《男嫌いの悪役令嬢はイケメン悪魔と契約し攻略対象から逃げ切ります》第15話 下著ドロボーに制裁を!
私は自分の部屋が荒らされてるのを見て仰天した!
「どういうことなの!?オットマー!」
と問いただすとオットマーは青い顔で
「私が戻ってきた時はこうなってたんです!私じゃありません!本當です!」
と言うから
「まぁ別にオットマーが犯人とは思ってないわよ!じゃあ、こうなった原因は判らないのね?」
「は、はい…」
見ると本棚がぐちゃぐちゃに荒らされている。他にもドレッサーもだ。
「あの三人のうちの誰かか、それとも三人共か知らないけどルーカスの魔書を早速探しにきたのよ!」
「何と!!」
とオットマーが言うけど普通に考えたら解る。
「オットマー…とりあえず掃除しましょう…」
「俺も手伝うよ主」
とダミーの本を戻して行くルーカスとオットマー。
私はドレッサーの方を片付けて気付く。一枚下著…パンツが無い!この世界のパンツはほんとほとんど布切れに両端に紐を結ぶタイプの可さも微塵もないものだけど流石に無くなってるのは判った。
「なんてことなの…あの三人の中に下著ドロボーがいるわ!!」
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と私が言うとえっっ!?とルーカスとオットマーが反応した。
「主…下著盜られたの?」
「そうよ!変態だわ!気持ち悪いっ!そして許せないわ!まぁ盜られたのは捨てるけど!気持ち悪いわ!私の下著を今頃どうしているか!」
気持ち悪いけど自分のものを盜られて怒りしかない。
あの三人の中に変態がいる!
一誰かしら?
「まず、騎士のダミアン・ホルツマン…一見真面目で幾帳面でいからそんなことしない様に見えるわね」
と言うとオットマーは
「いや、お嬢様!そういう真面目そうなのが一番ヤバかったりします!可能はゼロではありませんな!」
「なら王子?王子も流石に下著盜むなんてないでしょ?」
「いや、王子も案外魔がさしてやってしまったのかもしれませんぞ!可能はゼロではありませんな!」
「なら、やっぱりヘンドリックかしら?一番可能があるわ!」
「いや、確かに可能はありますが実は2人のどちらかを手引きして盜ませたのかもしれません!頭が周りますからな!あのガキは!」
とオットマーは言う。
「いや…普通にヘンドリックだと思うけど。深読みしすぎよオットマー」
さてどうしたものかとルーカスを見るとルーカスは珍しく怒っていた。
「主の持ちを盜むなんて!酷い!許せない!」
と言う。わ、私の為にルーカスが怒ってくれるなんて!やだ!どうしよう!何か嬉しい!もうパンツどうでもいい!どうせ捨てるしね!
「主!とにかく三人を問い詰めよう!制裁だ!」
とルーカスは言った。
*
次の日に私が三人に早馬で手紙を屆けて仕方なく呼び寄せて問い詰めるとエドヴィン王子は
「婚約者の僕がそんなことをするわけがないだろう!?アリーセ!信じてくれ!それにいずれは君は僕のもの!一緒に犯人を捕まえて牢にれよう!」
と言う。ふむ、捕まえて牢にれてくれると1人減るしいいかもな…。
そこで護衛騎士のダミアンもキリリとした顔で
「騎士がそんなことをする筈がない!信じてくれ!俺は正々堂々とアリーセ嬢を奪って逃げたい!!一緒に駆け落ちしてもいいくらいだ!」
げえっ!こっちはんでないからそれはもう拐だ!
「ダミアン貴様!そんな計畫を目論んでいたのか!?」
と王子と喧嘩になった。
「剣の腕では私が一番有利なのをお忘れなく!!」
とダミアンが言うとエドヴィン王子も
「腕力より権力だ!!馬鹿者め!」
と反論する。
「もう茶番はいいです、ヘンドリック様…貴方でしょう?」
するとヘンドリックは
「僕がそんなことをする筈ないだろう?アリーセ嬢の下著を盜むなんて…あはっ信じておくれよ!」
と頰を赤らめハアハア言いながら変態イケメンが言った。明らかに様子が変だ。
「「「「噓をつけ!!」」」」
と変態に抗議する皆。
「検査をしよう!」
とダミアンが言った。
えー、別の部屋でしてくれない!?何で私の部屋で!キモイ!!
