父さんが倒れた。

その知らせを聞いて私は夕方の病院に車を飛ばした。

何十年も私たち家族のために働いてくれていた父。

中間管理職のストレスにも、長い通勤時間にも、私たちに愚癡をこぼすことはなかった父。

今朝も私よりも先に出勤していった父。

どうか無事でいてほしい。

そう思いながら父のいる病室に到著する。

話を聞くと、どうやら貧と軽い熱中癥だったらしい。

本人も合は悪そうだが、意識もあるし命に別狀はないみたい。

「私の學費も殘ってるんだし、まだまだ元気に働いてもらわないと困るよ」

私はホッとしたので冗談じりに父と話す。

父は軽く俯きながら謝ってきた。

とりあえずよかった。

救急車を呼んでくれた近所の公園の清掃員さんには頭が上がらないな。

（↓解説はこのまま下にスクロールしてね↓）

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解説

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朝に出勤していったのに近所の公園で発見されたということは、父はリストラに遭い、時間つぶしをしていたんだね。（通勤時間が長いとあるので、勤務先は近所ではない）

その背景もあるから、私の言った冗談にもうつむいていたんだね。

皆もリストラをされたら正直に打ち明けて、迅速に次の仕事を探してね。

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