《【書籍化&コミカライズ】勇者パーティーを追放された俺だが、俺から巣立ってくれたようで嬉しい。……なので大聖、お前に追って來られては困るのだが?》275.型オートマタ「エリス」
275.型オートマタ「エリス」
ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン‼
大音量と共に俺たちのいた指令室が発した。
「ここに逃げ込んでいたのですね。探しましたよ、個名パウリナ」
そう聲が聞こえてきたのは、はるか上空。
水の髪を長くばした、が空に浮いていた。金の瞳がこちらを見下ろしているのが、遠くからでも見える。
ただ服裝は非常に獨自だった。
シルバーのラバースーツのような素材が全を覆っていて、エナメルの艶やかさが見て取れた。はどこかのっぺりとした印象だ。
何より特徴的なのは、の節々に球関節とでも言うのだろうか。パペット(り人形)のような箇所が見けらることだろう。また、すらりとびた腳の先端は、まるで馬の蹄のような恰好をしている。
瞬きを全くしていないことも、非人間的で、その存在への違和を増大させることに一役買っていた。
「な、なんだかエッチな恰好ですね。ちょっとお姉さん興してきました。後で私も著てみていいですか?」
Advertisement
「後にしてもらっていいですか?」
呑気なブリギッテの想をさえぎる。
エリスが口を開いた。
「その【寶】を渡してもらいます」
「寶⁉ お、お芋ですか⁉ でもまだ収穫の時期ではないですよ⁉」
「魔大陸では芋ドロボーのためにここまで大がかりなことをするのか?」
「違います」
淡々とその銀のエナメル質のをしたは、奇麗な青髪を揺らしながら首を橫に振る。ただし、金の瞳は常にこちらを捉えている。
「それに私はドロボーではなく【オートマタ種族】の王エリスです。陛下と呼んで、傅《かしず》くように」
彼の言葉に、
「俺はいちおう星神の代理人なんだが……不本意ながら」
「あ、私も習合したとはいえ、現人神でして……」
いちおう反応しておく。
オートマタのは表は変えないながらも、ピタリときを止めてから。
「では私が傅くべきですね。前言は撤回します。と、するとこれは神殺しに該當するものとして、フルパワーで挑むべき事案だと評価を修正しました」
どちらにしても襲ってくることには、やはり変わりはないようだな。やれやれ。
「ところで、オートマタと言ったか? その見慣れない恰好からして、機械人形ということになるのか?」
「正確には自律型機械人形オートマタ種族です。個名は?」
「アリアケ・ミハマだ。こっちはブリギッテ・ラタテクト。こっちの(クラゲ)に用があるんだな?」
「ついにクラゲ扱いなんですね。ああ、でもその方がこの無茶苦茶な狀況で神が追いつかない私には相応しいかも~」
「そうです。そのコードネーム【クラゲ】を渡してもらいましょう」
「あの、そのかっこ悪いコードネームは確定でしょうか? いえ、いいんですけどね。私なんかはクラゲで十分ですから……」
いちおう迫しているので、スルーして會話は続く。
「ふむ。嫌だと言ったら?」
「何も? 後悔を保証するだけです」
エリスと名乗ったオートマタは、両腕を上げるとその間にマナを収束させて行く。バリバリという裂ぱくが響き渡り、魔力が放電する。同時にその衝撃を加速させるための裝置として、マナによる翼のようなものが背中に形される。
その姿は殺意に満ちた殺戮人形であるが、銀の人形が水の髪をたなびかせた巧な人形の姿は、どこか現実味がなくしくもある。
「我らオートマタはマナによって形狀を可変させる者たち。第1種兵裝兵【E・テネリタ】発」
銀のエナメル質のを持つ無機質なオートマタと同質の、無なからは、淡々とした攻魔力の放出という事実だけが紡がれた。
その金の瞳は最後までその様子を観察するように睥睨していた。
【小説・コミック報】
コミック第3巻、ノベル第6巻が2023年3月7日 発売予定です!
小説・コミック共々大人気です。支えてくれた皆さん本當にありがとう!
ご予約頂けると嬉しいですが、<無料>試し読みだけでも、ぜひぜひご一読くださいませ(o*。_。)oペコッ
https://magazine.jp.square-enix.com/sqexnovel/series/detail/yuusyaparty/
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
【1st anniversary記念PV】
SQEXノベル1周年記念に、PVを作頂きました。
https://youtu.be/iNAobmIPNhk
CV:井上 喜久子さん・保志 総一朗さん
公開中!!
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
【応援よろしくお願いします!】
「面白かった!」
「続きが気になる、読みたい!」
「アリアケ、ブリギッテ、パウリナ、そしてエリスは一この後どうなるのっ……⁉」
と思ったら
下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。
面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直にじた気持ちでもちろん大丈夫です!
