《【最終章開始!】 ベイビーアサルト ~撃墜王の僕と、醫見習いの君と、空飛ぶ戦艦の醫務室。僕ら中學生16人が「救國の英雄 栄のラポルト16」と呼ばれるまで~》第2部 第16話 私が私であること。②
「あっ!」 「あああっ!」
ふたりは私を見つけて、同時に駆け寄る。
「これが暖斗くん。マジモン赤ちゃんバージョン! いちこぉ!」
「ほ、ほ、ほ、ほ‥‥ほげ!」
思わずの危険をじて魔法障壁を張ってしまった。
「あなたが姫の沢さんですよね。お久しぶりです。桃山です。手紙に書いた通り、暖斗くんに何者かが魔法で呪いをかけたみたいなんです」
「暖斗くんが赤ちゃん‥‥‥‥」
「それで、それを知らせるのとやっぱり心配なんで、私達がこの村に來たんです。‥‥でもこんなに早く呪いが発するなんて。ザイガ村のおおばば様の水晶では、まだ猶予があったはずで」
「そ、それにあなたはさ、咲見ひめさん」
「どうですか? 暖斗くんなんか紫に発してますね。予言通り。 っても大丈夫? 岸尾さんと逢初‥‥いえ。例のお姫様は?」
「わ、私、『ノスティモみなと』毎月買ってて‥‥‥‥」
「そう! 春さんもいるはず。え? いない? 実はおおばば様が暖斗くん治癒の予言をしていて」
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「咲見ひめさん。あ、後で良かったらその、サインとかもらえ‥‥‥‥」
「生贄です。誰か、暖斗くんを深く思う見目麗しき子が、その思いをにターカク山の火口にを投げれば、呪いは消失するそうなんです!」
「ひ、ひめさんて、ホント手足長くて、ホント綺麗で、わ、私に無いもの全部持ってるじでー-」
ついに桃山さんがキレた。
「ちょおおっっといちこおお!! 真面目にやんなさいよお!」
「うたこもういいし。悩んだけどもう決めたし! わ、私がその生贄になればいいし!!」
‥‥‥‥取りあえずお茶を出すことにした。
*****
落ち著いた所でふたりの話を聞く。あらためて。――なんか、ぬっくんの呪い発カウント中で、今すぐどうこうではないみたい。――ぬるい呪いで助かったよ。
そしてぬっくんにかかった「呪い」のまとめ。「誰か暖斗くんを深く思う見目麗しき子が、その思いをにターカク山の火口にを投げて、その容姿を焼く」と。その犠牲で呪いは解除される。――なんか昔そういうがいて、この世に恨みを殘して霊化したとか。
「なんでぬっくんがこんな目に」
「ゆ、勇者だから狙われた、とかではないみたいです」
なんか雑な呪いだよ。この世界でも男子はない。でもそれは紘國みたいに出生率がおかしいとかじゃなくて、単純に魔王軍とか魔との闘いで失われたから、だそうだ。七道さん達と行ったヤナーアッラーヤ村やオートウムなんかは、農業工業の生産拠點で後方支援系の村。それでも男がいる方だったよ。
「‥‥‥‥わかりました」
私は即答する。
「え? 何が?」
と、戸う表の桃山さん。――浜さんは何かを察したみたい。
「その、生贄の役、私がやります」
「ええ? ちょっと待って咲‥‥姫の沢さん! 生贄だよ」
「私がやります」
「ノ、ノータイムで返事して‥‥後悔するよ」
「そうよ。熱いし、生き殘れたとしても、すごい火傷だよ」
「やります。大丈夫です」
「ひ、ひめさん。せっかく綺麗に生まれたのに、それをす、捨てる事ないし。生贄は私がなるから」
「ダメです。これだけは譲れません。私が『そう』なったら、ぬっくんは絶対一生私の事忘れなくなります。一生私に優しいです。‥‥こんな味しいイベント他にあります?」
「あ~~。やばい。姫の沢さんてそういう系の人‥‥‥‥! それはそれで暖斗くんキツイと思うのよ」
「ダ、ダメだし! 私だって譲れないし」
「じゃあ、試しましょう? 浜さん」
私は【ファイヤーボール】を庭に発生させ、指をさす。
「あそこに先に飛び込んだ方が勝ち。ただし思いの深さも測るので、魔法無し、素手で相手を妨害するのはあり。どうですか?」
「じ、上等! けて立つ! ラポルトの『巖石番長』なめんな!!」
桃山さんが頭を抱えている。
「ああ~! え? ちょっとふたりとも! 生贄になる前に火傷してどうすんのよ!? バカなの!?」
「‥‥‥‥桃山さん。大丈夫です。どっちみち焼かれるんですから☆」
「そうだよ。うたこ。覚悟が試されてるんだよ!」
「いや! 絶対バカでしょう!!! ああ、岸尾さん達もいないし。‥‥‥‥って暖斗くん! ふわふわ飛んでっちゃう! ちょっと! ちょっと!」
私は浜さんと視線をわす。「ぬっくんは大丈夫だから」と言ったら、無言で頷いてくれた。桃山さんがぬっくんベビーを追いかけてるに、決著をつけるよ。
よーいドン、で同時に走り出した。長がある私の方が先行する、けど。
後ろから服を摑まれた。そのまま火のそばで互いの両手を絡ませて取っ組み合いになった。――浜さんすごい力! それに腰が重くてかない!
「うぐぐぐ!」
「うぎぎぎ!」
魔法の炎がパチパチと燃えてる。本気だ。浜さんも私と同じように、ぬっくんのために命やルックスを捨てる事に、躊躇が無いんだ‥‥‥‥!
「うぐぐ‥‥‥‥浜さん。こんなにぬっくんを想えるなら、生き殘ってぬっくんのためにその力を使って!」
「ぬぐぐ‥‥‥‥ひめさん。せっかくこんなに綺麗なのにもったいない。どうか暖斗君のそばにいてあげて!」
「ダメよ。私のすべて、ぬっくんのために使うと誓ってるの。私が一番怖いのは、ぬっくんに忘れられたり、いらないって言われること!」
「重! 重いわ! される側の事も考えたら? は、暖斗くんはそんなのまないよ!」
気配でじた。無事ぬっくんベビーを保護した桃山さんが、私達を止めるべく走ってくる。
「ふたりとも止めて! 特にいちこ! アンタ彼氏いんでしょおおおぉぉぉ!!!」
私は脳がショートした。
「は? 何それ?」
「い、いや、コレは‥‥!!」
気の抜けた私は、浜さんの膂力で【ファイヤーボール】へと吸い込まれてしまう。
バチィン! ドサ。
私は火の消えた地面に倒れていた。
「あなた達、いい加減にしてください」
そこにいたのは、エイリア姫様だった。他のふたりもいる。姫様のからは白いが溢れ出ていて。【大魔力】を行使したのがわかる。
「これは私の炎で‥‥」
「消しました」
「ぬっくんが『呪い』にかかって‥‥」
「解除しました。広範囲の男子にかかる低級霊のです」
姫様は私達ふたり(特に私)を見て、「ふぅ」とため息ついて。
「姫の沢ゆめさん。貴の暖斗くんへの想いはわかるつもりです。‥‥春(やよい)からも聞いていますし。でも々貴は屈折しているようですね。‥‥さて、どうしたものか」
※「ひめちゃんて一途かと思ったら‥‥アレなの? そして安定の巖石番長」と慄いたそこのアナタ!!
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