《男嫌いの悪役令嬢はイケメン悪魔と契約し攻略対象から逃げ切ります》
不味い…。
神ミーティア様により、とある乙ゲーム世界に転生させられた私…。
前世の名前は既に忘れてしまったけど、日本人だったのは覚えている。その頃から私は男が苦手だった。
まず話せない、目を合わせたくない。近寄りたくない。これは基本である。そしてあろうことか告白された時は真っ青で逃げて、癡漢に遭った時は全から蕁麻疹じんましんが出てしまう。
そう、男にられただけでのがよだち、極度のストレスで蕁麻疹じんましんが出る。醫者も醫にしか見てもらわなかった。
そんなが…あろうことか乙ゲームの悪役令嬢に転生したのだ。ヒロインじゃないだけマシだが、ヒロインのライバル的な立ち位置としてヒロインの邪魔をしないといけない…。
このゲームは男嫌いの私を治そうとして、前世醫じょいだった姉が買ってくれた唯一の乙ゲームだった。
単なるゲームでイラストの男は臺詞さえなければ大丈夫だったけど、甘い言葉を囁きささやきだしたらゾワっとして蕁麻疹じんましんが出た。それでも1人、また1人と頑張って攻略した。それでも治らなかった男嫌い。ゲームはもはや封印した。
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「でも私…悪役令嬢なだけマシだわ。攻略対象達と関わらずひっそりとヒロインを立てて逃げよう!うん!」
しかし問題はまだあった。
この國ドルエステア王國の第一王子と婚約させられていたのだ。悪役令嬢らしく。
どうせ卒業式に破棄されるし、家は沒落して私は國外追放か修道院か娼館に放り込まれることになる。前者ぜんしゃはまだいいが、娼館に放り込まれたらお終いおしまいだ!!これもうヒロインとか學園が始まる前に全て終わらせるしかない。
いや、むしろ學園に行きたくない!!これはもはや病気になり學校に通わなければいいんだ!!
そうすれば王子とも婚約破棄できるかも!!
戦わずして逃げる!ヒロインとも関わらない!
しかしゲームの強制力で、もし學校に通うことになるとイケメンだろうがなんだろうが男に接するのも嫌だ!
悩んだ末に私は、とある魔書を取り寄せて悪魔を召喚させて、男を寄せ付けない裏技を使うことにした!悪魔さえ召喚できれば代償で魂をあげてもいいだろう!
よし!決まりだわ!
と私はを床に描いた魔法陣の上に垂らしてんだ!
「我がの盟約により願いを聞け!悪魔ルーカス・クロイツ!姿を現せ!!」
とぶと魔法陣が黒くり、煙と共に風呂にってる全のとんでもないイケメン悪魔が目の前に現れ、私と目が合った。
「は?…何?ええ?呼ばれた?これ?ていうか俺…風呂ってたんだけど…」
と言う。
「ひっ!!」
と私は壁まで後退こうたいした!!
だが何故かいつもなら出てくる蕁麻疹じんましんが出ない!でも嫌だけど!!男のとかリームー!
