《婚約破棄された令嬢は歓喜に震える》番外編:第2王子の後悔
閲覧ありがとうございます!いつも誤字字変換ミスの連絡ありがとうございます、皆様に支えられてここまでこれました。
今回ちょっと長めです。
俺はこの國で栄ある道を歩いていくのだと、なんの確証もなくただただ信じていた。
い頃から王太子になるのは俺だと言われ、政務も順調に片付き、祝福された未來に続くのだと…。
いつからこの運命が変わったのかと言うなら、婚約破棄が分岐點だったと言える。
ステファニー・リデラ侯爵令嬢とはい頃婚約を結んだ、當時の事はかった為余り覚えていないが、親族が纏めた婚約だったはずだ。
リデラ侯爵令嬢はハッキリ言って平凡な容姿に、學力も低く、とても王太子妃に相応しいとは思えなかった。將來の王國を共に支えていくのに不安しかなく、とても俺に相応しいとは思ってなかった。
そこで以前から俺に言い寄っていたクルセイド侯爵令嬢と結ばれる方が、今後の為になり俺に相応しいと考えた。
そして思い上がっていた俺は卒業パーティーの途中、リデラ侯爵令嬢に婚約破棄を申し付け、クルセイド侯爵令嬢との婚約を発表した。
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何故俺は単略的に婚約破棄をしたのだろうか、衆目の目の前で婚約破棄などされた令嬢がどのような評価をけ、どのような扱いをけるかを全く考えていなかった。ただただリデラ侯爵令嬢に俺の不満と、俺に惚れていると思っていたから衆目の目の前なら泣き縋るみっともない姿を見なくてすむと思ってだった。
泣いて縋ってくると思っていたリデラ侯爵令嬢はただ了解の意志を示して、泣いているのか下を向いたまま、震えながらカーテシーをしてその場を去っていった。
そして王命で婚約破棄は理され、新たな婚約が決まった。
輝かしい一歩が始まると思っていたが、そこからの転落の一途を辿ることになった。
上手く回していたと思っていた政務が、全く回らなくなった。
愚かな俺は最初學院を卒業した事で、量を増やされ容が難しいを回されだしたのだと思っていた。
今考えれば政務がサインひとつで終わという事が、有り得ない狀態だったとわかる事だが、當時の俺はそれすら分かっていなかった。
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ずっと俺の知らない所で、馬鹿にしていたリデラ侯爵令嬢に支えられていたのだ。
いつの頃か、たまりにたまった政務がたまらなくなって、俺の実力で片付けられたと思っていた。これも後で分かったが帰國した義兄の方に流れた結果だった、俺の実力など全く関係無かったのだ。
そうして迎えた夜會の夜、これまでの俺の思い上がった心が折れる事が起こった。
新たな婚約であるヴェルローズと久しぶりに參加した俺は、そこで妖のようなを見つけた。
淡いで象られた彼は、幻想的な雰囲気でしく楽しそうに笑い微笑んでいた。その為と一緒に居たのは余り會いたくない人、元婚約者の兄であるエドワード・リデラだった。気になった俺はそのまま気にせず挨拶に行くと、エドワードに睨まれるのは分かっていたが、何故かそのは俺を見て怯える素振りをみせた。
そうして挨拶をすると面識があるみたいだが、俺には全く覚えが無い。そして見事なカーテシーをして、名乗られた名前を聞いて俺は愕然とした。
その妖のようなしいは、い頃から數ヶ月前まで付き合いのある元婚約者だった。この時俺は余りの変わり様に驚愕したのだった、そして婚約者として相応しくない振る舞いを続け、俺に恥をかかせていたのかと思ったら怒りが込み上げてきた。
その場に相応しくない振る舞いで、リデラ侯爵令嬢を問い詰めてしまった。そうしてリデラ侯爵令嬢から聞いた返答は、俺の頭を鈍で叩いたような衝撃をもたらした。
