《やり込んだ乙ゲームの悪役モブですが、斷罪は嫌なので真っ當に生きます【書籍大好評発売中&コミカライズ進行中】》プロローグ
ご覧いただきありがとうございます!
皆様にしでも楽しんで頂ければ幸いです!
作者:MUZNAより
書籍が2022年10月8日にて発売致します。
現在、TOブックスオンラインストア様にて予約付中です!!
「神田先輩、仕事終わりました~?」
座り続けてずっとパソコン作業をしていた俺は、聞きなれた聲で呼ばれたのと同時に「うー……ん」とをばしてから笑みを浮かべて答えた。
「ちょうど終わったところだよ」
明るい笑顔で聲を掛けてきた彼は職場の後輩で、俺同様にゲームやアニメが好きでよく一緒に雑談をする仲である。
ちなみに、俺の名前は「神田 一(かんだ はじめ)」ゲームやアニメが好きな普通の會社員だ。
「お疲れ様です、神田先輩。そう言えばずっと聞きたかったんですけど、お勧めしたゲームやりました? クリアできましたか?」
Advertisement
「あぁ、この間のやつだな。乙ゲーだけどシステムが結構面白くて、すぐにやり込んで全クリしたよ」
し自慢するように俺が話すと、彼は驚きつつもおどけた様子で答えた。
「おお~、さすが神田先輩。あのゲーム、乙ゲーなのに戦闘とか領地開発とかの評価がやたら高いんですよねぇ。ストーリーがおまけってじですから、神田先輩が好きだと思ったんですよ」
「はは……乙ゲーなのにストーリーがおまけっていうのはどうかと思ったけどな」
彼から紹介されたゲームは『ときめくシンデレラ!』略して『ときレラ!』と呼ばれるゲームだ。
だけど當初は、「俺が好きなゲームは地道にコツコツとレベルを上げるやつとかだから、乙ゲームには興味がない」と一旦斷った。
しかし、彼はめげずに『ときレラ!』を推してきたのだ。
「このゲーム、ストーリーがおまけで他の要素が本編って言われているゲームだから、神田先輩に絶対お勧めですよ。一回、騙されたと思ってやってみて下さい!」
なんて言われたので、一度くらい乙ゲームもしてみるかと思ってやってみることにしたのだ。
だけど彼の言う通り、想像以上にゲームシステムが面白かった。
結果、俺は悔しくもはまってしまう。
ストーリーはタイトル通り、こてこての『シンデレラストーリー』だったのだが、途中に挾まるキャラ育や領地開発の要素が楽しい。
頑張って全クリ(フルコンプ)すると、育、領地開発、領土拡張、領土戦、ダンジョンなど様々な要素が楽しめるフリーモードが解放される。
おまけにそのフリーモードをやり込まないと倒せない隠しボスまで出てくるのだ。
「確かに、君の言う通りシステムは俺好みだったよ。男キャラを攻略するのはなかなか大変だったけどね……」
「ふふ、それも楽しみの一つですよ。そういえば隠し要素のフリーモードをやり込まないと倒せない隠しボスいましたよね。私は諦めたんですけど、あれも倒したんですか?」
「はは、勿論倒したけどかなり大変だったよ。乙ゲーであの難易度は拘るところが違うよね」
俺は苦笑しながら後輩とゲームの話を続けた。
「ときレラ!」でフリーモードが本編と言われる所以はこの隠しボスにある。
乙ゲーらしく全的な難易度は低いのでサクサク進められるのだが、何故か隠しボスだけは異常に強くて普通にプレイするだけではまず倒せない。
何せボスと対峙した際、一定以上の強さが味方にないと戦闘開始直後に問答無用で戦闘不能にさせられるのだ。
しかも、その時に使う敵の技名には『貴様達は私の前に立つ資格はない』と表示。
プレイヤーを挑発してくる仕様となっており、インパクトが絶大だ。
今でも思い出すだけで、初見殺しされた時の驚きで笑いがこみ上げてくる。
「そうですよね。私としてはもうし本編の主人公たちにを當ててしかったかなぁ。悪役のルートがあっても良かったと思いますしね」
