《僕の妹は〇〇ですが何か問題ありますか?》この子にとってあなたは

僕たちは空から降ってきた天使型のロボと一緒に保健室まで移した。

「放課後までここで待っててくれ」

「……?」

「おとなしくしててね」

僕と夏樹《なつき》(僕の実の妹)が保健室から出ようとするとそれは僕の制服の袖を摑《つか》んだ。

「なんだ? 一人は嫌なのか?」

「……」

それは僕をじーっと見つめている。困ったなー。晝休みが終わるまでならともかくずっと行を共にするのは無理だ。うーん、どうしよう。

「ねえ、お兄ちゃん。子《わらこ》ちゃんに頼んで分作ってもらえば?」

「うーん、まあ、そうするしかないよなー。おーい、子《わらこ》ー、いるかー?」

「はい、ここに」

いつものように座敷子の子《わらこ》がどこからともなく現れる。

「えっと、説明しなくても大丈夫か?」

「はい、大丈夫です。ずっとそばにいましたから」

「そうか。じゃあ、僕の分作ってくれ」

「分かりました」

は文字の力で僕の『分』を作ると僕の制服の袖を摑《つか》んでいる例のロボットの手を離そうとした。

「……!」

それは僕を後ろから抱きしめるとその場からかなくなった。

「あー、これはダメだな。子《わらこ》、今日は僕の代わりに授業けてくれ」

「分かりました。それにしてもずいぶん懐《なつ》かれていますね」

「そうか? 単に一人になりたくないだけだろ」

「仮にそうだったとしても初対面の相手にここまでするでしょうか?」

「お前は何が言いたいんだ?」

「この子にとってあなたは心の拠り所だと言いたいのです」

「そうか。まあ、そういうことにしておこう」

その後、僕はそれと一緒に放課後までずっと保健室のベッドに座っていた。

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