《ロング・ロング・ラブ・ストーリーズ 4度目のさようなら that had occurred during the 172 years》第3章 1983年 プラス20 – 始まりから20年後 〜 6 タイムマシンと者(4)

6 タイムマシンと者(4)

「最初、あの八桁の數字は20になっていた。あれは智ちゃんが二十年後、つまりこの時代にやって來た時のままだろうから、最初の黒い數字が未來への年數で、長押しして白字になると、今度は逆に、過去へさかのぼる年數を表すってことなんだと思う。ただ、八桁ってところがね、ちょっと気にはなるんだ。八桁ってことは最低でも一千萬年だ。そんな時代にはまだ人間なんていないし、猿とかゴリラみたいなのがウロついているだけだろう。だからもしかすると、移する年數より前に、日付か時刻を力するのかなって思ったりもするんだ。それが力されていなければ、出発の時と同じ時刻になる、とかね。ただまあ今回の場合、その辺は深く考えても仕方がないことだから……」

――これから戻れば、十五時までには出発できるだろう。

――絶対とは言い切れない。それでもここまでわかれば、やってみる価値は十分ある。

――20とだけれてから、長押しで數字を白くするんだ。

――そうしておけば、きっと智子は、昭和三十八年の三月十日に戻れるはずだ。

「どうしたの? 大丈夫?」

智子の聲が聞こえて、そこでようやく、剛志は全から力を抜いた。振り返れば、智子が心配そうな顔をこちらに向けて、その先には庭園の景もしっかり見える。時間移はしておらず、數字のが黒から白に変わっただけだ。

剛志はホッと一安心。すると現金なもので、急に新たな思いが首をもたげ、彼は迷うことなく智子に告げた。

「お腹、空かないか? 晝飯を食べてから、またここに戻るとしよう」

たった今見知ったことを、きちんと整理したかった。そうしてから落ち著いた場所で、智子へもしっかり連する。そう考えたのも確かではあった。

ただ実際のところ、このまま別れてしまうのが急に惜しくなったというのが大きい。

未練がましいと思われようが、あともうし智子と一緒に過ごしたい。このまま彼が戻ってしまえば、この時代に生きる剛志には二度と接するチャンスはないのだ。だから即座にそう告げて、続けて何が食べたいかと聞いてみた。

すると一瞬キョトンとなって、智子はそのまま黙ってしまう。

きっと彼にしてみれば、晝飯どころじゃないのだろう。帰れるものならすぐにでも、というのが本音であるに違いなかった。

それでもしばらく考えてから、智子は意外な答えを返すのだった。

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