《怪奇探偵社》(9)
「………う、うぅ…ん…?…痛ッ!」
俺はささくれと埃まみれのフローリングの上で目を覚ました。
打ち付けたように右の肩や腰、頭が痛い。
起きた時、しいたら腕にチクッとした痛みが走った。
床板のささくれが刺さったらしい。驚いて起き上がると、…手や足にも何ヶ所か刺さった気がする。…あと、にも。
「痛ッ……いてて、どこだここ…」
辺りを見回すと、四方にロウソクが燈っている。
部屋には大人が使うには小さいベットや機、イスが置かれている。
それ以外の空間を埋め盡くすように、日本人形やフランス人形、手づくりのある形の崩れたぬいぐるみが飾ってある。
ロウソクに照らされた人形達はとても不気味で、何故か目がギラギラとさせながら俺を見ている気がして、ひどく逃げ出したい気持ちになった。
だが、普通なら絶対に有るはずのが、どれだけ探しても無い。
「な、なんで……窓もドアも無いんだ…?」
窓を覆うカーテンさえも見當たらない。
完全に閉鎖された不気味な空間に、なけなしの余裕が完全に消えた。
多分ここは、結界の中の屋敷…なんだろう。
本能的というのか、絶対そうだと直的な確信がある。
起きてからずっとここはヤバいと本能が警鐘を鳴らし続けている。
悪霊達に取り憑かれていたときとはまた違う、粟立つような“濃い“じが、どんよりとこの空間に重く溜まっている。
息を吸うとそれがねっとりと肺の奧に閊えるつかえるようでひどく苦しい。
「こんな酷い所に子供達が囚われているんだっけ……これはもう、無理なんじゃ……」
正直、死とか関係なく既に死んでいたっておかしくない。…俺自も含めて。
深く息が吸えない。苦しい。
息を吸うごとに肺の中でねっとりしたものが溜まっていくみたいに、息がしづつ吸えなくなっていく。
酸素が足りなくて頭は真っ白。
このまま、死ぬかも……
意識が段々遠のいていく。
「また、寢ちゃうの…?」
右の耳元で、の聲が俺に囁いた。
ゾゾッとして半ば潰えていた意識が一気に戻り、聲にならない悲鳴を上げて、俺は飛び起きた。
「起き、たんだ。よかっ…、た。」
のような、途切れ途切れの聲。
なんだか悲しそうな聲に聞こえる。
聲のする方を見ると、ピエロのような人形が居た。
頬に涙型のペイントがあり、暗くて自信が無いが、服や髪などが水や青とかの寒系で統一されている…気がする。
見た目は、可らしい。見た目だけならば。
だが、猛吹雪の中に半袖で1人投げ出されたように、中がガタガタと震える。
言うまでもなく、當然の事ながら………すっげぇ怖い。
めっちゃ黒いオーラみたいなのが見える。
俺に取り憑いていた悪霊達よりも、何倍も恐ろしく、取り殺されるビジョンしか想像できない。
恐怖で聲も出ないまま、意識が飛かける。
「待って、…お願い、私達を、助け、て、しいの…!」
やっと更新出來ましたー!!
今回はちょっと短いかなー?
次は結界外の3人に視點を変えます!誰視點にするかはお楽しみに!
世界観設定ちょっと変えました!
次回更新予定日   2月15日
真実の愛を見つけたと言われて婚約破棄されたので、復縁を迫られても今さらもう遅いです!【書籍化・コミカライズ連載中】
【雙葉社様より2022年8月10日小説3巻発売】 番外編「メルティと貓じゃらし」以外は全編書き下ろしです。 【コミカライズ連載中】 コミックス1巻発売中 漫畫・橘皆無先生 アプリ「マンガがうがう」 ウェブ「がうがうモンスター」 ある日突然マリアベルは「真実の愛を見つけた」という婚約者のエドワードから婚約破棄されてしまう。 新しい婚約者のアネットは平民で、マリアベルにはない魅力を持っていた。 だがアネットの王太子妃教育は進まず、マリアベルは教育係を頼まれる。 「君は誰よりも完璧な淑女だから」 そう言って微笑むエドワードに悪気はない。ただ人の気持ちに鈍感なだけだ。 教育係を斷った後、マリアベルには別の縁談が持ち上がる。 だがそれを知ったエドワードがなぜか復縁を迫ってきて……。 「真実の愛を見つけたと言われて婚約破棄されたので、復縁を迫られても今さらもう遅いです!」 【日間総合ランキング・1位】2020年10/26~10/31 【週間総合ランキング・1位】2020年10/29 【月間総合ランキング・1位】2020年11/19 【異世界(戀愛)四半期ランキング・1位】2020年11/19 【総合年間完結済ランキング・1位】2021年2/25~5/29 応援ありがとうございます。
8 55僕の前世が魔物でしかも不死鳥だった件
この世界に生まれたときから、僕は自分の前世が魔物であることを知っていた。 周りの人たちとは違うことを。 その前世の力は、今もなお自分に宿っていることも。 不死鳥。 死ぬことのない不死の鳥。 なら何故、不死鳥(ぼく)はこの世界に転生したのか。 そして、何故この平凡な現代を生きているのか。 以前に小説家になろうで公開したやつです。 お試しで投稿します。
8 1683分小説
一話完結の短編集です。
8 143G ワールド オンライン ~ユニークすぎるユニークスキル~
世界一の大企業『WTG』、その會社がある時発売した、VRMMORPGは世界のゲーム好きを歓喜させた。 そのゲームの名は、Genius Would Online 通稱『GWO』 このゲームの特徴は、まず全身で體感出來るVR世界でのプレイが挙げられる。 そして、肝心のゲームの內容だが、古代の文明人が放棄した古代惑星エンガイストが舞臺で、プレイヤーはその惑星へ異星人として渡ってきたと言う設定である。 そして、プレイヤーには一人一人『才能』と呼ばれるユニークスキルをを持っており、加えてアバターの身體能力の初期値は皆、一定となっている ゲームのコンセプトは『平等』で、才能による格差などがないすばらしい世界を実現したゲームを作り上げた。
8 196クラス転移はts付きで
教室にいきなり浮かび上がった、魔方陣、それを認識すると僕は意識を失っていた。 僕が目覚めるとそこには美少女と爺が抱き合いながら「勇者様を召喚できた!」と喜んでいるのが目にはいった。そして僕は思った。――なんだこの混沌とした狀態は!?―― この話は異世界にクラス転移(全員ts付き)で魔王を倒すために連れられてきた勇者達の物語。 基本コメディ(グロいのが入らないとは言っていない)で軽い文章です。暇なときにはオススメ?
8 129生産職を極めた勇者が帰還してイージーモードで楽しみます
あらゆる生産職を極めた勇者が日本に帰ってきて人生を謳歌するお話です。 チート使ってイージーモード! この小説はフィクションです。個人名団體名は実在する人物ではありません。
8 197