《出來損ないと呼ばれた伯爵令嬢は出來損ないをむ》13
対抗戦がある日までは、ほとんどの授業が自主練ということになった。
「という訳で、作戦會議よ!」
クーリア達のチームは、基本的サラが引っ張っていた。
「作戦って言ってもなぁ?」
「ボク達が突っ込めばいいんでしょ?」
ヴィクターとイルミーナがそう言う。
「まぁそうなんだけど…ってクー、戻ってきなさい」
いつの間にかクーリアは夢の中へと墮ちていた。
「うぅん…あと5日」
「いやせめて5分にして!?」
クーリアはとうとうサラに叩き起された。
「ふわぁ…」
「クー…ここで欠はしないほうがいいわよ」
「ふぇ?」
サラが目線で指し示した方を、クーリアが見ると……何人かの男子が後ろを向いて倒れていた。しかもその地面には、鮮やかな赤い花が咲いていた。
「え?」
「クーは十分可いんだから、そんな姿を見せてたらいつか襲われるわよ」
「そんな訳ないじゃん」
その言葉は、クーリアの本心だった。だが、クーリアの容姿は世間的にも可いという部類にるものだった。
白に近いに青みがかった銀髪。それらの効果により、クーリアは儚げで明のある、いまにも消えそうな印象を與え、男問わず、十分に庇護をかき立てられるものだったのだ。
……現に、クーリアのファンクラブすらあるのだから。クーリア自は全くもって知らないが。
「とにかく、クーも會議に參加して?」
「えー、でも私ができることなんて限られてるよ?」
クーリアが使える魔法は無屬魔法。それはあまり攻撃を得意としない魔法なのだ。
一般的に知られている無屬魔法は、防魔法、治癒魔法、干渉魔法、それと使える人は限られるが、転移魔法などだ。つまり無屬魔法というのは、いわゆる支援魔法の部類にる。
「だけど、クーは扱いが上手いでしょ?」
実はクーリアは魔法を研究しているが故に試しで魔法を使うことが多く、その結果、魔法制、魔力制が人一倍高くなっていたのだ。
制が上手いということは、魔法が発するまでの時間が短くなるということでもある。
魔法を使うには呪文とイメージ、魔力が必要になり、魔力制が上手ければ、その分イメージを魔力に定著させやすくなるのだ。そのため、魔法の発が早くなる。
さらに魔法制が上手ければ、発した魔法の効果の真価をより発揮することができるようになる。
「だからクーは1人だけで守れるんじゃないかって」
守るとは、フラッグのことだ。基本的に3本のフラッグは、それぞれ比較的近い場所に設置される。つまり、守ろうと思えば、1人でも守れるのだ。
「できるよ?多分」
「多分なんだ…まぁ心配はしてないけど」
「無理はするなよ?」
「大丈夫。本気は出さない」
「いやそこは出してしい…」
クーリアにとって、無理=本気という認識だったのだ。
「そう?でも、どちらしろ出さないけど」
堂々と本気でやらないというクーリアを説得することは、サラ達でさえ葉わなかった…
後は野となれご令嬢!〜悪役令嬢である妹が婚約破棄されたとばっちりを受けて我が家が沒落したので、わたしは森でサバイバルすることにしました。〜
「すまん、我が家は沒落することになった」 父の衝撃的ひと言から、突然始まるサバイバル。 伯爵家の長女ヴェロニカの人生は順風満帆そのもの。大好きな婚約者もいて將來の幸せも約束された完璧なご令嬢だ。ただ一つの欠點、おかしな妹がいることを除けば……。 妹は小さい頃から自分を前世でプレイしていた乙女ゲームの悪役令嬢であるとの妄想に囚われていた。まるで本気にしていなかった家族であるが、ある日妹の婚約破棄をきっかけに沒落の道を進み始める。 そのとばっちりでヴェロニカも兵士たちに追われることになり、屋敷を出て安全な場所まで逃げようとしたところで、山中で追っ手の兵士に襲われてしまった。あわや慘殺、となるところを偶然通りかかった脫走兵を名乗る男、ロスに助けられる。 追っ手から逃げる中、互いに惹かれあっていく二人だが、ロスにはヴェロニカを愛してはいけない秘密があった。 道中は敵だらけ、生き延びる道はたった一つ。 森の中でサバイバル! 食料は現地調達……! 襲いくる大自然と敵の兵士たちから逃れながらも生き延び続ける! 信じられるのは、銃と己の強い心だけ! ロスから生き抜く術を全て學びとったヴェロニカは最強のサバイバル令嬢となっていく。やがて陰謀に気がついたヴェロニカは、ゲームのシナリオをぶっ壊し運命に逆らい、計略を暴き、失われたもの全てを取り戻すことを決意した。 片手には獲物を、片手には銃を持ち、撃って撃って擊ちまくる白煙漂う物語。 ※この物語を書く前に短編を書きました。相互に若干のネタバレを含みます。またいただいた感想にもネタバレがあるので読まれる際はご注意ください。 ※続編を別作品として投稿しておりましたが、本作品に合流させました。內容としては同じものになります。
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