《【書籍化&コミカライズ】勇者パーティーを追放された俺だが、俺から巣立ってくれたようで嬉しい。……なので大聖、お前に追って來られては困るのだが?》286.オートマタもをする
昨日発売!『追放嬉しい』小説6巻発売・コミック3巻‼ 宜しくお願いします(*'▽')
詳細は後書きの下をご覧ください!可い表紙にも注目です(*^-^*)
286.オートマタもをする
「くっ、クーデターは失敗か。殺すなら殺せ。だが、お前のような王が長く君臨出來るとは思わぬことだ、エリス王‼」
さて、壁に突き刺さったり、地面でびている勇者パーティーの面々は置いておいて、あっちはあっちで決著がついたようだ。さすが王の稱號を持つだけあって、圧倒的な力でエリス王は、No.2のデュースを制圧していた。デュースは悔しそうにしながら破れた服というか、損傷した裝甲を押さえている。
「あの二人よく似ていますが、デュースさんは褐で出るとこ出てて、お姉さんとしてはどっちも選び難いですね‼」
「300年間封印から解かれたからか、この將、最近地(じ)がですだとあてぃしは思うのだ!」
「言いたくありませんが、ブリギッテ教の始祖だと信じたくない気持ちがふつふつと湧いてきました!」
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「ふ、私なんてそのトップに據えられる定めにあるんですが。ちなみにアリシア様のことは絶対に逃がしませんから、よろしく……」
ブリギッテの運営する旅館あんみつの常連である魔王リスキス・エルゲージメントのコメントに、ワイズ・ブリギッテ教の重鎮中の重鎮である二人は絶に打ちひしがれるのであった。
そんなやりとりをしている間にも両者の會話は進む。
「デュース、私はあなたを殺すつもりはありません。あなたがいるから私が楽が出來るのですから。これからも王の補佐を宜しくお願いします」
「うわあああ! 殺してくれ! こんな王の下で働くのはもう嫌だ! せめて休暇をくれえ‼」
「どうやら、俺が支配しようとしているこの國はとんでもないブラック國家らしいな……」
「なに、支配だと⁉ 貴様、確か先ほどアリアケ皇帝と呼ばれていたな。まさか、この國を支配するつもりで來たのか⁉」
損傷した裝甲を自分のマナで修復し、立ち上がったデュースはこちらを向いて聞いて來る。
その視線は先ほどエリスを睨んでいた時よりも、よほど熱がこもったものだ。やはり一筋縄ではいかないか。実質的にこのオートマタ種族の実務を取り仕切っているであろう、このが強く反意を示すなら、無理強いをしてもうまくいかないことは明らかだ。
「そのつもりだったが、無理強いをするつもりはない。魔大帝レメゲトンの圧政によって、翼人種や他の種族たちもげられていると聞いた。またこの大陸との行路はひらけたばかりで謎も多く、俺が解明するしかないだろう。また救わなくてはならないもいてな。そんなわけで、俺が皇帝になって、現在の無能な魔大帝を退位させるのが行きがかり上、妥當だというだけだ。ただ、だからと言って、君のように國をしっかりと想っていると敵対するつもりはない。嫌われたくはないからな」
それでは本末転倒というものだ。しかし、その言葉を聞いて、デュースは俺の顔をジッと見つめると、プイと頬を赤く染めて顔をそらした。
「ふ、ふん! 大した自信ではないか、に、人間のくせに! だが先ほどの戦いでその実力は見せてもらった。それに志《こころざし》もこの魔大陸の圧政をやめさせることにあり、を救う使命も帯びているということのようだ。まさに勇者だ。そこに転がっているのとは違う。ふん! き、気にった訳ではないけど、お前がこの國を傘下に治めたいと言うなら、考えてやらなくもないんだからな!」
ん? それって。
「のう、旦那様。儂もそろそろ報われたいなぁ、って思っておるのじゃが、やたらめったらライバルを増やすのはそろそろやめた方が良いと思うのじゃが、どうじゃろうか? 儂ってNo.2だったはずじゃろー? 儂が嫉妬でブレスの溫度がうっかり一兆度を超えちゃうことだってあるのじゃぞ~、うらめしや~」
「ボクもですよ、先生! 先生は釣った魚に餌を上げないタイプですか⁉ ボクはそんな殘酷な人だとは信じませんよ⁉」
「っていうか、正妻を前に他のといちゃつくのやめてもらっていいですかー? これって正論ですよねー? 大陸ごとカチ割っちゃいますよ~」
「我も別に構わぬがのう。我の主がモテる様を見るのは、非常に気分が良い。むふふ」
「神代から戻って來てから完全に第二夫人モードですよね、このフェンリル様! ファンクラブ會長としてちょっと見過ごせないのですが! というか、セラのことももっと見て下さい‼」
「これは以前も言いましたが、出會った順番で言いますと、私は結構最初の方ですから。コレット様より先なので、どうかご高配のほどお願いします。あと將來は大権力者なので、贅沢できます」
「人間って怖いのだ! あ、でも、あてぃしもそんな爭奪戦を眺めることでお勉強するのだ! そして、將來は參戦するのだ、ぬはははは! これぞ魔王の深謀遠慮なのだ!」
「聲に出してる時點でどうなんでしょうか。まぁ、それはともかくアリアケ君。後でこの後始末はお願いするとして、まずは皇帝として一言お願いします」
「いや、本當にいいのか? 確かにエリス王から許可はもらっているが、臣下がついて來なければ意味がないが……」
その言葉に、デュースはもう一度頷いた。
「ア、アナタならいいと、私のプロセッサが言っている。アナタの命令だったら、なぜか気持ちよく諾できそうなのだ」
「そ、そうか」
「あーりーあーけーさーん?」
本能的に危機を覚えつつも、いちおうオートマタ種族が治める國【プロメメテル】を傘下に治めることは了承してもらえるようだ。まぁいちおうこれで帝國としての裁は立したことになる。
そんな俺の思考とは裏腹に、アリシアが號令をかけていた。
「はい、本日は子會を開催します。議題はアリアケさんについて、です。參加しない人は賢者パーティーでの発言権は一切ありませんので、萬障繰り合わせの上參加するように! 特にそこのエリスさんとデュースさん!」
「「イ、イエス、マダム」」
有無を言わせぬ迫力が、そこにはあったのである。
【小説・コミック報】
コミック第3巻、ノベル第6巻が2023年3月7日 発売しました!
小説・コミック共々大人気です。支えてくれた皆さん本當にありがとうございますm(_ _"m)
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(小説)https://magazine.jp.square-enix.com/sqexnovel/series/detail/yuusyaparty/
(コミック)https://www.ganganonline.com/title/1252
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CV:井上 喜久子さん・保志 総一朗さん
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