《【最終章開始!】 ベイビーアサルト ~撃墜王の僕と、醫見習いの君と、空飛ぶ戦艦の醫務室。僕ら中學生16人が「救國の英雄 栄のラポルト16」と呼ばれるまで~》第94話 泣きべそ狂戦士②

「あっひゃっひゃ。慌てて出てきたねえ。おにゃのこちゃん達が」

男は腹を抱えて笑っている。とある戦艦のブリッジ、だらしない恰好で背もたれにそのを預けながら。

「‥‥‥‥まあ、出てくるだろうな。隠蔽(コンシール)の腕前は中々だったが。こちらが骨に病院を狙うきをしておるのだ。出てくるしかなかろう」

そう答えたのは白髭をたくわえた初老の男、軍服のに、沢山の勲章がる。

「で、オッサン。俺が呼ばれてるって事は、まともに戦爭する気はないんだろ? ‥‥なんだ? 未年者略取か? 戦場から消せばいいのか?」

「‥‥艦長と呼べ。あの戦艦どうもおかしい。學生がかしてるという推論もにわかには信じがたいが、それ以外にも、々な。お前はその時の備えだ」

「あっひゃっひゃ。備えだって? そんな大層なもんかよ俺が。戦場の便利屋じゃね~か俺ら部隊は。『世に出たら不味い話』専門のなあ」

「ここはブリッジだ。戯言は慎め、アギオスマリーノス。帝政イオルギアもいている筈だ。遅れをとる事は許されん」

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「ぎゃは! イオルギア? あのエラーダの糞野郎と紘國のJCを取り合うだと? 面白えじゃね~か。この俺とどっちが中學生ちゃんをオトせるか? 勝負だな」

下卑た笑いを続ける男を苦々しく見下ろしながら、初老の男はオペレーターに確認する。

「‥‥‥‥あの戦艦からDMTが出てきたな? 彼らが陣地についた所でアレをやるよう、コンギラトに指示を出せ」

*****

僕らはまほろ市南部の、あの防陣地に來ていた。陣地は無傷だったけど、周りにいくつかビームの著弾痕があった。

「病院への著弾は2発だって。シールドバリアで防いだから被害なし、だって」

「ふええ。さっすが元防用のトーチカ。ウチの予想の斜め上だけど、バリア厚すぎでしょ?」

「暖斗くん! 病院心配なのはわかるけどさ、砲撃がくるって事はさ!」

僕があまりに病院の方ばかり向いていたので、コーラに叱咤された。

「これから地上軍が出てくるよ。第2、第3を織りぜながら」

そうなんだ。紅葉ヶ丘さんが取ったデータだと、2國がこの近く、まほろベースキャンプを攻めていて、ここにも部隊展開してるかもなんだ。さらに嫌がらせのように、西の集積艦隊も連して撃ってくるかもだ。

「暖斗さん。せめて病院の人が全員避難するまで。オペが終わって、みんなが逃げるまで時間を稼ぎましょう。それが私達にできるせめてもの、です」

その通り。ソーラさんの言う通りだ。この地に殘った以上は、妊婦さんと依を守る、やるべき事を為すだけだ。

‥‥‥‥だけど、その僕の目算は、次の瞬間に瓦解する事になる。

「西、集積艦隊から? え? 何これ?」

「どうした渚學生?」

「レーダー探知の解度を上げたんだけど、西の艦隊、例の舊型艦が何かしたの。でもわからない。ビームじゃあ無い」

「こっちの報網にもかからない。でも子學生、殘りの艦隊がきを止めた。いよいよ撃ってくるよ」

3人娘の會話が途切れる頃、また西の空にの柱が上がった。

「病院へ移しよう。僕らのDMTのシールドバリアで病院をしでも守るんだ」

陣地を出て移する7機のDMT。

病院の建の前まで來て、7機が機の一部をわざと接させる。並んで手をつなぐ様な形だ。

僕のDMTだけ出力が高いし、シールドバリア発生裝置がハイエンドだからこうする。

アマリア港解放戦の時、僕とコーラ機でやったみたいに、シールドバリアを伝達させて共有するんだ。僕はマジカルカレントを発させてエンジン出力を上げていく。――これで、砲撃への対処は萬全だ。

だけど。

最初に異変に気がついたのはコーラだった。

「‥‥‥‥あれ、アタシらに降ってくるに、なんか黒いの混ざってない?」

空から降り注ぐビームの束。それがちりじりになって、細かく降り注いでくる。――なのに、その中に黒い異が混じってきていた。

‥‥ズドォォォォォン!!

