《シャングリラ・フロンティア〜クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす〜》12月20日:軽い、故に速い。速い、故に軽い。
編集氏に泣き二回れるくらい大苦戦だった〆切をようやく調伏したので
『エクセレント! そこでキメポーズ!!』
はいポージング付してないでーす。
エリュシオン・オートクチュールの戯言をスルーしつつ、俺は決闘級メイド服「千古不易」の著心地を確かめる。とはいってもこのゲームで著心地に違和をじる事は基本的に無い。クターニッドの効果で強制転換させられた時は裝備のサイズが合わなくなったりもしたが……なくともプレイヤーが制し得る範囲で防のサイズがプレイヤーの意にそぐわないことは無いのだろう。
「さぁかかってこい」
「くっ……既に変魔法としての格で負けた気がする……!」
「理型だから魔法ではないんだけどな……」
百足式8-0.5は俺の手持ちの甦機裝の中では一番クセなく使える……が、一番能が尖った(・・・・・・)甦機裝である。
超過機構(イクシードチャージ)を使うと使い手諸共ブッ壊れたり、真正面から魔法をけ止めるが故に耐久を著しく削ったりせず、効果もシンプルにMPの常時消費とそれに応じたパワーアップおよび敵へのデバフと非常にシンプルだが……実のところを言うと百足式8-0.5、能の九割をそれ(・・)に使っているので、非超過機構使用時は冗談ではなくただの棒なのだ。
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さらに言えば超過機構もまた、「俺(サンラク)」とは相が良くない……というか悪い。この武に真に適したプレイヤーとは「ハルバードスキルを習得している魔法職」だろう。封雷の撃鉄・災はHPが1になればそれ以降の力半減を踏み倒せたがこっちはそうはいかないのだ。”外付け”で補強できるとはいえMPが盡きたら効果時間終了というのは理型の俺と相が悪い。
さらに言えばこのメイド服のせいでアクセサリースロットも事実上使用不可……脳が味覚に錯覚させた苦みを表に出さないようにしつつ、敵の報を改めて整理する。
ゴスロリチェーンソー………一発蕓みたいな恰好しやがって、と毒づきたいが鎖鎌の前例があるのであれをコケ脅しと判斷するのは危険だろう。PvPイベント最前線にわざわざ持ち込んできたくらいだ、使い捨て前提とも思えないし勝って生き延びるつもりで來たのは間違いない筈。
バハムートで金さえ積めば買える量産品のしょっぱい能の奴は見た目が畫一的だ。特務用などのランクが上の方のやつならば畫一的ながらも高能ただよう見た目になっていくが……
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「隨分とキレッキレのチェーンソーだな、特注か?」
「勿論、キレッキレのバリッバリだぜ」
聞いたら答えてくれた、ちょろいぜ。
とはいえ特注品(ワンオフ)かあ………最悪ビームが飛んでくるのも想定しないとダメかもしれないな。
おっと、そろそろ始めないと”映え”が悪いな。
「サイナ!」
「了解:」
「うおおおおサイナちゃんにキルされた実績がし」
銃聲。隨分と人生のトロコンが難儀な奴がいた気がしたが一つ埋まったようで何よりだ、次は命綱無しでバンジーの実績を取って來てほしいものだ。
ギャリリリリリ! とあかしゃの持つチェーンソーが駆音(さけび)を上げる。かつて人類存亡をかけて戦った神代文明に由來するそれは、馬鹿正直に木材伐採用ということはあるまい。むしろ大木の如き敵の手足をぶった斬る用……と考えるべきだろう。
「小手調べだ!」
だが、そのあかしゃの第一手はそういった大雑把で豪快なものとは異なっていた。
奴はチェーンソーを地面に突き立てると、その回転運によって掘り起こされ、砕かれた石、あるいは土をこちらに勢いよく弾(ハジ)き放ったのだ。
原理はつま先で地面を蹴って土に前に飛ばすのと同じ、だが出力が人でやるそれとは比べにならない。何かしらのスキルなのか、こちらに散弾の如く飛來する土礫は明らかに敵の力を削るだろうを帯びている。
「チッ…!」
一歩、二歩では避けられない。紙裝甲がやられて嫌なことを知した初撃だ、多重的円周運《オービット・ムーブメント》で半円を描いて回避。だがこのスキルは々見せすぎた。
「そこだぁ!」
「チッ……」
ゲームにおいて別や格なんてものは殆ど信頼できない報だ。全てはステータスパラメータによって決まるのだから、華奢なが巨巖を叩き割ることもあるし2メートルある巨漢のステータスが軒並み低い、なんてこともプレイ開始10分くらいならありふれたものだ。
