《「気がれている」と王家から追い出された俺は、自説通りに超古代銀河帝國の植民船を発見し大陸最大國家を建國する。 ~今さら帰って來てくれと言っても、もう遅い! 超テクノロジーを駆使した俺の建國史~》自然と人と

ロンバルド王國が超古代の技を蘇らせたことによって、変化したものはといえば數限りがない。

食生活……服……自車……。

代表的なところでは、この三者が挙げられるだろうが、狩猟もまた大きく変化したもののひとつである。

何しろ、かつての時代、人が手にできる武で最大の殺傷力を持つのは弓矢であった。

これでは、魔はもとより、自然界に住む強大なたちを相手にするには心もとない。

彼らの多くは人間をはるかにしのぐ嗅覚や聴覚を持ち、人間では及びもつかぬ俊敏な作を可能としており、分厚い皮で全を覆い、鋭い牙と爪で武裝しているのだ。

こと戦闘力という面において、人間という種族はあまりに脆弱(ぜいじゃく)であり、いってしまえば、進化の失敗者なのである。

ゆえに、かつての時代、人々の生活圏は自然と限られ、これと共生する形となっていたのだ。

ところが、ひとつへ統一されたロンバルド王國の臺頭によって、その風向きは大きく変わることとなる。

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安定した食糧供給と、未ではあるものの導されつつある醫療技により、各國の人口は急激に増加したことに加え、ブラスターという強力無比な武が供給されたためだ。

人口増加は一時的なものに留まり、現在はなだらかな減傾向を示しつつあるが、ともかく、増えた者たちを養うには生活圏の拡大が必要不可欠である。

そこへ、今までになく強力で、しかも習に時間のかからぬ武が供給されればどうなるかは、日を見るよりも明らかであろう。

各國は、これまで未開拓であった領域の開拓へ、こぞって乗り出した。

通常、大自然の開拓というものは大いなる困難が伴うのであるが、にわかに渡された強力なテクノロジーは、困難を困難としなくなったのだ。

それはまた、新たな弊害が生み出されたことを意味する……。

--

そのワニの、なんとしいことであろうか……。

全長六メートル以上はあろう巨は隙間なく鱗で覆われており、特に、突起狀となった背のそれは王冠のごとき風格がある。

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細長い口部にびしりと生え揃った牙は兇悪のひと言であり、本來ならば、到底人間ごときが太刀打ちできる生ではなかった。

