《VRMMOで妖さん》2648:重量を運搬しよう。
「まぁ重量の戯言(たわごと)は置いといて」
自分から振っておいて酷い扱いだけど、まぁエクセルさんが楽しそうだから何も問題は無いんだろう。
「妖さん、散歩の途中だったんだしわざわざ付き合わなくても大丈夫よ?」
「いやぁ、どうせ暇ですからね」
「そう? それなら良いんだけど」
ガイドの途中で放り出すのも申し訳ないけどって顔のエニュアンさんに、気にしなくて大丈夫だよーと返しておく。
むしろ【妖】になろうかって話だったら、ここで離れると逆にこっちが放り出す形になっちゃうしね。
いや別に【妖】になる時は私が居なきゃいけないなんて事は無いんだから、余計なお世話かもしれないけどさ。
エニュアンさんの先導で、來た道を東に向かって戻って行く。
「お、刑罰か?」
「違いますよー」
うん、別に【妖】に悪い事したお仕置きとかじゃないからね。
自分が買い過ぎた荷を運んでるだけだよ。
「試しに持ってみますか?」
「あんたじゃねーんだから死ぬわそんなもん」
いや、上がらないだけで死にはしないんじゃないかな。
立ったまま「はいどうぞ」って乗せられたら別かもしれないけど。
- 連載中84 章
【書籍化決定】白い結婚、最高です。
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