《【完結】悪と呼ばれたもと王妃はもうも結婚もコリゴリなのです》戦いII

「この令嬢を刺すぞ。いいのか?王太子。」

ファビアが橫目で護衛騎士を見るとニヤリと不敵な笑みを浮かべながらレイナルドを見ている。

レイナルドを見ると顔面が白く、冷や汗を流さんばかりの勢いだ。

きっとわたしがここで死んだらお父様が怒るだろうとか考えてるんだろうけれど…

「やめろっ!」

一方護衛騎士は不敵な笑みを浮かべ、ファビアの首に剣をあてつけた。

スッとしこすれたようなとともに、痛みが首筋に走る。

イタっ…。

けどこれくらい。なんともないわ。

「殿下。わたしのことなどほおって、早く行ってください。」

「ファビア嬢!そんなことできるわけないだろう!」

珍しく焦ったように大きな聲をあげ、そして護衛騎士に向かって聞いた。

「おまえのみはなんだ。」

「その包み紙を返してもらう。そして俺はここから去る。」

レイナルドは考えているふうだったけれど、しばらく経ってから

「いいだろう。はやくファビア嬢をはなせ。」

と信じられない言葉をはいた。

「で、殿下!何を迷っているんです。ガーディアンの危機を乗り越えられるのよ?たかだかわたし1人の命などほおって早くお行きなさい!」

ファビアはその剣に向かって自分の首を、差し出そうとした。

が、さすがは剣士。ファビアをがっしりと固定してけないようにしているため、びくともけない。

「もうっ!なんなのよ。あなた。どんな力してるわけ?」

あまりに捨てのファビアの言葉に護衛騎士は面食らい、信じられないという表をしてファビアを見た時だ。

突然、護衛騎士がウッとうめいた。

何?

突然ファビアのが軽くなり、ヘタリとその場に落とされると、そのすぐ後に護衛騎士のがドサリと床に倒れ込んだ。

そして、目の前に…。

「夢?」

ファビアはつぶやいた。

「死ぬ前の夢かしら?」

前世の終わりに夢は見たかしらと思いながら、そのしい黒髪に縁取られたサファイアブルーの深い瞳を見つめた。

「まったく。どうしようもないおてんば娘だな。」

「ディエゴ殿下…」

その言葉を最後にファビアの意識は遠のいていったのだった。

    人が読んでいる<【完結】悪女と呼ばれたもと王妃はもう戀愛も結婚もコリゴリなのです>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください