《親のり人形は自らその糸を切ろうとしている》俺達、出會いました ①②

よく考えてみたがリハビリに行くって言っても、もう2.3年も前のこと。

どこになおしたかわからない病院の診察券を探してみる。引き出しの奧を見てみるとチラッとカードが見えた。それを引き出すと病院の診察券だっだ。

診察券の裏を見ると病院の電話番號が記されていた。

今日は夜遅いから電話をかけるのはやめておいたほうがいいか。

明日の朝電話をかけてみようかな。

「場所は診察券に書いてるよね?見せて」

駿は診察券を取り、裏に書いてある住所にスマホで検索していた。

「バスの方が近いけど、電車でも行けるみたい。電車にしよ」

「近い方が良くない?」

「車椅子だとバスの中が混んでいたら、律が負擔でしょ?」

俺は慣れてるから負擔とは思わないけど、バスでも電車でも車椅子は幅をとるから迷かけないかな……と気は使う。でも、電車で行くことが駿なりの優しさならそれを無下にしたくはなかった。

「世の中いい人ばかりじゃないからね。律が怪我したら嫌だし」

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「彼氏すごいな」

「俺は彼氏ではない。律が男なのが殘念」

駿がふふっと笑った。

俺が彼ならこんな優しい彼氏にもっと甘えるんだけどな。

「話変わるけどさ、駿って綺麗な顔してるよな。髪の黒とかにしないの?白だから金より黒とか茶とか似合いそう」

駿はピタっとスマホの押す指を止めた。

“駿、貴方は私の言うことを聞いてたらいいの。髪は必ず黒で顔は真面目そうにしていたら必ず験にかるわ”

「……駿?」

「……俺この髪の好きだから」

「そっか……」

さっきの質問で一瞬顔が変わったような気がした。

だから深く聞くことが出來なかった。

「さ、明日は病院だから早く寢よう。律の主治醫がまだ病院にいたらいいなぁ。やりやすくない?」

「まぁな。でももう2.3年前もだからな」

「名前、覚えてないなぁ。あ、確か2.3年前に貰った予約の紙がこの辺に・・」

診察券のっていた引き出しをまたガサゴソと探すと、皺皺になった紙が一枚出てきた。

「あーあった。名前は……」

紙の皺をばしながら、下の欄まで見た。

「あ、苗字が駿と一緒じゃん」

「え?」

「一ノ瀬 翔、、あ!思い出した!確か若い先生だったんだよー」

「……へぇ」

「親戚?」

「……一ノ瀬なんて沢山いるじゃん」

一ノ瀬って珍しい苗字だなぁて思ってたんだけど。でも凄く珍しい苗字ではないのかな。

「俺、足悪くて布団で寢れないから、ソファで寢るよ。駿はベッドで寢てよ」

「なに言ってんの。俺がソファーか布団でいいよ。無理矢理泊まってるわけだし」

布団はどこ?と聞かれたので押れのほうを指差した。俺の代わりに布団を持ってきて敷いてくれた。

無理矢理泊まったとは言え、駿はお客様だからおもてなししないといけないのは俺なんだけど。

「ベッドにうつるの大丈夫?手伝おうか?」

「それは毎日してるから大丈夫」

俺はひょいっとベッドにうつり、寢る準備をした。

ベッドとソファはし離れている。

部屋を暗くして、目を瞑る。

俺は疲れていたのかすぐ寢てしまった。

あれから何時間たったのだろうか……

ふと目が覚めた。橫から微かにが見えた。

駿が俺を背にして、スマホでなにか話している。

俺はけないから、駿を遠目で見るしか出來なかった。

「俺、戻らないから」

自分のスマホを見ると、夜中3時だった

「大事な人を見つけたんだ。……お前より大事な人。……いや、お前をお母さんって思ったことはない」

お……お母さん?

小聲で話しているが、はっきりそう聞こえた。

「お父さんに伝えておいて。俺は一生家には戻らない。息子達はいなくなったと思ってしい。俺は18年間貴方達に育てられた恩と憎悪を一緒忘れない。」

駿……ダメだ……

そんなことを言ったら……

「俺は今から生まれ変わります。貴方達とは赤の他人になります。さようなら」

スマホをピッと切り、がなくなった。

駿はスマホを握りしめ聲を殺して泣いていた。

『駿大丈夫?』

……ダメだ。言えない。

話の容はわからないけど、駿があんな辛そうに泣いてるのを見てるのが辛い。

布団をガバッと頭から被った。

でも……

やっぱり見て見ぬふりなんて出來ない。

「なぁ、駿!」

俺は布団をガバッと捲り、上半を起こした。

攜帯のがなくなった暗い部屋。

なにも聞こえない。

「ごめん。盜み聞きしたかったわけじゃないんだけど。でも、俺は駿の味方だから……。辛かったら俺を頼っていいから。駿が俺を助けてくれるなら、俺は駿の・・駿の・・」

次の臺詞を言おうとしたら、部屋が明るくなった。

一瞬眩しくて、手で目を覆った

しずつ目を慣らすと、電気のスイッチの前で泣きながら立っている駿がいた

「律……」

「駿……」

「うわぁあぁーん」

駿は泣きながら、走って俺のに飛び込んできた。

まるで泣きじゃくるい子供のように。

「もう一回言って」

「なにを……?」

「俺は駿の味方だよって」

「俺は駿の味方だよ」

「嬉しい……。俺は家族からも友達からも疎遠されて味方がいなかった。律だけだよ、俺の味方は。ありがとう……。」

俺は駿を力いっぱい抱きしめ、頭をでた。

家族や友達から疎遠されてる悲しい気持ち、、俺にもしだけわかる。

「傷付いたらいつでも、頼っていいよ。俺の方が大人だし」

「もう、充分頼ってるよ」

「さ、寢よう!そのイケメンの顔、泣き過ぎて明日目腫れるぞー」

「やばいじゃん。寢る寢る」

駿はささっと部屋の電気を消し、カサカサと布団にる音がした。

「おやすみ、駿」

「おやすみ」

改めて読んでいただき本當にありがとうございます!

謝しています。

PVを見てるとすごく嬉しい気分になります。

もしよければ次に繋げれるよう、想、レビュー、いいねを頂けると嬉しいです。

我儘ではありますがよろしくお願いします

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