《【最終章開始!】 ベイビーアサルト ~撃墜王の僕と、醫見習いの君と、空飛ぶ戦艦の醫務室。僕ら中學生16人が「救國の英雄 栄のラポルト16」と呼ばれるまで~》第97話 生命機械②
「え?」
驚いた。思考が止まった。
「みんなね、このチーム手の経験は富な方です。だけど敵が迫る中、あんな大きな発音や振の中でオペをした事など無い。みんな、平常心では無かったのです」
「そ、そうなんですか?」
看護師の皆さんが目を細めながら、うんうんと頷いている。
「ま、お前はこのチーム初見だから、普段のパフォーマンスを知らんからな」
正直わたしには、そんな風にはとても見えなかったけれど。
「ありがとう依さん。貴がこの処置室にいて、平然として、笑みまで浮かべていてくれたから、皆正気を保てたんです。手も無事乗り越えた。皆貴を心の支えにしていた。13歳の、準々醫師の貴を。『逢初先生』‥‥‥‥ありがとう」
執刀醫の初老の先生は、そう言いながら処置室を後にした。
わたし達は手の後片付けに戻る。オリシャさんは眠ったまま。赤ちゃんは保育にっていて、NICUの人達がついていてくれてる。
たぶん、先生方も含めて、24時間制で赤ちゃんの治療やお世話をする。
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「依。よく見ておけ。お前が救った命だ」
小児科長(せんせい)に言われて、保育に近づいた。片付けが終わった頃だ。――そういえば外の戦闘音も、もう大分靜かになってきていた。
保育が本當に大きく見えて、その真ん中に幾つものチューブが付いた人影。保育にっていた命は、本當に小さかった。頼りなかった。
「あ、の子」
「そうだ。‥‥‥‥私はに生まれたことに何一つ不自由はないが、この紘國じゃ、まあ々あるからな。この國でこの子が生きて行くには」
鼻にもチューブがっている。自発呼吸が難しいんだね。そして、の子か。わたしと同じ、の子。
そうね。はじめまして。オリシャさんの娘さん。
この國は、の子だと々と厳しいよ。正直、時にはイヤな思いもする。
でも生きてほしい。せっかくお母さんが育んでくれた命を、大切にしてほしい。
あ、ごめんね。――――「彼が死ぬならわたしも死ぬだけ」なんて言ってた人に言われても、説得力ないか。
男と、その在り方には、んな人のんな意見がある。それは當然のこと。
でも、敢えて、わたしの意見も數ある意見のひとつとして、數えてほしい。
子供を産めるのは、だけ。それは全世界の生命の真実。でもこの紘國では、そのの地位が低い。
男が生まれにくくて、の數ばっかり増えて、重寶されないから。
でも、きっといるよ。あなたを大切に思ってくれる男が。きっと。
そして、その人との間に、子供が生まれる。
人類が、いえ。生命が太古から連綿と続けてきた、営み。
わたし達のは、「生命機械」。學べば學ぶほど深淵が遠ざかる、とっても複雑な機械。
すべて、仕組みと結果でできているの。金屬じゃあないだけの「生命機械」。
伝子を乗せた、箱舟。
過去から、未來へと、
あなたは、いのち。
あなたは、かがやき。
今を、今日という日を、一緒に乗りこえましょうね。
どうか。くじけずに、強く生きて。
*****
「うふふ。あはははは」
思わず聲を出して笑ってしまったよ。処置室の床のモップ掛けをしている看護師さんに、驚かれてしまった。
さっきまた、大きな戦闘音が響いてきていたからだ。説明をしなければいけない空気。
「‥‥‥‥さっき、ラポルトのグループメールに送ったんです。『逢初です。赤ちゃんが生まれました。の子です』って。そうしたら、暖斗くんが、『元気?』ってメールが今。お互い戦闘中で手中だったのに『元気?』って何? うふふふふ」
「ああ、あれだ。みんな気にするな。うちの依は大抵こうだから。せめて思春期のそういうお年頃だからだと解釈してやってくれ」
小児科長(せんせい)に変なフォローをされてしまった。みんな、くすくす笑ってる。
そんな、ちょっと平穏をじた空気の中、――他の子達からも続報がる。
「‥‥みなさん‥‥ミロースイ軍は撤退したようです。東トゥマーレはかず。そして開戦時の音はミサイル兵だったそうです」
「ミサイル兵!?」
みんな一斉にざわついた。
「そんな舊時代のみたいなが使われたの? あれは、『人を殺傷する目的』の兵よね?」
正直、わたしや若い看護師さん達はあまりミサイルについて知らない。年配の看護師さんから教えてもらう。
「今はビーム兵とシールドバリアがあるでしょう? それの撃ちあいで勝敗がついてくるから、負けてる方が負けを認められるけど。ミサイルって、當たったらその周りまで一瞬で吹き飛ばすから、怖いのよ。本當に、人をたくさん殺しあう事で勝敗をつけていた、昔の戦爭の怖い兵」
ご年配の看護師さんは震えていたよ。たぶん暖斗くん達パイロットはそういう知識は當然研修をけている。――だから、「ミサイルを撃ち込まれた」って現実とその意図と、當たった時の結果を知っていると思う。
殘念ながらこの病院の部からでは、著弾の音と振がすごいな、という違いくらいしかわからない。醫療機関の旗を立てている病院にはわざと當てなかったのか、病院の構造への著弾はビームのみ。ミサイルは1発が南部駐車場のみ、のようだった。
「エネルギー棟に著弾したら不味いな。保育が機能不全になる。――用度課で、ポータブルの重子力エンジンを借りれないか?」
「用度課の人達も順次避難しています。今は數人しか」
「桜木先生。私は今夜殘ります。‥‥いや、私の患者です。まだ患者も新生児もかせないでしょう?」
戻ってきた初老の先生を中心に、今後の向を検討していた。
そんなやりとりを聞いていたわたしに、ある思いつきがあった。暖斗くん達はミサイルの雨の中戦い、先生方も戦っている。
そして、この病院が再度狙われる可能もある。あの忌まわしい兵に。
わたしに? わたしにできる事は?
ガンジス島の夏の日沒は遅い。夜を前に、わたしは一旦ラポルトに戻ることになった。
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