「まぁいいや」
とパチンと指を弾きはじき悪魔は一瞬で著替えて挨拶する。黒いシャツにズボン。至って普通。
「初めまして主あるじよ、悪魔ルーカス・クロイツですよ?何用なにようかな?富とみか?男か?みを葉える代わり契約をして貰おう…」
き、きた!!一応ちゃんと服も來たし、禮儀も正しいわね。
「は、初めまして悪魔さん!私は侯爵家けの令嬢アリーセ・ドレヴィスよ…わ、私の願いを聞いてくれるなら私の魂でも奪って結構よ!!」
「いや…魂たましい集めるのは死神しにがみの仕事なんでね、最近では処しょじょを貰う契約です」
ときっちり言ったルーカス。
「はああああ??処しょじょって!!無理無理無理無理リームー!!!!私は男が嫌いなのおおおおお!!その為に悪魔に何とかしてもらいたいのに!!」
「ああ、なら男が好きになる様にしろと?」
「違う!!男を遠ざけてほしいの!!嫌なの!男にられると蕁麻疹じんましんが出るの!前世からなの!生理的に男が嫌なの!こんな世界に転生させられて、神を恨むわよ!!何とか學園始まる前に王子とも婚約破棄したいし學校も極力イケメンに會いたくないの!」
と捲し立てるまくしたてると悪魔ルーカスは
「ほおお、転生させられたと?なるほど…。しかも男嫌いとはね…ならばこの契約はできない」
「何でよっ!!」
「折角呼んでもらったけど帰ろうかと…。だってその契約をするには…」
「ああ!処しょじょ!?もちろん嫌よ!」
「でしょう?不立でしょう?れただけで蕁麻疹じんましんとか…」
「確かに…でも!でも!この魔書、高かったのに酷いわ!!それにイケメン達に関わらずに済むと思ったのに…あんまりだわ!!くっ!!」
と私はショックで座り込んだ。
ルーカスは呆れて…
「ふーむ…まぁ折角呼んでもらったのでし協力してもいいですけどね…処しょじょは辭めてキスでいいですよ?なんか可哀想になってきたので」
と譲歩した。
でもキス!こいつと!?
「蕁麻疹じんましんでるわ!!」
「そうですか?」
とルーカスは躊躇なく一瞬で近寄り私の頰ほおにる。
「ぎええええ!!」
私は驚きんだが
「出てませんよ?」
とルーカスが言い思わず手鏡で確認したら、今までどんな男にられてもダメだった蕁麻疹じんましんが全然出ていない!!
「治ったのでは?」
「いきなり治るわけないわ!この世界に転生しても執事長のオットマーだってちょっと手袋越しに指先がれただけでアウトだったわ!爺さんにもこの始末よ!おかしい!あ、貴方あなたが人間じゃないから?」
「なら試しにやりますか…」
とルーカスの綺麗な顔が近付き私はルーカスにキスされた。
數秒経ち、離れるとルーカスは綺麗な顔で笑う。
「契約が立しました!お顔にも蕁麻疹じんましん出てないですよ!?」
と手鏡を見ると確かに出ていないけど私の顔は真っ赤だ。當たり前だ!キスなんて前世でも誰にもされた事はない!何故か心臓もドキドキしている。
「とりあえず俺は貴方あなたの執事にでもなっておきますか!大丈夫そこは作しておくのでね、アリーセお嬢様!」
と微笑む。くっ!なんなのこいつは!悪魔だからきっと他の人間と違うんだわ!…それとも本當に治ったのかしら?
確かめたくなりルーカスと共に執事長オットマーの所に行った。
「おや?お嬢様?夜分にどうしたのですか?ルーカス?お嬢様を寢かしつけなくてはダメだろう?」
「すみません!執事長!」
えっ!!?馴染んでる!まるで昔からこの家にいたみたいに!これが…悪魔の力!!
「オットマー…ちょっと手を出して?」
怪訝けげんな顔をするオットマーだが言われた通り手を出す。おぞましい…オットマーはいい爺さんって知ってるけど…私は我慢して手を握るとブワリと蕁麻疹じんましんが出た!!!
「お嬢様!!何故こんなことを!?蕁麻疹じんましんが出ると解っているでしょう?」
「ご、ごめんなさい!オットマー!気を付けていたけど、ちょっと治ったかな?って思ったけどやっぱり治ってなかったわ!!悪いけど半徑1メートル以に近寄らないで!!」
と言うとオットマーはザザッと下がり、ルーカスに
「ルーカス!頼むぞ、お嬢様は唯一お前に対しては蕁麻疹じんましんが出ないのだから!」
と刷り込まれた謎の記憶をオットマーは言う。
チラリとルーカスを見るとにこりと微笑んでまたがドキリと音を立てる。
くっ!悪魔よ!悪魔だから何らかのじゅつでこうなってるだけ!オットマーの反応が正解だわ!とにかくイケメン達から逃げないとね!!
と私は決めた!!
もしも変わってしまうなら
第二の詩集です。
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