《【完結】悪と呼ばれたもと王妃はもうも結婚もコリゴリなのです》舞踏會Ⅲ
「謝るなら、本人に直接謝れよ。こんな狀態で舞踏會に顔出せるわけないんだからな。」
アーグフルトの荒々しい聲に誰かが不審に思ったのか、バルコニーのカーテンがすっと開いた。
「アーグフルト。お前何をしている?」
落ち著いた腰。靜かなバリトンボイス。
「兄上。何ですか?」
「みっともないぞ。兄上の婚約者とわかってこんなことをしているのか?」
ぷーっとふくれるアーグフルトを落ち著き払ってたしなめているのは第四皇子のゲイリーだ。
「ゲイリー皇子殿下。アーグフルト殿下は悪くはございません。わたくしがいろいろお聞きしていただけです。申し訳ありませんでした。」
ファビアがあやまるとゲイリーはその視線をゆっくりと心配そうにファビアに向けた。
「本當ですか?この無禮な弟が何かしたのでしたら申し訳ない。さぁ兄上がお待ちだ。こちらへ。」
エスコートしてくれるらしい。
その手をとると、ファビアは憂鬱な気持ちのままバルコニーを出た。
歩くのもゆっくりとファビアにあわせてくれる。
容姿も落ち著いていて、それほど目立たず皇子特有のオーラもなくとても落ち著いた人のようだった。
「申し訳ございませんでした。ゲイリー殿下。」
「いいえ。兄上は本當に探しておられるようだった。だから兄上のもとへお連れしますよ。」
「ありがとうございます。」
しずしずと會場の真ん中までエスコートされたら、ディエゴが待っていた。
「どこに行ってたんだ。探したぞ。ゲイリーありがとう。」
「いいえ。バルコニーで涼んでおられましたよ。はじめてのことです。お疲れなのでしょう。」
あえて、アーグフルトのことは言わないでおいてくれた。
「ごめんなさい。し疲れちゃって。」
「いい。疲れるのはわかるからな。もう大方のことは終わったから、戻ろう。」
「はい。」
ディエゴはファビアの手を取ると、會場を一緒にまわりそのまま皇族専用の扉からエスコートし、2人で部屋に戻った。
「ふぅ。終わったな。疲れた。」
「お疲れさまでした。昨日戻られたところだから今日は早く休んでくださいな。」
どうしてもよそよそしくなってしまう。
ファビアの部屋に一緒にってきたディエゴはそのままソファにどっかりと腰を下ろした。
侍が用意したお茶を飲みながら、軍服の詰襟を寛がせる。
そのしぐさにドキッとしつつ…ファビアもとなりで侍が淹れてくれたお茶を飲んでいた。
「なぁファビア。」
「はい。」
じっとファビアを見つめる。
あー懐かしい。
ファビアは思った。
このじっと見つめるその表は今でもくすぐったい。
「いや。いい。今日はお前も疲れてるだろう?湯あみしてゆっくりしろ。」
「はい。そうします。」
そのまま部屋を出ていくディエゴを見送りつつ…。
やはりここでは一緒に寢てくれないのだと寂しくなる自分がやっぱり嫉妬深くて嫌になった。
何なのよ。わたし。
何も変わってない。
ディエゴをひとりじめできるわけなんてないのに…。
その日はそのままひとりでファビアは眠った。
次回、27日に投稿します。
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