《T.T.S.》File.5 Worthless Road Movie Chapter2-3

~2176年12月26日AM0:27 東京~

ビロードのような暗闇が広がる封鎖線の先には、僅かな月で濡れたガラスが淡く浮かび、轟々と空っ風を響かせる開けた夜景が吹き抜けていた。にも関わらず、爛れた床材や炭化した木の匂いと、消火剤の化學薬品の匂いが、鼻腔にこびりついたようにしつこく漂っている。

「……やらしい匂いほど殘るのよね」

手先が悴む寒さの中、ジェーン・紗琥耶・アークは娼婦も真っ青のセクシーランジェリー姿で破現場を眺めていた。

にとっては見慣れた景の一つだが、マダムや青洲おじいちゃんにとっては、生活圏が突如破壊された事実にショックが隠せないようだ。

「あーあ、こんな時に限ってい源サンドバックもいないし……どうしよっかな……」

T.T.S.Masterの負傷により、事実上の休止狀態となったT.T.S.は、無期限の待機をICPOから下知された。

組織に所屬している以上、仕方のないこととは言え、退屈は紗琥耶の最も苦手とする狀態だ。

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