《出來損ないと呼ばれた伯爵令嬢は出來損ないをむ》87※

リーフィアが何故クーをあそこまで好きなのかがずっと疑問だったけれど……なるほど。簡単に言ったらクーに惚れたのね。

……まぁわたしもその1人ではあるのだけれど。

「じゃあわたしからも聞いていいですか?」

「いいわよ。なんでも聞いて」

「じゃあ……なんであの時、お姉ちゃんを馬車に殘したんですか?」

あの時…あぁ、魔獣に襲われた時ね。

「まぁまずは、1人でも馬車に殘らないと危険だったからね」

魔獣が追加で襲ってこないとは限らないからね。だからそれが、クーを殘した理由のひ(・)と(・)つ(・)でもある。

「…まずってことは、まだ理由が?」

…やっぱり気付いたか。

「えっとね……短弓だけじゃ危け」

「でもお姉ちゃんには防魔法もありますし。危険はそうないのでは?」

「……そうよね。うん…はぁ」

あまり話したくはないんだけど…主にクーがそう思ってるし。でもこれは聞くまで引かないだろうなぁ…

「…簡単に言ったらね。クーが出ちゃうと出番が無いのよ」

「出番…?」

「うん……」

クーは魔獣をたまに狩っている。それは魔法の勉強などや食べる為だそう。

……で、そうなるとクーはかなり魔獣を狩るのに慣れているということになる。

「一瞬で終わっちゃうのよ…だからわたしたちの出番が無くなっちゃうのよねぇ…」

「そ、そうですか…」

しリーフィアの顔が引き攣った。まぁお姉ちゃん(クー)が意外とワイルドだと知ったからだろう。

「…あれ?じゃあわたしを助けた時は?あれを見る限りで短弓は十分屆くみたいでしたし、それならお姉ちゃんは1人で倒していたのでは?」

「……わたしが、もし倒せても危険な時以外倒さないでと頼んでいたの」

「な、なるほど…」

でもわたしでも、あの距離を撃ち抜くことが出來るなんて思ってもみなかった。一応短弓の程外だったんだけどなぁ…

「…それ、もしかして」

「心當たり、あるの?」

「……推測ですが、お姉ちゃんは魔力を上乗せしたのでは?」

「魔力を?」

に魔力を上乗せ…流すことで強度や威力を上げたりすることは出來る。けれど、それは近接武だけ。だから矢に魔力を上乗せすることなんて出來ない。

……そもそもこの魔力を流す方法自結構難しいんだけど、難易度はあの子には関係ないしね。それは問題外。

「わたしも近接武だけだと聞いています。けれど、お姉ちゃんですから」

「……そうね。クーだものね」

なんだかその言葉だけで、クーの予想外の行全てを片付けられる気がするわね……。

    人が読んでいる<出來損ないと呼ばれた伯爵令嬢は出來損ないを望む>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください