《いじめられっ子のキャJKは自分を変えるため、ダンジョンに挑む〜底辺弱者は枕とレベルアップで強者へと駆け上がる〜》クソったれな世界

ゲートを通り外に出る。

ダンジョンが崩壊するのを見ながら、綺麗になった天井を見上げて月を見る。

「もう夜か」

なのに明るい。

正面を見ると、ライトと共にカメラを向けられていた。

まずい、そう判斷した時には私は夜空に舞っていた。

ヒノが私を乗せて帰るべき場所に向かって飛んでいる。

じる風が鋭い。完全にスピードが上がってる。

これも稱號の力?

「はは。ちょーたのしっ」

裕也さん達心配しているだろうか?

してるだろうなぁ。

傷もオークのかすり傷だけ殘して貰っている。

それを除けば怪我も無ければ疲れても無い。

安心させる為にお得意のチャーハンを作ろう。

「そろそろ著きそうだね」

人気のない場所に著地して、ポッケにヒノがる。

そのまま家に向かうと、そこにはパトカーが止まっていた。

「え?」

意味の無い不安が私に乗っかる。

重い。この不安が私の心臓を握り潰して來る。

走った。

「あ、あの!」

近くの警察に聲を掛ける。すると、安堵したかのような表を見せた。

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止めて。お願い止めて。そんな表しないで。

私の中の不安が焦りを呼び寄せた。嫌な汗がダラダラと流れる。

安堵した警察、裕也さん達の家の前に止まるパトカー。

足に力がり難く、そのまま倒れてしまいそうだった。

「いや。裕也、さん。紗波さん!」

家から警察と裕也さん達が出て來た。

「もう大丈夫だからね」

「裕也さん! 紗波さん!」

二人が私のびにこちらを振り向き、薄らと涙を流す。

不安と焦りが絶へと変わる。

「良かった。無事だったんだね」

「元気に生きなね」

「嫌だよ。無理だよ! 裕也さん、紗波さん!」

「ちょ、危険だよ」

「嫌だ。離してよ。離せよ! なんでだ。なんでだよ! 裕也さんと紗波さんが何をしたってんだ!」

「混している様だ! 誰か手伝ってくれ!」

「やめろ! 世羅ちゃんに手を出すな!」

裕也さんが警察に向かってぶ。だが、それに返されるのは嘲笑。

拐犯が何言ってるんだ! さっさとれ!」

「ヤダ! 嫌だよ! 裕也さん! 紗波さん! 止めて。お願い。お願いします。止めてください。二人が、二人が⋯⋯」

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數人の警察に押さえつけられる。

過呼吸にりながらも必死に抵抗する。

今時の警察は定期的にダンジョンで訓練を行う。

とレベルも高い警察數人に捕らえられた私は、抜け出す事が出來なかった。

ここ最近での無力じた。

一般的に、的に判斷してくれた人が居るのなら、警察を非難するだろう。

だが、ニュースではどうだろうか? 住所と名前、そして拐犯として取り上げられる。

それだけを見た人は、『悪人』と思うだろう。

「止めて、お願いします。お願いします」

私は懇願するしか出來なかった。

実の親よりも私にをくれた二人。

私に元気な振る舞いを教えてくれて、全てのきっかけをくれた裕也さん。

私に料理を教えてくれて、笑顔を教えてくれた紗波さん。

私は命を捧げても返し切れない恩がある。

こんなの、こんなのってあんまりだ。

私の希が自稱國のヒーローが消して行く。

待はなかなか発見されない。日本は事が起こってから行する。

だが、拐は別だ。既に起こっている。

後はは言いようで簡単に犯人になる。

「止めてください。お願いします」

「大丈夫だよ世羅ちゃん。すぐに親元に送るからね」

「止めて。私の、恩人を、二人を、こんなの、こんなのってあんまりだよ。恩を仇で返す事なんてしたくないよ」

パトカーに無理矢理乗せられる。

私に乗っている警察に怒りを向けてくれる二人。

それがどれ程嬉しい事か。

親なんて、実の母親なんて、私が警察に捕まったら、すぐに見捨てる。

だけど、あの二人は怒り、悲しんでくれる。

そんな人達なのに、法と言うクソ概念に従う悪魔共が消して行く。

「止めろおおおおおお!」

ヒノが出て來ようとする。ヒノが出てこれば、なんとかなる。

二人を連れて逃げよう。今の私なら、出來る筈だ。

「俺達はどうなっても良い。だが、あの子だけには暴をしないでくれ」

「お願いです。あの子は、もう人一倍悲しんだんです」

「え。裕也さん? 紗波、さん?」

「「世羅ちゃん。元気でね」」

パタン、扉が閉まり、き出す。

追い付けるだろうか。

「さぁ、立って」

警察に立たされる。警察

あぁ、ダメだ。もうこいつら、モンスターにしか見えない。

モンスターは、殺さないとダメだよね。

外にモンスターが出たら、殺すのが探索者の『義務』だもんね。

モンスターを殺す『義務』もあり『権利』もある。

「こ⋯⋯」

『落ち著け!』

モンスターは殺さなくちゃ。殺さないといけないのに。

なんでヒノは拒絶するの?

