《【書籍化&コミカライズ】勇者パーティーを追放された俺だが、俺から巣立ってくれたようで嬉しい。……なので大聖、お前に追って來られては困るのだが?》284.もう一つの加盟國
明日新刊発売!宜しくお願いします!!!!
284.もう一つの加盟國
「さて、それはそれとして、我がパートナー。このようなヘッポコな王が統治する王國だけでは、帝國としての裁に傷がつくと言うものです」
「一理あるな」
「酷いよ⁉ 目の前で言わないでよ⁉」
場所は會議室である。
整理しておくと、俺たちアリアケ帝國の最終的な目的は、魔大陸との間にあった【霧の結界】が消失した理由の解明と、魔大陸の無力化ということになる。もちろん、【霧の結界】が復活すればそれはそれで良いが、俺が皇帝として君臨してしまった方が早いというのが現時點での判斷だ。その過程において、行方不明になったパウリナの救出や、バグというか仕様と思える時空転移を起こした神の挙の理由も判明することだろう。
……無論、皇帝など面倒なので、出來れば【霧の結界】が復活すればいいとは思っているが。現時點では俺がくのが最も早く確実なので仕方ない。これも賢者の勤めといったところだろうか、やれやれ。
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さて。そんな訳なので、オートマタのエリスが言ったように、アリアケ帝國に加盟する國を増やしていくことは重要である。発言の重みも違うし、そもそも一國だけ支配していても帝國と名乗っていいのか微妙なところだ。
「そこで提案があります。もちろん、これはあなたが今後も私のパートナーであり続けることを誓うのなら、という條件付きですが」
「今まで通りということだろう? 別に構わないが?」
「構った方がいいですよ、アリアケ君。これはお姉さんからの忠告です。アリシアさんが怖いですよ~」
「そうです、そうです! あとですね、アリアケ先生は妻帯者ですから! エリスさんは、そこのところお忘れなく! ちなみに、パートナーについては順番がありますので、そのあたりも宜しくです! ボクは3番目!」
「あら、私の理解では、最近フェンリルさんが神話時代からのパートナーであることが判明して、れ替えが起こったと聞いていましたけれど?」
「まだ賢者パーティー子會で審議中です。あんなのズルいですよ~」
「そうなんですね。まぁいいです。今度混ぜて下さいね?」
「え?」
「え?」
「話に割り込ませて頂きます。本筋から離れているようですので」
「誰のせいだと思ってるんですか!」
「既に予約が沢山埋まっているということでしょう。ならばパートナーには迅速に、その賢者パーティー子會メンバーと懇《ねんご》ろになってもらう必要がありそうですね。私もその點については盡力しましょう」
「思ったよりもで理解力があるオートマタって解釈違いなんですけど⁉」
ゴホンと俺が話を本筋に戻すために咳ばらいをした。
「で、エリス。その妙案と言うのを教えてくれないか?」
「ええ、我がパートナー。私も王と名乗るからには國を持っています。小さな國ではありますが、國は、國です。人口もオートマタ種族という増減しない人形《ひとがた》が數十人いる程度になります」
「なるほどな。數がないのは繁も老衰もしないからか」
「ええ。なぜか私たちオートマタはそのように創られたようです。誰に? 何のために? それは分かりません。分かっているのは同じ起時間の姉妹たちがこの魔大陸で目を覚まし、今までの千年間を過ごして來たということです」
「千年ね」
「何か?」
「いいや、続けてくれ」
彼は頷き。
「王の権限として、時限的にあなたの帝國に加盟しても良いと思っています。なぜなら、得るは多く、失うはない。もとより私の國は統制の取れた國であり、などない。利益と合理に沿ってのみ、駆する種族ですから」
「二日に一度ペスカトーレを出さないと的に怒られた記憶があるが……」
「見解の相違ですね。神経システムに絶を知らせるプログラムが走り、モチベーションを助けるメインの思考回路が斷絶気味となり、敵味方の誤認が反転する重要なシグナルが発せられるだけです」
「めっちゃ怒ってる、この王、こわいよー!」
ミルノーが怯えた。
「ともかく、あなたの帝國に加盟することは直接出會い、矛《ほこ》をえた私には合理に疑いはありません。しかし、もしかすると、私の姉妹たちは違うかもしれません。なので、パートナー、あなたはもしかすると、姉妹たちに力を誇示しなくてはいけないかもしれません。それが加盟の條件です」
「いいだろう。この魔大陸では強い事が信頼の証になることはよく理解している。郷にっては郷に従えとも言うしな。姉妹と戦う必要があるならそうしよう。ただ心配が一つある」
「珍しいですね。聞きましょう」
「手加減が一番難しいからな。やりすぎないように出來るか心配だ」
「さすが私のパートナーは言うことが違います。では我が國へ案しましょう。場所はこのフリューム王國より西になります。海を経由した方が早いでしょう」
「では、早速明日には行くとしよう。ミルノー王。々と用立ててもらっても構わないか?」
「もっちろん! その代わり、げへへ、うちの國のこともよろしくお願いしまっせ‼」
「魔大陸には普通のテンションで話が出來る人材が払底しているのか?」
俺はそんなことを言いながら、翌日一路、海路を使い、オートマタ種族が治める國【プロメメテル】へと赴いたのであった。
【小説・コミック報】
コミック第3巻、ノベル第6巻が2023年3月7日 発売予定です!
小説・コミック共々大人気です。支えてくれた皆さん本當にありがとうございますm(_ _"m)
ご予約頂けると嬉しいですが、【無料】試し読みだけでも、ぜひぜひご一読くださいませ(*^-^*)
(小説)https://magazine.jp.square-enix.com/sqexnovel/series/detail/yuusyaparty/
(コミック)https://www.ganganonline.com/title/1252
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【1st anniversary記念PV】
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CV:井上 喜久子さん・保志 総一朗さん
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