《【最終章開始!】 ベイビーアサルト ~撃墜王の僕と、醫見習いの君と、空飛ぶ戦艦の醫務室。僕ら中學生16人が「救國の英雄 栄のラポルト16」と呼ばれるまで~》第95話 「國際戦爭法 人道に対する罪 第45條第2項」②

なんか適當に貓耳のついた子キャラ、VTuber姿の子さんが喋り出す。ちなみに見慣れた黒縁メガネは、Vにもマストで裝備済みだ。

「‥‥‥‥私達は、紘國、はたやま県、みなと市から來た中學生です。2年生です。「ふれあい験乗艦」という市のイベントで、この軍艦に乗っています。

私達の旅は、5泊6日の予定でした。ですが、紘國が他の國に攻められた事や、竹取山が噴火したりして、いまだにお父さんやお母さん、大切な家族の元へ帰る事ができません」

の聲音はまるで、というかそのまんまだ。読書想文コンテストの壇上発表の様な、一語一語を區切った棒読み。中學生らしい、平坦だけど獨特の抑揚のついた、棒読み。

「私達は、この戦艦を、男子ひとり、子15人、計16人の學生だけでかしています。市の『ふれあい験乗艦』というプロジェクトです。全員、みなと市から集められた中學2年生です。みんなで、力を合わせながら、このガンジス島での日々を何とか過ごしてきました。

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でも、やっぱり大変な事もありました。乗っているのが戦艦なので、電脳地雷に襲われたり、敵兵に狙われたりしました。その度に、私達は、仲間を想い、仲間を信じ、互いが持ち合った特技や長所をうまく生かして、危機を乗り越えてきました。

いい事もありました。島で出會った現地の方々。いまDMTで前線に出てくれている、私達と共に戦ってくれているのは、アマリア村の私達と同じ14歳。武娘(たけいらつめ)候補のの子ふたりです。そして、ハシリュー村の方々。まほろ市の方々。

旅をする中で、アマリア村では、ひとりの妊婦さんに出會いました。臨月の妊婦さんです。彼と、お腹の赤ちゃんは病気で、とても危険な狀態でした。私達は、軍艦で彼とそのお腹の赤ちゃんを、ちゃんとした病院に運ぶ事に決めました。

さいわい、このまほろ市民病院が、妊婦さんを快くれてくださいました。アマリア港が攻め落とされ、他國の妨害がある中で、やっとたどり著いた病院。途中、搬送クルーザーが敵國に拿捕されたり、兵による妨害があったりした中で、です。

今、このまほろ市の市民病院では、まさに今、その妊婦さん、そして醫療従事者の方々が、お腹の新しい命を助け上げるべく、戦っています。私達16人の仲間のひとりも、醫療従事者として參加しています。

みなさん。よく考えてください。ひとりの命を助ける、生み出すのに、これだけの人的資源が使われるのです。案外簡単に済むお産もあります。あるかもです。ですが古來、は、私達のお母さんも、そのお母さんのお母さんも、沢山の母親達は、みんな命がけで出産に臨んできたのです。

それは、科學が発達した今だって変わらない人類史の真実のはずです。

妊婦さんを病院に送り屆けて、私達の役目は終わるはず、みんなでそう思ってほっとしました。

ですが、そうはなりませんでした。

ほっとしたのも束の間、困った事が起こりました。他の國の人が、んな、沢山の國の沢山の人が、このガンジス島に軍事侵攻してきて、空からビームを降らせるのです。しかも、ミサイルなんて、こんなひどい兵まで。私達は、この病院を、妊婦さんと新しい命、そして仲間を守りたいと思って、この場所にいましたが、こんなにひどい事をされるとは、思っていませんでした」

‥‥あ。さすがだ子さん。さっきのミサイル攻撃をとっさに臺本に取りこんでる。さっき僕は自分を見失うくらいブチ切れたけど、こういうトコ‥‥やっぱ彼は大人だなぁ。

「どうしてですか? どうして助けてはいけないんですか? 世界中の大人の皆さんは、私達なんかより知っているはずです。命の価値を。ひとりの命を生み出したり、重病や重癥の人を救うのがどんなに大変かを。

戦爭をすれば、兵を使えば。その大切な命がいとも簡単に失われる事実を。

知っているはずですよね? なのに、戦爭が決して無くならない現実。

‥‥‥‥ですので、私達は、みんなで相談して決心しました。

私達16人、そしてアマリアの武娘(たけいらつめ)ふたりは、全員一致で、ここに宣言します。『國際戦爭法、人道に対する罪 第45條、その2項』の破棄を。この法律は、私達のような未年者を戦爭の慘禍から一定の保護をし、守り遠ざけるための法律です。ですが、この病院を、仲間を守るために、私達はこの法律を、敢えて破棄する事を、ここに宣言します‥‥‥‥!」

マイクから、「す~~~っ」と息を吸う音が聞こえた。彼が、息を整えたのがわかった。

あの文言が來る!!

「私達! みなと市の中學生16人は! 戦爭下における非戦闘員の分をここに破棄します!」

さんの聲が、響きわたる。スマホは相変わらず使えないけど、侵攻軍やマスコミ、そして全世界に伝わってるはずだ。だって、そういう風に彼達――「附屬中3人娘」が仕組んでるんだから。

「非戦闘員の分の破棄! 非戦闘員――その戦時下における保護権利の!

一切の破棄!!!

つまり、正規軍人、年兵と見做(みな)される事をみます! 私達は退かない! 友達も! 妊婦さんも! 赤ちゃんも! 島のみんなも助ける! 私達は戦う!」

「す~~~っ」 また、子さんが大きく息を吸った。ああ、あのセリフだ。

「わかったら!」

「さっさとかかって來い!!」

「私達を!!」

「殺(や)れるもんなら殺(や)ってみろ!!!」

「この!!」

「クソ侵略者どもッ!!!!」

※「煽ったあ! 中2子が侵略兵煽ったぁ! ‥‥でもなんで読書想文読むヤツってみんな同じじの抑揚つけるんだろ?」と思ったそこのアナタ!!

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