彼は腕を組みながら「うんうん」と俺が言った言葉に同意するように頷いている。
「俺はおまけ要素ばっかりやったから本編は流す程度だし、その辺はあんまり気にならないかな」
その後も々なゲームの話で盛り上がっていたけど、退社時間をとっくに過ぎていることに気が付いた。
「あ、そろそろ退社しないと怒られるな」
「本當ですね。じゃあ、続きはまた明日にでも話しましょうか」
「そうだな。じゃあ、明日は俺のお勧めを紹介するよ」
「え、本當ですか。ふふ、楽しみにしていますね」
そう言うと俺と彼は、楽しい雰囲気を惜しみつつ話を切り上げて帰ることにした。
「じゃあ、先輩お疲れ様でした~」
「ああ、お疲れ様~」
彼と會社の前で別れてから、帰り道の信號が青になるのを待っていると『ドクン!』といきなりに凄まじい違和が走った。
「なんだ……?」と思ったその時、また強い衝撃がの中から『ドクン!』と響く。
同時に息が苦しくなっていき、に締め付けられるような痛みが走る。
痛みに耐えかね、服の上からの部分を手で摑むがどうにもならない。
俺は気づくとその場で膝から崩れ落ちて倒れてしまう。
周りからは、誰かの悲鳴や聲が聞こえる気がするけどわからない。
やがてから衝撃が収まったが、比例するようにどんどん目の前が暗闇に染まっていく。
これって、死ぬじなのでは? と思うと同時に俺の意識はなくなった。
本作を読んでいただきましてありがとうございます!
しでも面白い、続きが読みたいと思って頂けましたら、
差支えなければブックマークや高評価を頂ければ幸いです。
評価ポイントはモチベーションに直結しております!
頂けた分だけ作品で返せるように努力して頑張る所存です。
これからもどうぞよろしくお願いします。
【お知らせ】
2022年7月8日、第10回ネット小説大賞にて小説賞を賞致しました!!
本作品の書籍化とコミカライズ化がTOブックス様より決定!!
書籍が2022年10月8日にて発売致します。
現在、TOブックスオンラインストア様にて予約付中です!!
※コミカライズに関しては現在進行中。
【その他】
※注意書き
攜帯機種により!、?、‼、⁉、など一部の記號が絵文字表示されることがあるようです。
投稿時に絵文字は一切使用しておりません。
絵文字表記される方は「攜帯アプリ」などで自変換されている可能もあります。
気になる方は変換機能をOFFするなどご確認をお願い致します。
こちらの件に関しては作者では対応致しかねますので恐れりますが予めご了承下さい。
【完結】辛口バーテンダーの別の顔はワイルド御曹司
ナンパから自分を救ってくれたタクミというバーテンダーに淡い戀心を寄せる道香だったが、タクミが勤めるバーで出會ったワイルドなバーテンダーのマサのことも気になり始めて…
8 89婚活アプリで出會う戀~幼馴染との再會で赤い糸を見失いました~
高身長がコンプレックスの鈴河里穂(すずかわ りほ)は、戀愛が苦手。 婚活アプリを宣伝する部署で、強制的に自分が登録することになり、そこで意外な出會いが待っていた。 里穂の前に現れた幼馴染との関係は? そして里穂にアプローチしてくる男性も現れて…。 幼馴染の企みによって里穂の戀はどうなるのか。 婚活アプリに登録したことで、赤い糸が絡まる甘い物語。 第14回らぶドロップス戀愛小説コンテスト 竹書房賞を受賞をいたしました。 お読みいただきありがとうございます。 9月22日、タイトルも新しく『婚活アプリの成婚診斷確率95%の彼は、イケメンに成長した幼なじみでした』 蜜夢文庫さま(竹書房)各書店と電子書籍で発売になります。 ちょっとだけアフターストーリーを書きました。 お楽しみいただけたら嬉しいです。
