《婚約破棄された令嬢は歓喜に震える》殿下は日常に戸う
ざまぁ(?)スタートです!
朝起きて清々しい気の中、気分の良さから窓辺に立ち外を見上げる。
昨日の卒業パーティーをけて今日は正式に婚約破棄書類提出や、新たに婚約者となったヴェルローズ嬢の家に挨拶と婚約を結びに行くかと考える。
早速婚約破棄の書類を取り寄せて署名をすると、部下を呼びリデラ侯爵家まで使いにやる。お晝すぎに書類が手元に戻ってきたので、さっさと提出してしまう。これであの気くさい元婚約者と完全に切れたと思うと、心の底からの笑みが溢れてしまう。
出かける準備を進め侍従に、庭園から見頃の薔薇を束ねた花束を持ってくるように命じる。
颯爽とフロックコートを羽織り、馬車に乗り込んだ。
クルセイド侯爵家に著くと総出で出迎えられて、會食をしつつ談話が弾む。無事にお互いのサインのった書類を部下に託して代わりに提出させる、これで無事に婚約も整い今後についても話し合う。
ヴェルローズには妃教育をけさせていこうと考えている、元婚約者がい頃から放棄しても問題にならなかったんだ大した事では無いだろう。明日から城に登城して妃教育をけるように言うと、俺の為に頑張ると言っていて心が満たされる。元婚約者からはこんな風に言われたことも無かったと思い出す、ただただ言われた事をはいと言ってこなす人形の様なものだ。
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別れの時は寂しいと寄り添ってくるヴェルローズに可さが募る、可い奴だと思い軽く抱きしめておく。
翌朝起きて學院も無事に卒業した事だし、今日からは執務をこなしていかないといけないなと思い出す。
俺の政務は定評がある、今までのようにこなせば大丈夫だ。
執務室に著きドアを開けると、普段では有り得無い量の書類が機の上に置いてあった。昨日休んだにしてもこれは多すぎると思い、侍従に確認に行かせると青白い顔の文が1人付いてきていた。
「おい、この量の書類は一なんなんだ!」
俺の聲にビクッとして、文がたどたどしく答える。
「あ…あのこれは、その…。」
吃る文を見て、賢い俺は先に察してやった。
「ははん。今日から俺が正規に政務に著くから、これからはこの量か?」
「あ…あの、その…。」
多分俺様がこの量に怒っていると思って吃っている文に、寛大な俺様は許している事を伝えてやらないとな。
「良い良い、認められてこの量なんだろう。今から執務を始めるから気にするな。」
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青白い顔の文は何か言おうとするが、寛大な俺様への謝の言葉だろうと気にせずに機に向かう。
早速機に座りこんで橫にある書類を1枚手元に取りサインを書こうとすると、いつもと書類が違い読み込むと公共施設維持費の訴狀だった。
訴狀の狀態で俺の所にくるなんてなんだこれは!普通は訴狀に対しての解決案を書き込んだ書類が俺の手元に來て、それに俺の署名する事で書類の完となっていた。
かっとして、文の方に書類を突き出して怒鳴りつける。
「なんだこの書類は、訴狀の狀態ではないか!いつもみたいに書類を書き終えてから、ここに回すのでは無いのか!」
怒鳴られたことで更に顔を青から白くして、文がビクビクしながら答えてくる。
「あ…あの、これは…。その…。」
まともな回答を答えない文にイライラしつつ考えると、俺様が認められて一歩先の仕事が振られるようになったのかもしれないと思い直す。
「そうか、俺の今までの果が認められたのだな。」
俺の手腕を評価された様で気分が回復していく、改めて書類を読み込む為にまだ吃っている文を部屋から追い出して執務に邁進していく。
夕方思う様に進まない執務でイライラしつつ部屋に戻ると、暫くしたら來客が來たと侍従が告げて來た。疲れもあり余り人と會いたくないが、誰が來たのか侍従に聞くとヴェルローズの訪問だった。
今日から妃教育が始まったから、挨拶に來たのだろうと思い通すように伝える。可い婚約者とゆっくりお茶でもすれば、イライラも落ち著くかもしれない。
通されて部屋にってきたヴェルローズは、表が曇っていてどうしたのか気になった。
出迎えた俺に気がつくと、泣きそうな顔で俺に駆け寄ってくる。
「バルガス殿下…。」
落ち著かせるように軽く抱きしめて、背中をゆっくりさすってやる。何があったのか問い質すと、俺に縋り付きながら震える聲で答えた。
「妃教育でスミス夫人から些細な事を注意され、嫌味のような事しか言われなくてわたくし辛かったです。何かにつけて、リデラ侯爵令嬢と比較してくるんですよ。」
何故ここで元婚約者の名前が出てくるのかサッパリ分からない、い頃妃教育を放棄して今までそんな素振りすら見せなかったのに。困しつつヴェルローズを宥めて、馬車まで送って行った。
それから日々政務に勵むが溜まっていく書類の方が多く、數日経つと機に乗らなくなった書類の山が段々と床に積まれ始めた。
更に數日経つと書類はまだかと催促の言葉を言う者が現れ始め、更に數日経つとため息をついて書類の山から自分の必要なを抜き出す者すら出てきた。その中には俺の政務を褒めたたえて、し前まで謝の言葉を言っていた者も居た。
取りに來て自分でやるということは、最初っから俺の所に回す必要が無かったのではと思うと腹が立ってきた。侍従にこの前の文を連れて來るように命令して、イライラした事で橫にあった書類の山を払い落とす。
連れて來られた文は、この前のように青い顔で震えながら立っていた。
「おいお前、何故こうも俺の所に書類が溜まるんだ!
卒業したからといって量を増やし、難しい案件を回されても出來る訳が無いだろう!
だいたい最近は手を付けてない書類を持ち帰る者も居るが、俺に回すことで仕事をサボっているんじゃないか!」
俺は勢いのまま怒鳴りつけると、青い顔した文が震える聲で答え出した。
「あ…あの執務の量も…、なっ容も以前と全く変わっておりません。い…以前は婚約者ということでリデラ侯爵令嬢が裁決されて、殿下のサインが必要なだけサイン待ちでこちらに運んでおりました。」
「は?」
何故ここでも元婚約者の名前が出てくるんだ、あいつは學院でも最下位から數える方が早い位績が悪かった。授業態度も悪く、いつも授業中居眠りしてたはずだ。
文を下がらせイライラしつつ妃教育に來ているだろうヴェルローズを呼びに行かせる、元婚約者に出來たなら學院でも優秀な績を収めていたヴェルローズなら余裕で手伝いが出來るはずだ。
イライラしつつ椅子から立ち上がってウロウロしていると、侍従が困った表で1人で戻ってきた。
ヴェルローズはここ數日妃教育を放棄して城に來てないとの事だった、最近泣きついて來なくて良かったと思っていたら登城してなかったのか。
呆然として椅子に座り込んでしまう、一この連日の狀態はなんなんだと1人頭を抱えてしまう。
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