しかし結局ヘンドリックは服を全部がされ、私はルーカスにしがみ付いてあまり見ないようにしたが…
「あっ!!こいつ!!何履いてんだ!!?」
とエドヴィン王子の聲がして薄目で見ると…なんとヘンドリックは私の下著を履いていた!!
「いっ!いやああああ!へ、変態!!」
「これはアリーセ嬢の下著で間違いないかっ!?よく見て!!アリーセ嬢!!」
とダミアンが言い、見れるか馬鹿野郎!吐きそうだよ!もう既に!!
こいつが私の下著でいろいろ何かしらしていたのは間違いない!ちょっと!マジでこんな変態だったなんて!いくらイケメンでも変態攻略者なんて絶対嫌だ!前世の乙達騙されてる!!
「間違いない…です」
と私は力なく言い顔を背けた。
ルーカスは私を支えているがその手が何故か震えている。どうしたのルーカス?まさか風邪で寒気が!?
「逮捕だな…憲兵に引き渡し牢にれておけ!」
と王子は言い連れてきた従者に命じた。
しかしそこでヘンドリックが
「違うんだ!これは!僕とアリーセ嬢がし合った証拠であり盜んではいないんだ!き、昨日アリーセ嬢と僕は結ばれて一つになりパンツを履いただけのことだ!!」
と意味不明な言い訳を言う。
「おい、訳が判らんことを言うな変態がっ!!斬るぞ!!」
ダミアンは剣を抜く。
「いやああ!お願いだから人の部屋でなんか流さないで!」
「ダミアンやめろ!帰るぞ!追求はじっくりこの変態や悪魔にも聞こう!行くぞ!」
とエドヴィン王子が言ったのでホッとする。やっと帰るのね!
「アリーセ…辛い思いをさせすまなかった…後でちゃんと新しいデザインの下著を贈ろう!楽しみにしていてくれ!」
ひいいい!全然嬉しくない!やめて!そんなもの贈らないで!!贈ってきたら捨てようと私は思った。
「罰としてヘンドリック様の尋問が終わったらヘンドリック様の魔書を破いてください!そして私への思いや記憶をすり替えてしいんです!」
と言うと王子と騎士はニヤリと笑い、ヘンドリックは青ざめた。
「そ、そこまでしなくともいいだろう?アリーセ嬢!僕の思いを消すなんてそんな!僕は昨日アリーセ嬢と結ばれたんだ!気持ち良くしてやっただろ?ハジメテは僕のものだ!」
と言う。見かねた彼の悪魔の灰髪のオスカーが言った。
「すいません、あまりにも哀れだったんでアリーセ様の下著を握りしめている主に夢を見せて差し上げたのです。主は今、夢と現実の區別がついていない狀態です」
と凄く殘念な奴になった。ていうかそんな気持ち悪い夢を見させるなんてやめてよね!!気持ち悪い!!
「夢でも良かった…。とても素敵だったよアリーセ!してる!君は最高だった!あははあはっ!」
もうダメだ完全におかしくなったこいつ。
そこでルーカスが私から離れて一瞬でヘンドリックの前に移してヘンドリックの顔面を思いっきり毆りつけてヘンドリックは気絶した!
全員ポカンとしたが王子が我に帰り
「そ!それではまたなアリーセ!」
とエドヴィン王子と騎士のダミアンはヘンドリックを連れて悪魔達と共に消えた。
「ルーカス!!」
ルーカスは振り向くと
「あ、あれ?へへ…なんかあの人正気じゃなかったし…勝手に毆ってしまいました。俺でも気持ち悪いと思いました。すみません…」
と謝った。
「いいのルーカス…毆ってくれてありがとうと言うのは変だけどちょっとスッキリしたわ」
と言うとオットマーが
「ルーカスがやらねば私も毆っておりましたな!変態には制裁せねばなりません!!」
「裝してた貴方には言われたくないけどね…」
「今はではないですかあ!お嬢様あああ!」
とオットマーは自分のを持ち上げた。
いや、ルーカスのでそう見えてるけど実際は自分のってるお爺ちゃんが頭に浮かんできて気持ち悪くなった。
「ともかくこんな風に悪魔を使って私の部屋に來られても困るわ!ヘンドリックはたまたま下著を盜んでリタイア1號になってくれてラッキーだけど…この部屋にいるのはもう嫌だわ!」
と言う。さっきまで部屋に男達がいたから男臭いし。
「それでは一刻も早く廃墟へ移りましょう!」
準備は整ったとオットマーが鼻息をフンと吹いた。見た目だけはなのにどうしても元のオットマーが頭にちらつきキモかった。
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