《出來損ないと呼ばれた伯爵令嬢は出來損ないをむ》4

またある日。クーリアは給料という名のお小遣いを貰い、ルンルン気分で出かけていた。

向かった先は本屋。

「いらっしゃい…おぉ。クーちゃんか」

本屋の店主はクーリアは見るやいなや、他の人には見せないだらけた笑顔を向けた。

「こんにちわ」

挨拶もそこそこに、クーリアはある本を探し始めた。

クーリアは基本お金を使わない。年頃のの子ならば、お菓子ぐらいかってもいいものだが、クーリアはそんなことには使わなかった。なにせ祖父母が焼いてくれる甘いパンがあるのだから。

その為日々貰うお小遣いを貯めて、こうして本を買うのが唯一の楽しみだったのだ。

「これください」

店主がいるカウンターの上に置かれたのは、革張りの高そうな本。

「これは…クーちゃんはこれが読めるのかい?」

ありえないと言った様子で、店主はクーリアへと問いかけてきた。

「そうですよ?」

さも當然と言ったようにクーリアは答えた。

(まぁ6歳児が読むような本では無いよね。)

クーリアも薄々気づいていたのだ。

───自分が普通ではないことに。

「それより、売ってくれますか?」

しかしそんなことは顔には一切出さず、いつもの無表で店主へと問いかけた。

「あ、ああ…こんくらいだな」

「はい」

店主に提示された金額をあっさりと差し出した。

驚きはしていたものの、前にも同じようなことはあったので、そこまで狼狽することはなかった。

「じゃあさようなら」

「ああ。またな」

そう言ってクーリアは買ったばかりの本を持って店を後にした。

そしてまっすぐ住んでいるパン屋へと戻ると、裏口から自の部屋へと向かった。

クーリアの部屋は小さなテーブルと椅子。ベットとタンスがあるだけの部屋。一見すればの子が住んでいるとは思わないだろう。

小さなテーブルの上に早速買ってきた本を広げ出す。今日は店が休み。なので思う存分読み耽ることができると、クーリアは意気込んで本を読み始めた。

…どれくらい時間がたっただろうか。それくらいクーリアは集中していた。

昔からクーリアはひとつのことに集中すると、他には全く目がいかなくなるのだ。そのため、食事や睡眠すらも忘れてしまう。

「…あ、これいいかも」

そう吹くとおもむろにノートを取り出し、そこに何かを書き始めた。

「クー?クーリア!?」

「うん?あ、ママ」

母の呼び聲が聞こえ、いつの間にか部屋へとってきていたのであろう母へと顔を向ける。そしてクーリアの視界にった母の顔は…とても怒っているように見えた。

「あ、あれ?どうしたの?」

クーリアは分からなかった。いつも溫厚な母がここまで怒りをわにすることは珍しかったからだ。

「どうしたの?じゃないわよ!」

「ひぅ?!」

いきなりばれ、思わずクーリアはませた。

「な、なに?」

「あなたはいつもいつも…はぁ…」

いつまでも能天気なクーリアをみて、母は毒素を抜かれるようにため息をついた。

「…食事よ。また食べてないでしょ?」

「あ」

思わず壁にかけられた時計を見る。すると、その針はもう晝をゆうに越していた。

「ごめんなさい」

何に怒っていたのかを正確に理解したクーリアは、すぐさま謝った。

「はぁ…まぁいつもの事だものね。それより、そんなに集中して何してたの?」

そう言いながら母はテーブルへと近づき、クーリアが先程まで書き込んでいたノートをみて……言葉を失った。

「これは…全部あなたが?」

「うん。そうだよ」

クーリアが書いていたノート。それは……

─────無屬の魔法書とも呼べるものだった。

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