つまり、見てくれは細腕であってもチェーンソーを振り回す膂力が非力である、と期待するのはするだけ無駄、という事だ。
あかしゃを中心點に円周を移して背後に回り込んだ俺に対して、あかしゃは自分自を獨楽として回転させながらチェーンソーを叩き込んできた……片手で。
「おっも……!」
百足式8-0.5を構えて叩き込まれたチェーンソーの回転刃をけ止める。こちとら神匠製、あっけなくぽっきり折れる事こそないが遠心力と奴自のSTRによって莫大な運エネルギーを込めて振り回されたチェーンソーとの激突は、咄嗟に足で百足式8-0.5を蹴るように支えなければそのまま押し込まれていた。
最大の運エネルギーが籠っていた初撃はなんとかけ止め切れたが、チェーンソーという武種の恐ろしさは圧倒的な継続的ダメージにこそある。”振る”きに加えてチェーンソー自の”回る”きが百足式8-0.5の耐久値をゴリゴリ削る。だが互いに前へと押し込むことで拮抗を立させている以上、後ろに退けば相手の武が前に進んでくる。
「っ!」
「何っ」
なら流すしかない。
百足式8-0.5を縦に構えて橫振りのチェーンソーと押し込み合っていた均衡、十字の形にぶつかり合っていた縦側の俺がチェーンソーの下にり込むようにして百足式8-0.5を傾ける。
そのまま握り続けていれば指がチェーンソーに切り落とされかねないので、片手で保持しつつ肩に擔ぐようにして百足式8-0.5でチェーンソーの刃が走る"上り坂"を作りながら前に飛び込む!
互いに前に進む押し合いが、一転して「登らせる坂」と「登る刃」の関係へと変わる。
ガリガリと百足式8-0.5を削りながら、そして手と肩を支えに坂を作っている構造上、俺の頭ギリギリのところを掠りながらもほとんど空振りに近い形でチェーンソーを振り抜かされたあかしゃの無防備な背中に回り込んだ俺はそのまま百足式8-0.5を振り抜く。
「その服に関してはこっちも詳しいんだ………貴重なメイン防だからな」
R.I.P.は基本的に破損しない。回復ポーションをぶっかけると溶けるが、基本的に斬っても毆っても突いてもダメージはけるが服そのものは破壊されない。これだけ書くと「千古不易」なんて使わなくても良いように思えるが……アレはアレで弱點が多い。
「例えば裝備中は実はステータスにデバフがっていること!そして引き継がれる防のパラメータは防部分にしか適用されない事!」
つまり、出した素の部分は防の恩恵をけられず、なおかつステータスに下降補正が付與されたって事だぜ!!
通常の喪服であれば顔を覆うベールがあるのだが………そのR.I.P.はレアもの(・・・・)らしいじゃないか。
「ゴスロリ裝だから顔面出してるよなァ!」
通常のR.I.P.であればどれだけ薄いベールであっても発時に破壊した裝備の能を引き継ぐために鉄兜並の耐久を発揮するそれがゴシックロリータ(レアパターン)には無い。
故に百足式8-0.5の先端、隠された機能を解放した時には刃を展開する部分があかしゃの顔面……その橫っ面にめり込んだのだった。
「ぶぐっ!? マ、マジでこの人容赦ねぇ………」
「アバターの顔面に個識別と観賞用以上の価値は無い!」
顔の造形でSTRが増えるのか?増えんだろう。
「ひでぇ!……だが、思った通りだったなツチノコさん……!」
「むっ」
クリーンヒットだったはずだが、あかしゃのきが止まらない。頬にめり込んだ百足式8-0.5の先端を押しのける勢いで振り返り、ギャルンギャルンと吠え猛るチェーンソーを振り回す。鍔迫り合いはあまりましくない、故にバックステップで距離を取る。恐らく裝備ではなくプレイヤー自のVITが高い、セツゲッカのように素に対するダメージを軽減する何かしらのアクセサリーやスキルがあるのかもしれない。
とはいえ、結構な勢いでヒットさせた以上はノーダメージではないだろう。にも関わらずあかしゃの表はどこか勝ち誇っているようにも見えた。
「あんたは多彩な武を使い分けるし、最速の名前の通り機力が飛び抜けてる。だが………攻撃スキル(・・・・・)は実はそんなに多くない! なくとも、槍系のスキルは持ってない……違うか?」
「面白い珍説だな」
…………見抜かれた、か。
・チェーンソー(神代)
大木……のように太い敵の手足をぶった切るように武裝転用されたもの。
手持ち武だが戦機などと同じマナ・ドライブ・エンジンなので外付けのエネルギーユニットが枯渇するときが止まる。
とはいえ対人戦であれば余程長期戦に持ち込まれない限りは基本的に問題なし。対モンスター?エネルギーユニットダースで持ってこい!
「らかい相手程強いが、い相手程弱い」という隠された弱點がある。要するに小ダメの超多段ヒットだからね………
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