ビームとバリアが対消滅をする甲高い音に紛れて。

ドガン!!

腹に響く発音。至近だ。

「え? 何これ? 有質量弾?」

悲鳴を上げたのは桃山さんだ。

「いや、著弾して発してる!?」

ドガァン!!

「うわああ!!」

「‥‥‥‥なんだよこれ。一何が‥‥‥‥」

の中、僕のDMTのカメラは捉えていた。空から超高速で降ってくる、黒い筒狀のを。

音とその振で、揺れにくい筈の隔壁縦席(ヒステリコス)が激しく揺れた。

豪雨の様なビーム砲撃に混ざって、その黒いは何発も落ちてくる。

自らぜながら、それは大地を大きく抉った。

砲撃が終わった後の、白煙が収まった荒野。

そこかしこに、ビームの著弾とは比べにならないくらいに、大きなクレーターができていた。

――病院は!? 依は!?

――無事、みたいだった。クレーターの大はあの広い駐車場に空いていて、病院自にダメージは見られない。あくまで、僕から見える範囲だけど。

「みんな、無事?」

聞こえてきたのは、渚さんの聲だった。しほっとした。

「‥‥何か敵が新しい攻撃をしてきたわ。今澪が解析してる。ビームに、何か混ぜてきたわ」

「子です。みんな、敵の使った兵がわからないんだ。一旦自分のを守る事を第一にしてくれ」

その言葉に、僕は脊髄反的に反論した。

「子さん! それじゃあ、この病院を見捨てるって事? みんなで守ろうって決めたばっかじゃんか?」

「暖斗くん! いやそうだよ。そうだけど! 正不明、威力不明の敵戦力に対して、DMTを損耗する訳にはいかないんだ。DMTが無事なら、後から打てる手があるんだ」

「003コーラ機。損傷無し。シールドバリア殘量48%。こら暖斗!」

「008ソーラ機、損傷無し。シールドバリア殘量45%。暖斗さん。これは子さんが正しいよ」

會話にふたりがってきた。

「ざけんな! 最大戦力の001を喪失したら、いざって時にだれが依先生を助けるんだよ? 砲撃支援の後は、DMTで地上戦がセオリーだよ!」

「そうよ暖斗さん。DMTを失ったら戦場ではもう何も。赤子以下よ。オペ室は病院の奧側にある。生存確率の高い方を選んで!」

そこへ、インカムに紅葉ヶ丘さんの聲がした。

「‥‥‥‥速報版。ココに打ち込まれたのはたぶん中距離弾道弾。いわゆる『ミサイル』だ。まさか、そんな舊時代のみたいな兵を曲砲撃に混ぜ込んでくるとは‥‥ね」

ミサイル‥‥‥‥?

僕はこの時、頭にがのぼっていたかもしれない。

ミサイルって、すごい昔の兵で、超遠距離から町とかを攻撃して、一方的に一般市民とかを殺したりする、あの?

中に薬がっていて、著弾した周囲の人や家を吹き飛ばす、っていう、あの?

‥‥‥‥何考えてんだ。それじゃあ最初から殺す気100%じゃあないか。

「いやだ。僕は病院を守る。そんな酷い兵を、病院に向けるなんて許さない」

※「暖斗意固地だからなあ。でも死ぬぞ?これ」と思ったそこのアナタ!!

ここまで、この作品を読んでいただき、本當にありがとうございます!!

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