《出來損ないと呼ばれた伯爵令嬢は出來損ないをむ》130※
「……よし、できた」
「……なんか、人間が見ちゃいけない魔法を見させられた気がする」
壁に描かれた魔法陣が宙に浮かぶ様子なんて、見たことも聞いたこともない。
「出來なくはないんだけどなぁ」
「そもそもお姉ちゃんの魔力制が異常だから」
純粋に魔力だけをって魔法陣を引き剝がしたというのは理解できる。だが、理解出來ても実行は不可能だ。実行しようと思えば、本當に化けのような魔力制が要求されるだろう。
「えぇー…まぁいいや。魔石ある?」
「えっと……はい」
「いや持てないから」
「あ、そっか」
今の不安定なお姉ちゃんは、外部から別の魔力で干渉されると最悪消滅する危険がある。なので魔石が持てないのだ。
お姉ちゃんの代わりに盃に握り拳程の魔石をれる。すると盃に彫られた模様がを纏い、零れたが部屋の魔法陣を起させていく。その様子は、いつ見てもとても幻想的だ。
「直ってる…流石」
「えへへ…」
……誰かこの可いお姉ちゃんをどうにかして下さい。霊になって更に破壊力が増している気がするのは、わたしの勘違いでは無いはず。
「…あれ?」
「どうかした?」
「なんか…前見た時より明るい気がして」
煌々と輝く魔法陣を見て、こんなに眩しかっただろうかと疑問が浮かぶ。
「あぁ、それはね…」
とお姉ちゃんが説明しようとしたその時。ドドドッ! と地下室に向かってくる騒がしい音が聞こえて説明は強制中斷されてしまった。
「副団長っ! 先程展開した結界はなんですかっ!?」
「え…何かおかしかった?」
お姉ちゃんがミスをするはずは無いと思うんだけど…
「あんなに無駄がない結界は見たことがありませんっ!」
「あぁ…」
お姉ちゃんが理解を含む呆れたような聲を零す。
(つまりどういうこと?)
「魔法陣の無駄なところを削除して、より効率的に結界を展開できるように、形を狀じゃなくて編み込んだ籠狀に作り直したんだよ。無駄を省いたから魔力効率が上がって、結果として魔法陣がキラッキラになっちゃったの」
なるほど…
「教えて頂けませんかっ!」
教えるも何もわたしやってないから分からないし。
「…ごめんなさいね、この魔法は機だから教えらないわ」
「そう、ですか…」
見るからに落ち込んだ様子で部屋から出ていく部下達。研究馬鹿だけどこういう時は素直なのよね。
「別に教えてもいいよ?」
「わたしが理解できそうにないし、出來たとしても実現できそうにないから」
「ふーん…じゃあ戻した方がいい?」
「いや、このままでいいよ。機って言った以上、言及されることはないは(・)ず(・)だから」
…確定じゃないのが研究馬鹿の怖いところだ。
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