《親のり人形は自らその糸を切ろうとしている》俺達の再びは ④

翌日駿は熱が下がり一日で退院できたみたいだが、俺は肋骨にヒビもあり一週間くらいの院になった。

「律、調どう?」

すっかり顔が良くなった駿は俺のところに來てくれた。

「んー、まぁまぁかな」

「そっか。……あのさ」

「あのさ、今日退院だろ?今から俺の家に行ってくれない?」

「え?」

「仕事溜まってんの。アクセサリー作らないといけないから」

俺は右手をグーにして、駿に突き出した。

「手出して」

グーにした手の下に駿はパーにした手をれた。

駿の手のひらにポトンと鍵を落とした。

「家の鍵。仕事場からパソコンとiPadとビーズ類持ってきて。著替えと……」

「ま……待って!大事なものでしょ?これ」

「……俺には家族がいないから。頼める人もいないから。お願い……」

本當に律はずるいよ、斷れない目をするんだもんって言われた。

前までそんな表出來なかったのに、だんだん表かになってきておしさが出てきたって。

「わかったよ、今回だけだからね」

鍵を握りしめて、駿は病室を出て行った。

病室を出た駿は大事そうに鍵をポケットにれた。

鍵をもらうとか家族か同棲してる人か、、とりあえず大事な人か信頼してる人にしか渡さないイメージで素直に嬉しかった。

「退院おめでとう」

後ろから聲がして振り返ると、兄さんがいた。

「ありがと」

「そんな嫌そうな顔すんなよ、ちょっと話できるか?」

軽く肩を叩かれたが、顔は真面目なじだ。

今は兄さんに謝している。あの電話がなければたぶん俺は律に會いにいかなかっただろう。

病院にある喫茶店に著いた俺達は椅子に座り、コーヒーを頼んだ。

「家に電話したんだろ?大丈夫なのかよ」

口を開いたのは珍しく駿からだった。

「なんだよ、心配してくれてんの?大丈夫なわけないじゃん」

大丈夫か大丈夫じゃないかわからないくらい軽く言われた。

「俺が醫師になったから、金出せなんやら凄かったぞ?白咲さんのこと聞くのに100萬くらい渡したわ」

「マジかよ」

「寂しいよな、一応家族だぜ?金で解決とかありえんわ」

店員が持ってきた、コーヒーを一口飲んだ。

高校生の駿にとっては苦すぎるため、砂糖とミルクをたっぷりかけた。

「なぁ、駿」

「なに?」

「白咲さんを守れるのはお前しかいないんじゃないかな……」

兄さんは椅子の背もたれにもたれ掛かり、し笑を浮かべた。

「お前達の絆がどこまで深いのかはなんとなく見てわかったよ。でもな寄りのいない白咲さんが一番近くにいたと思っていたお前に“さようなら”を言われたらそりゃ辛いだろ」

「律から聞いたの?」

「今、近くにいるのはお前だけだ。白咲さんはお前を信じてを削って俺達の両親に會いに行ったんだ。結果は辛いものになったが白咲さんはお前を守るため前に進んだんだ。今度はお前の番だろ?」

兄さんに言われて俺はハッとした。

俺は逃げてばかりだった。

家族から逃げ、現実から逃げ、しまいには律から逃げた。

逃げてばっかりの俺になにが出來るか。

なにも出來ていない。

「俺……前に進むよ。兄さん。」

「白咲さんを頼むな。出來るだけサポートするから」

駿は今まで家族と話したことなかったけど、初めて家族らしい話ができたような気がして嬉しかった。

改めて読んでいただき本當にありがとうございます!

謝しています。

PVを見てるとすごく嬉しい気分になります。

もしよければ次に繋げれるよう、想、レビュー、いいねを頂けると嬉しいです。

我儘ではありますがよろしくお願いします

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