8 178狂愛的ロマンス〜孤高の若頭の狂気めいた執著愛〜
古式ゆかしき華道の家元のお嬢様である美桜は、ある事情から、家をもりたてる駒となれるよう厳しく育てられてきた。 とうとうその日を迎え、見合いのため格式高い高級料亭の一室に赴いていた美桜は貞操の危機に見舞われる。 そこに現れた男により救われた美桜だったが、それがきっかけで思いがけない展開にーー 住む世界が違い、交わることのなかったはずの尊の不器用な優しさに觸れ惹かれていく美桜の行き著く先は……? ✦・━・✦・━・✦・━・✦・━・✦・━・✦・━・✦ ✧天澤美桜•20歳✧ 古式ゆかしき華道の家元の世間知らずな鳥籠のお嬢様 ✧九條 尊•30歳✧ 誰もが知るIT企業の経営者だが、実は裏社會の皇帝として畏れられている日本最大の極道組織泣く子も黙る極心會の若頭 ✦・━・✦・━・✦・━・✦・━・✦・━・✦・━・✦ *西雲ササメ様より素敵な表紙をご提供頂きました✨ ※R描寫は割愛していますが、TL小説です。設定上強引な展開もあるので閲覧にはご注意ください。 ※設定や登場する人物、団體、グループの名稱等全てフィクションです。 ※隨時概要含め本文の改稿や修正等をしています。文字數も調整しますのでご了承いただけると幸いです。 ✧22.5.26 連載開始〜7.15完結✧ ✧22.5 3.14 エブリスタ様にて先行公開✧ ■22.8.30より ノベルバ様のみの公開となります■
8 127冷たい部長の甘い素顔【完】
冷徹で堅物な部長 話せばいい人なのに みんな分かってくれない 部長には私だけが知ってる素顔がある ・:*:・:・:・:*:・:・:・:*:・:・:・:*:・ 園部爽(そのべ さわ)28歳 OL × 秦野將軍(はたの しょうい)35歳 部長 ・:*:・:・:・:*:・:・:・:*:・:・:・:*:・ 2020.8.1 連載開始
8 69社長、それは忘れて下さい!?
勤め先の會社の社長・龍悟に長年想いを寄せる社長秘書の涼花。想いを秘めつつ秘書の仕事に打ち込む涼花には、人には言えない戀愛出來ない理由があった。 それは『自分を抱いた男性がその記憶を失ってしまう』こと。 心に傷を負った過去から戀愛のすべてを諦めていた涼花は、慕い続ける龍悟の傍で仕事が出來るだけで十分に満たされていた。 しかしあるきっかけから、過去の経験と自らの不思議な體質を龍悟に話してしまう。涼花は『そんなファンタジックな話など信じる訳がない』と思っていたが、龍悟は『俺は絶対に忘れない。だから俺が、お前を抱いてやる』と言い出して―― ★ 第14回らぶドロップス戀愛小説コンテストで最優秀賞を頂きました。 2022/5/23に竹書房・蜜夢文庫さまより書籍が刊行予定です! お読みくださった皆さま、ほんとうにありがとうございます。✧♡ ★ 設定はすべてフィクションです。実際の人物・企業・団體には一切関係ございません。 ★ ベリーズカフェにも同一內容のものを掲載しています。 またエブリスタ・ムーンライトノベルズにはR18版を掲載しています。
8 169僕と彼女たちのありきたりなようで、ありきたりではない日常。
高校2年生という中途半端な時期に転校してきた筧優希。彼は転校前に様々な事があり、戀愛に否定的だった。 しかしそんな彼の周りには知ってか知らずか、様々なな女子生徒が集まる。 ークールなスポーツ特待生 ーテンション高めの彼専屬のメイド ー10年間、彼を待っていた幼馴染 ー追っ掛けの義理の妹 果たして誰が彼のハートを射止めるのか? そして彼はもう一度戀愛をするのだろうか? そんな彼らが織りなす青春日常コメディ 「頼むから、今日ぐらいは靜かに過ごさせて・・・」 「黙れリア充」と主人公の親友 ✳︎不定期更新です。
8 115