもう終わりだ！

「おいおい？今何かしたか？」

と怪人がポケットの手をボキンと折った。

「ぎゃああああ！！」

角次郎は悲鳴をあげた！こいつら老人に何てことをしやがる！！

「爺さん？悪の組織を舐めてんじゃねぇぞ？次は首の骨でも折って地獄に行くか？」

「は！わしを謀ったな！今頃部下が雪見時奈の両親を殺しているころだぞ！」

とそこで怪人の持っていたスマホが鳴った。

「はいボス！そっちはどうですか？」

雪見時奈に化けていた怪人もを縛り上げたところだった。

「おお、君なんて名前だっけー？まぁいいやよくやったな！ホラーハウスのびの魔の家にいたわ。こっちは大丈夫だ！この翡翠様にかかればこんなもんだ！」

と言うと

「あ…ボスじゃねえじゃんあんた…用務員かよぉ…まぁいいや」

「おいちょっとお前ええ！どういうことだよ！俺用務員じゃなくて幹部だからな！？お前名前教えろこの…」

ブチっとスマホを切る怪人。

「な…何故…びの魔にいると判った！？」

「悪の組織を舐めてんじゃねえって言っただろ？お前が知る必要はないっ！！」

と怪人はビシリと決めた。