二十年近く前……男が生まれる前の時代に主流だったという、弓や槍を用いてなら、の話だが。

くんじゃねーぞ」

汽水域に位置する川のほとりで、草むらに隠れた年はそうつぶやくと、手にした得へ力を込めた。

もうずいぶんと使い古されているそれは、ブラスターライフルである。

本來、これは魔対策や害獣駆除のために輸されたの一丁だ。

しかし、汚職にまみれたこの國の軍は、闇市などを通じて相當數、民間へ橫流ししているのである。

結果、年のような田舎住まいの者であっても、伝手(つて)を辿れば手できるまでに広まってしまっていた。

「これだけ上等な皮なら、當分は食うに困らねえな」

何も知らず過ごしているワニの頭部へ狙いを定めながら、文字通りの皮算用をした年がつぶやく。

人里離れたこの辺りは、開発のる予定もなく、むしろ自然をありのまま殘すための保護區として位置づけられている。

そんな場所へ銃を持ち込んでいる年が何者であるかは、もはや語るまでもあるまい。

――猟者。

年が獲として定めた種のワニは、この國で開発が進められた際、多くが狩られてしまっている。

皮が高値で取り引きされるため、ブラスターという強力な武を手にした人々は、生活圏を広げるという本來の目的を忘れ、猛烈な勢いでこれを狩ってしまったのだ。

それを知ったロンバルド王國の橫槍によって、自然保護區が定められたのだが……。

「ロンバルドだかなんだか知らねえが、知ったこっちゃねえや。

こっちは、食い扶持(ぶち)がかかってるんだから……」

そうつぶやいていると、いよいよ狙いが定まる。

どこを撃って倒したかによって皮の値段は激変するため、これは慎重を期さねばならない作業であった。

そして、いよいよ年が引き金を引こうとした、その時である。

「否定。

年のしていることは、巡り巡って自らの首を絞める行為です」

背後からそう聲をかけられたのと、視界が引っくり返ったのは同時のことだ。

果たして、何をどうされたのか……。

気がつけば、年は関節を極(き)められた狀態で地面に寢かされており、頼みのブラスターも取り上げられていたのである。

「あ、だだだだだ……っ!」

「このような子供が、學校にも通わせてもらえず猟に手を出す。

まだまだ、手を差しべねばならない部分は數多いでありますな」

足首まで白髪をばしたは、片手と足で年の関節を極(き)めて寢転がし、空(あ)いた手でライフルを取り上げるという用をやってのけながらそう吐き捨てた。

「君の仲間も、自分の配下が拘束しています。

大人しく、お縄につきなさい」

「く、くそ……!」

悪態をついたところで、どうにもならぬ。

こうして、ありふれた猟者の一団は壊滅させられたのであった。

--

果てなく草原が広がり……。

點在する水場では、実に様々な草食や鳥類が潤いを求めて集っている。

そして、それを狙うたちが、草むらから目をらせる……。

しいもので、ありますな」

モヒカンたちを従え、ジープに乗り込んだイヴツーは、周囲の景を眺めながらそうつぶやいた。

「ヒャッハー!

こうやって何もない草原を突っ走ってると、自分が風になったような気分だぜ!」

「ヒャハ!

ちがいねえ! こういう場所は、殘しとかねえとな!」

「ヒャア! その通りだぜ!」

すると、猟団の持ち込んだジープを並走させているモヒカンや、バイクでそれに追隨するモヒカンたちが口々に同意を示す。

猟団の年たちは、そんな彼らの形相と走するジープの速度に怯えながら、荷臺でこまらせていた。

彼らは結束バンドで後ろ手に拘束されているため、時に荷臺の上で転がってしまっているようだったが、多の打撲は罰としてれてもらう他にないだろう。

「否定。

そのような意味で申し上げたわけでは、ありません」

そんな猟団の姿をバックミラーで確認しつつ、否定の言葉を返す。

その表は二十年前から変わらず、無機質なものであった。

「人間が、一度その気になって自然を破壊してしまえば、再生は極めて困難なものとなります。

まして、二十年前に大量の魔を生み出すため、生態系は大きなダメージをけたのですから、我々は積極的に保全へ務めねばならないのです」

「ヒャッハー!

確か、この星そのものが、普通の生きを歪めたり合させたりして魔にするんだったか!?」

「ヒャハ!

おっそろしいもんだぜ!」

「ヒャア! せいぜい、また怒らせて魔が大発生しないようにしなきゃな!」

「肯定。

そのために、自分たちが派遣されているのであります」

鮮やかな合いをした鳥たちが、一斉に飛び立ったのはその時のことである。

それは、見るからにしき景であり……。

有機型端末が、本來浮かべぬはずの笑みを浮かべるには十分なものであった。

「かつて、自分を生み出した方々は極端な文明否定をして、自然を守ろうとしたものでしたが」

誰にも聞こえない小聲で、つぶやく。

「そのようなことをせずとも、人間は折り合いをつけていけると、信じたいものでありますな」

當然ながら、答える者はいない。

それは、誰も聞いていないからという以上に、これから人類全の行で示していかねばならない問題だからなのである。

だが、彼には、きっと出來ると信じることができた。

長き時を経て巡り會えた人々は、想像していたよりも、ずっと賢明な行き方をしていたのだから……。

――ヒャッハー!

……この、見た目よりは。

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