《【二章開始】騎士好き聖は今日も幸せ【書籍化・コミカライズ決定】》75.シベルちゃんも食べてみる?

「騎士好き聖」4/7(金)発売予定!

予約開始&カバーイラスト公開しました。詳しくは活報告へ!

今日は、息抜きにレオさんと出かけることになった。

もちろん今日も魔石に聖の加護を付與するけれど、一日中ここに籠もっていては気が滅るだろうとレオさんがい出してくれたので、しだけ外に出ることにした。

お散歩がてら、手を繋いで表通りまで歩く。

騎士服のレオさんも軍服姿のレオさんもとっても素敵だけど、平民の格好をしているレオさんも素敵。

どことなく隙があるというか、気があるというか……。

「格好いい……」

「ん? なにか言ったかい? シベルちゃん」

「あっ、いいえ! なんでもないんです、レオさん!」

「? そうか。あ、あっちに行ってみようか」

「はい!」

そういえば、私たちは一応婚前旅行という名目でこの國を訪れたのだった。

だから、本當にしだけどこうしてレオさんとデートらしいことができて嬉しい。

……デート。そうよね、これはデートよね!!

知らない國の知らない街を歩くのはしドキドキする。けれどレオさんが一緒ならどんな場所だって楽しいし、わくわくしてしまうからとても不思議。

「まぁ、すごい。お祭りでもやっているのでしょうか?」

表通りを抜けた先には、たくさんの出店があった。とても賑わっているし、人もたくさんいる。

「どうだろう? 普段からこうなのかもしれないな」

「皆さんとても楽しそうですね」

「ああ。これからはシベルちゃんと一緒にんな町へ視察に行きたいな」

「まぁ! ぜひ!!」

レオさんとんな町に視察に行くということは、その先で一緒に泊まることにもなると思う。

もちろん視察は遊びではないけれど、私が加護を付與した魔石を各地に運び屆けることだって自分でできたら嬉しいし、できればその地で暮らす人たちを実際に見てから加護を付與したい。

そうすることで、より強い力を魔石に付與することができるのだから。

「なにかしいものがあったら言ってくれ」

「はい! あっ、見てください、あれはなんでしょう?」

私の目に飛び込んできたのは、寶石のようにキラキラと輝いているとりどりの丸いもの。串に刺さっているから、食べかしら?

でも本當に、とても綺麗。

「あれはフルーツキャンディだな」

「え? あれがキャンディなのですか?」

「ああ。果を飴でコーティングしているんだよ」

「へぇ……すごく可くて、綺麗ですね」

「買ってみようか」

「はい!」

そのお店の前まで行き近くで見てみると、確かに明な飴の中にいちごやぶどう、レモンが包まれていた。

「シベルちゃんはどれにする?」

「私はいちごにします!」

「じゃあ俺はレモンにしようかな」

「エルガさんたちにも、お土産に買ってもいいでしょうか?」

「ああ、きっと喜ぶよ」

「ふふ、そうですね!」

そういうわけで、エルガさん、ミルコさん、ヨティさん、リックさん、それからヴァグナー様の分のお土産を買い、私たちは食べながら歩くことにした。

「とっても甘くて味しいです!」

「そうか、よかった」

「キラキラしていて、寶石のようにしい見た目をしているのに甘くて味しいなんて……すごいお菓子があるのですね」

「そうだね。國に帰ったら用意しよう」

「わぁ、ありがとうございます!」

私はいちごにしたけれど、ぜひ他の果も食べてみたい。

「……レオさんのレモンも、味しいですか?」

「ああ。かじるとちょうどいい甘さになるよ」

「そうでしょうねぇ……」

「…………シベルちゃんも食べてみる?」

「え!?」

私があんまりじっと見つめてしまったからだわ。

レオさんは照れたように笑いながら、レモン飴を私の口元に近づけた。

「い、いいえ……! その、大丈夫……です……!」

「そう? それじゃあ、やっぱり國に帰ったら々用意するよ」

「はい……」

ちょっと惜しいことをしたかしら?

でも、レオさんがかじった飴をもらうなんて……。

さすがに申し訳ないというか……。

もうレオさんとは口づけもしているけれど、なんだかそれとは違う恥ずかしさがある。

そんなことしたら、絶対顔がにやけるに決まってる……!

レオさんは純粋な気持ちで私に味見させようとしてくれただけなのに、気持ち悪いだと思われてしまっては大変。

落ち著くのよ、シベル……!

が渇いたな。何か飲みを買ってくるから、シベルちゃんはちょっと待ってて」

「はい」

飴を食べながらしばらく歩いて、お店を見て回った私たち。

飴を食べ終わった頃、ベンチを見つけたレオさんは私をそこに座るよう導し、串をけ取って飲みを買いにいった。

レオさんは王子様なのに、とても優しくて気配りができる方だわ。さりげなく串も捨ててきてくれるようだし。

私ったら、全然気が利かないんだから……。浮かれていては駄目よ、シベル。

「――ねぇ、あなた」

「はい?」

自分にそう言い聞かせていたら、誰かに聲をかけられた。振り返ると、そこには昨日ヴァグナー様のお店に來たが、三人立っていた。

いつもお読みいただきまして、ありがとうございます!

★お知らせ★

「騎士好き聖

2023年04月07日(金)発売予定です!!

カバーイラストが公開されました!

シベルとレオのお顔が見られますよ〜〜!\(^o^)/

更に【數量限定サイン本】のご予約も始まりました(*´ω`*)

詳しくは活報告をご覧くださいませ(*´˘`*)

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