早く出て來て、私にニグロを寄越せ。

私の周囲に數人居るモンスターを切り刻む。

「さぁ行こう。親さんが心配してる」

「⋯⋯してる訳ねぇだろゴミ共」

「え?」

「離せよ汚い」

肩に置かれている手を払う。

あの二人を連れて行った鉄の箱なんかに乗る気は起きない。

勝手にこうとする私を止める為に警察が二人、立ち塞がる。

私は無意識に拳を固めていた。

「邪魔」

そのまま相手の顔に向けて突き出した。しかし、その拳は相手の顔に當たる事は無かった。

ヒノが私を止めた。

「ヒノ⋯⋯ッ! な、なにを」

【催眠】を使われた。意識が朦朧のし、そのままヒノに倒れる。

なんでさ。ヒノ。なんで、なんでこんな化け達の味方をするんだよ。

ヒノは私の味方じゃないのか? 酷よ。こんなの、あんまりだ。

目が覚めると、家の近くに止められたパトカーの中にっていた。

なんか強そうなモンスターが運転席と助っ席、私の両サイドに居た。

こんな狹い場所じゃ殺せないよ。

『落ち著け世羅! そんな考えは捨てろ』

「出來るかよ。なんで私の希を奪ったこいつらに殺意が持てないって言えるんだよ。何時もそうだ。中學の時、辛くて相談したのに、意味が無かった。教師も、警察も、意味が無かった」

「落ち著いて。ほら、母親を呼んで來るから」

「呼んで來ます」

一人出て行く。私の手首には手錠がある。

力が出ない。レベルシステムを消す奴だ。

「なぁ自稱神。お前はこんな世界を守りたいのか? 法と言う免罪符を手にれて、時にはに流され、時には非な奴らが正義を語っているこの世界を」

『ああ。どう言う形であれ、世界は世界だ』

「こんな世界滅んでしまえよ。どれだけ辛くても、どれだけ悲しくても、正義なんて、ヒーローなんて助けに來ない」

『ああ。だから、お前がそんなヒーローになるんだ』

「ヒーロー? 私が? 無いね。勇者だのヒーローだの嫌いだ。大っ嫌いだ。見ろよ、私の近くに居る奴らを。抵抗されるのを恐れえて力を弱らせているんだ。助けに來た相手にする行いか? 助けを求めた訳じゃないけどさ」

『仕方ないだろう。それだけの狂気を今のお前はめている』

「はは。そうかもね。はぁまじでウザイ。なんだよヒーローって。正義って。外側だけ良くして、そう言う見せ方をしてさ。でも、側はどうだよ。三食満足に食えず、世間と今後の財布の為に高校には無理矢理行かされ、パチコンで上手く勝てなかったらストレス発散のサンドバッグ」

『⋯⋯辛かったな』

「雨やドブの水を真水に変えて使って、必死に節約しても借金は増える一方。勉強を押し付けてバイトはするな。はぁ。思い出したくもない。なぁヒノ、なんで私をここに戻したんだよ」

「お、おい」

らないでくれますか? 癡漢ですか? きゃー警察に強されるー」

「ちょ」

「冗談ですよ」

嘲笑してみた。疲れる。

あぁ、そう言えば、それやるのは今の義父か。

そんな豚小屋に私を押し込む警察。自稱正義。

「ほんと、クッソみたいな世界だなぁ」

ブクマ9謝〜

犯人逮捕とか、そこら辺にくような警察は大抵レベル300である。

レベルによって簡単に格差がつけれるから良いよねっ!

ま、ユニークスキルとかでまた評価は変わりますがね。

今回は民間ですし、そこまでレベルの高い警察は來てないと思いますので、本気で戦った場合、世羅がどこまで行けるかは不明です。

その場にいた警察全員相手なら確実に負けます。

逃げる事に関してで言えば、世羅には確実に勝てません。だって飛べますからね、枕で。

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