ブックマークもいただけると本當にうれしいです。
何卒よろしくお願いいたします。
【書籍化】雑草聖女の逃亡~出自を馬鹿にされ殺されかけたので隣國に亡命します~【コミカライズ】
★2022.7.19 書籍化・コミカライズが決まりました★ 【短めのあらすじ】平民の孤児出身という事で能力は高いが馬鹿にされてきた聖女が、討伐遠征の最中により強い能力を持つ貴族出身の聖女に疎まれて殺されかけ、討伐に參加していた傭兵の青年(実は隣國の魔術師)に助けられて夫婦を偽裝して亡命するお話。 【長めのあらすじ】高い治癒能力から第二王子の有力な妃候補と目されているマイアは平民の孤児という出自から陰口を叩かれてきた。また、貴族のマナーや言葉遣いがなかなか身につかないマイアに対する第二王子の視線は冷たい。そんな彼女の狀況は、毎年恒例の魔蟲の遠征討伐に參加中に、より強い治癒能力を持つ大貴族出身の聖女ティアラが現れたことで一変する。第二王子に戀するティアラに疎まれ、彼女の信奉者によって殺されかけたマイアは討伐に參加していた傭兵の青年(実は隣國出身の魔術師で諜報員)に助けられ、彼の祖國である隣國への亡命を決意する。平民出身雑草聖女と身體強化魔術の使い手で物理で戦う魔術師の青年が夫婦と偽り旅をする中でゆっくりと距離を詰めていくお話。舞臺は魔力の源たる月から放たれる魔素により、巨大な蟲が跋扈する中世的な異世界です。
8 195オバケYouTuber
會社をクビになった晴太郎が、生活の為に家賃の安い物件を探していると、1年間タダ!それ以降は2萬と言う、格安賃貸物件をネットで見つける。その物件には告知事項があり、若い女性が変死した訳あり物件だった。幽霊を信じていないし、怖いと思わない晴太郎は、訳あり物件に引っ越しするのだか、信じられない様な心霊現象が次々と起きて、、、
8 96転生先は現人神の女神様
結婚もし、息子と娘も既に結婚済み。孫の顔も見たし、妻は先立った。 89歳の生涯……後はペットと死を待つだけ。 ……だったはずなのに、現人神の女神に異世界転生? お爺ちゃんはもういない! 今日から私は女神様。 精霊が暴れてる? そうか、大変だな。頑張れよ。 人間は神々に選ばれた種族だ? 何言ってんだこいつ。 助けてくれ? 國が大変だ? おう、自分の國ぐらい自分達でなんとかしろ。 可愛い精霊達の為に未開の地開拓しよっと。 ハーレム? 逆ハー? 他所でやれ。お前の息子? いらねぇよ帰れ。 見て見て! 魔法使えば川で海上スキー的なのでき……へぶぅ!? そんな女神様の話。 あらそいは どうれべるでしか おこらない by めがみさま どう足掻いても主人公最強。 ※ 初めての投稿、どころか初めて小説を書きます。 2017/07/02 なんとなくあらすじ変更。 2017/07/07 完結しました。
8 95梨
妹を殺された復讐から一人の米軍兵を殺してしまう『海』、家にいながら世界を旅できるという不思議な『世界地図』、表題作『梨』を含む短編・ショートショート。
8 175従妹に懐かれすぎてる件
昔から仲の良かった従妹が高校進學を機に一人暮らしの俺の家に住むことになった。 可愛い女の子と暮らせるなんて夢のようだ、と思ったのだが……。 「ゆうにぃ、おはようのキスは?」 俺の従妹は想像以上に懐いていました。 もはや同居じゃなくて同棲、ラブラブな新婚生活だよこれ……。 季節を追ってエピソードが繰り広げられていく日常アニメならぬ日常ラノベ! 甘々過ぎてちょっぴり危険な二人の生活を覗きに行きましょう! 2017/7/28-30 本日のノベルバ ランキングにて2位をいただきました!
8 136魔王様は學校にいきたい!
“最強無敵な魔王様の、マイペースな異世界スクールライフ(?)” 見た目は小さな女の子。しかし中身は最強の魔王様にして、吸血鬼の真祖様。 そんな魔王ウルリカ様は、どうやら魔王に飽きてしまったご様子。 そして興味を持ったのは……なんと、人間の通う學校だった!? 「魔王も真祖も飽きたのじゃ!」と、強引に人間界へと転移してしまうウルリカ様。 わがまま&常識外れなウルリカ様のせいで、人間界は大混亂!! こうして、剣と魔法の世界を舞臺に、とっても強くてとっても可愛い、ウルリカ様の異世界スクールライフが幕を開ける(?)。
8 120