以前のリデラ侯爵令嬢の全ては、俺の発言が影響を與えていたのだ。學院や社界での評価に始まり、容姿や価値観まで、俺が何気なく言った言葉まで。全て俺が言った言葉をけたリデラ侯爵令嬢が、行に移して現していたのだ。
しかも俺との約束で行していたと言うが、俺自はその約束すら覚えていなかったのだ。
何故そこまで約束に拘るのかが俺には理解できず、約束の容を問い質して俺は當時の俺を毆りたい衝撃に襲われた。いからといって言っていい事と、悪い事すら判別がつかないのかと。
ずっと疑問だったのだ、時折ビクビクと怯えをみせるリデラ侯爵令嬢の態度が。怯える理由が分からず、その態度にイライラとして怒ってしまった事もあった。
このままでは俺は非人道的な人間みたいではないかと焦り、打開策として再度の婚約を提案したら斷られた。
この俺に婚約を申し込まれたのに斷られた事に驚いて々質問すると、俺の事が恐怖の対象であったと言われてしまった。
しかも婚約破棄の時震えていたのは、歓喜の震えだったとは…。
斷られて唖然としていると、義兄が夜會に訪れた事に驚く。
義兄はずっと病気療養の為に隣國で療養していると聞いていて、帰國した事すら俺には報告が上がってきていなかったのだ。久しぶりに見た義兄は、病気だとはとても信じられない位に健康に見えた。
俺の事をチラリと流し見た後、いきなりリデラ侯爵令嬢に婚約の申し込みをしだした。い頃から隣國に行っていたはずなのに、何故リデラ侯爵令嬢に婚約を申し込むのか理解出來なかった。
そうしてり行きを見守る事になり、見ていると父上が夜會會場に訪れ驚愕の報告をもたらした。
それまで俺が王太子有力候補だったのに、義兄を王太子に據えたのだ。悔しくて會場では聞けなかったが、王宮に戻り父上と母上を捕まえて義兄を王太子に據えた理由を聞いた。國に相応しいのは俺だと、そして第2王子だから駄目なのかと。
父上は何故分からないと言い、母上は俺の頬を叩きけないと泣いた。
そうして父上に言われた言葉に、俺は否定することも出來ずに納得した。
簡単に約束を破る人間に國は任せられないと…。
い頃からのリデラ侯爵令嬢との婚約を簡単に破棄した俺は、傍から見たら國としてわした契約を簡単に破る人間と判斷されると。そんな人間を王として擔げば、いつ契約を破られるか分からないと人は不信を抱く事。
元々義兄は國に戻る予定は無く、婚約破棄した事で呼び戻す予定でいたら、義兄のみのために戻ってきたという事。義兄のみは、ただ1つリデラ侯爵令嬢との婚約だと聞いて愕然とした。
全ての源は、自分自で招いた結果だったのだから。
その後自暴自棄になり俺は荒れていた、そんな俺だが今は大切なものを見つける事ができた。
どうせヴェルローズは王太子妃になりたくて俺に近づいてきたのだと思い、王太子になれない俺との婚約は意味が無いだろうと思い、婚約破棄の話をすると盛大に泣かれてしまった。泣き出す意味がわからず問いかけると、馬鹿にするなと怒られた。
ヴェルローズから聞いた言葉は俺に衝撃を與えた。ただ好きだから婚約者になれて嬉しいのだと、婚約破棄などけれないと。
俺は今までこんな風に思われている実をじた事がなかった、そして俺は表面だけ見て本質を見ることが出來ない事で痛い目にあったというのに、何も學ばずそのままでいたのだと痛した。ヴェルローズのただただひたむきな心にれて、今までの虛栄に満ちた姿に虛しさを覚えた。
俺はこれから先、王弟として政務に攜わって行くことになるだろう。だが今回の一件で大切なものを見つけたんだ、後悔する事もあるが大切なものを守りながら過ごすのも良いことに思える。
栄と思っていた虛栄から抜け出した俺の傍には、溫かな溫もりがある。その溫もりに支えられ、そして守って生きていくことが大切なのだと。
次回完結になります、もうしお付き合いよろしくお願いします。
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