《【最終章開始!】 ベイビーアサルト ~撃墜王の僕と、醫見習いの君と、空飛ぶ戦艦の醫務室。僕ら中學生16人が「救國の英雄 栄のラポルト16」と呼ばれるまで~》第96話 地上戦①

「カタフニア!」

そのタイミングで、僕は空中砲臺を再び呼ぶ。あの配信で時間も稼げた。

良し。上空10,000mで、大分冷卻できてるみたいだ。

「ラポルトのホストCPとリンクしてDMTのバリアだけ削れ。それ以上の加撃は許さない。わかったな? わかったら‥‥‥‥撃て」

そのまま整列していたミロースイのDMTに弾をぶち込む! 設定は拡散法(バーチカル)だ。

敵の反撃はほとんど無かった。やはり、というか。子さんの予言通り、何かに躊躇してるみたいだった。

僕の砲撃が終わると、その土煙が晴れる前に、前衛の6機が構えをとる。そしてそれぞれペアを組みながら敵前衛に向けて飛び込んでいった。

*****

「あっひゃっひゃっひゃ‥‥‥‥ダメだ。笑い死ぬ‥‥‥‥」

「笑い過ぎた。アギオスマリーノス」

とある戦艦。そのブリッジ。

「これが笑わずにいられるか? オッサン」

「艦長だ」

「いやその艦長様や各國のお歴々が、まんまとしてやられてんじゃんか。紘國の中學生ちゃんに」

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「裏で畫をかいたヤツがいるに決まってる」

「そうかな? 裏に紘國軍首脳部がいるだろが、『お前ら45條破棄して年兵になれ!』まで言うか? 無理だろ? 俺はアイツら當人、あの黒縁メガネちゃんが考えた暴走だと思うけどな。いやだが立派な演説だった。容もタイミングも」

「‥‥‥‥自ら年兵だと名乗り出たんだ。正規軍兵士として葬れば良いだろう」

「いやいや。世間はそう見るか? ってハナシだぜ? 彼らはご丁寧に通信衛星1個ハッキングして全世界に配信したんだ。いくら『私達は正規軍です』って名乗ったとしても、14歳のだけで運用するユニットを、世間はそう認知するか?」

「‥‥ぐっ」

「な? 裏の紘國軍首脳部がイチバン頭抱えてんだよ。『オレらはそんな指示してねえよ!』ってな。あっひゃっひゃ」

「‥‥まあ、だとして‥‥なぜ中學生がこんな宣言を‥‥」

「‥‥國を想い、妊婦を想い、仲間を想う中學生の志願兵。しかもミサイル攻撃の直後だ。あれにミサイルで追い矢をしたら、世界はこう見る。『あ~~! 大の大人が中學生ちゃん達を、非人道兵で攻撃したぁ』ってなあ。彼らは、巧妙に、非常に狡猾な手段で、『毆る時は正規兵、毆られる時は中學生』って立場を手にれちまったんだ。あのメガネどんだけ卑怯なんだ。――――まさに前代未聞の事態だ」

「‥‥‥‥どうすれ‥‥いや、‥‥貴様ならどうする」

「あっひゃっひゃっひゃっひゃ」

「‥‥‥‥ほう、貴様だって笑うしかないんだろうが」

「‥‥‥‥違うね。俺ら部隊の存在価値が高まったから笑ってんのさ。相手が誰であれ、消して闇に葬ればいんじゃね? 手品のようにパッ、と消してやんよ? そんな面倒な存在はなあ」

「そうだったな。‥‥‥‥まあそんな裏仕事をやらせるために、お前らを船に乗せてるんだったな」

「‥‥‥‥言葉に気を付けろよオッサン。俺やイオルギアのエラーダが裏でどんだけ正規兵のケツ拭いたと思ってやがる」

座っていた男は、「けっ、そろそろ行くか」と言ってふらりと立ち上がる。――そして艦橋を出る頃こう呟いた。

「あ~~。オッサン気づいてねえな。あの演説、俺ら連合國側がしれっと『侵略者認定』されちまってんぞ? そこがマジモンのマジでヤベエトコなんだけどな。コレ數で勝っても後がキツくなる戦役(ヤツ)だぁ」

*****

「ダメです。捉えられません! 中型であの火力!」

ミロースイ軍の最前線は混していた。

來宮機と初島機が躍する。

「連攜が良すぎる! 一瞬で攻守がれ替わって! スキが無い!」

今回前衛6機は、中距離程兵に主武を換裝していた。

大型DMT並みの出力で、バリアの剝がれた敵裝甲を削りまくっている。

「こちらは戦慣れしてる。オールラウンダーが2機」

コーラ機とソーラ機に懸念は無かった。敵機との適切な距離を取りながらアサルトライフルの砲弾でダメージを與えていく。

「命中度が厄介だッ! 1機は防に徹している!」

桃山機はライフル型のビーム砲で浜機のガードの元、やや遠距離から敵の急所を撃ち抜いていった。

「上層部は何と言っている? 反撃して大丈夫なのか? こんな高度な政治的判斷は現場ではできん。マスコミが見てるんだぞ?」

の演説は敵前線に、予想以上の波紋を投げかけていた。

そして。

「例の大型機が出て來た」

前衛6機は中型機。侵攻軍は大型機。DMT戦に勝てるはずはないのだが、2機ずつのペアは、エネルギーを消耗すると「陣地」に一旦戻っていく。

そのフォローにるのが暖斗機だった。初島來宮ペア、アマリアペアをやや前に置いて、その中央後段に桃山浜ペアがっている。そのV字の布陣に適時れ替わりで暖斗がるフォーメーションだ。

ラポルトの整備デッキに、七道がいた。

「最後の『寶箱』のひとつが、アレだったからな」

超急速充電式(ハイラピッドチャージ)=全個電池(バタリエス)。各機の盾裏に裝備し、大電源を供給する。これにより、中型機でありながら、大型機並みの火力を発揮した。

使い終わったら「陣地」で、DMTの姿をした発電マシーン、の暖斗機がこっそりフル充電しておく。

元々、子の演説で兵士間にいが生まれていた。自分の娘のような敵に刃を向けるのは、ミロースイのプロ兵士でも予想外。上層部も対処に困る案件だった。

無理には近づかず、中距離で戸う敵の激減したシールドバリアを削り、削れた敵には確実に裝甲に実損を與えていった。

※「やっと戦爭始まった‥‥」と思ったそこのアナタ!!

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