「待ってくれたら嬉しかったんだけどな……っ！」

『天眼』を再び展開し、その攻撃に応じるために剣を持ち上げようとするが重い。

ついさっきまで普通に持ち上げられていた剣が、普段の倍、いや三倍の力が必要になっている。

がこんなことになったから力も半減している？

目線的に小學一年生に屆いているかどうか。下手したら稚園児くらいじゃないか？

上から振り下ろされてきたバルバ・ティンを両手で持ち上げた剣で防ぐ。

でも持てないことはないのか......良く分からない狀態だな。

続け様に左から首へ目がけて振るわれた攻撃を流しながらその軌道上を下から抜け、逆袈裟懸け斬りをするもを引いて躱される。

しだけ腹に掠ったが、その程度は鎧で防がれてしまう。

さらに畳みかけに行こうとするも、その前に下腹部へ向けて蹴りが迫ってきている。

その足の上からこちらの足を乗せるようにしてそれを阻止しようとするが、腳が短くてその高さギリギリだった。

しかしがんでいるため重も減っている。そのため重心をそちらへ向けてかなり傾けなくては普通に抑えることが出來ない。

その結果、俺のが宙に投げられる。

そして空中できが取れないこちらに向けてバルバ・ティンを斬り上げてくる。

だが、その狙いはハズレだ。

浮かされたことでこっちは逆に両手で剣を持っていなくて良くなった。

つまり氷での攻撃が出來るようになった。

二に分けた水で片方はバルバ・ティンを覆ってから凍らせる。でないと途中で切られて終わるだけだ。

そしてもう片方は凍らせて攻撃を仕かける。

しかしこちらの意図を読まれてしまったのか、途中で手首を回しバルバ・ティンの軌道を変える。

それにより水の方ではなく氷の方に切っ先が向く。が、殘念ながら『ウォーミル』による溫度変化の練習はほぼ毎日やっていた。

だから逆を突こうとすぐに逆にすることが出來る。

「っ」

「おしっ！」

それによりバルバ・ティンを水で覆え、それを凍らせて封じる。

しかしそこからこちらが剣で攻撃を仕かけようとしたが、凍らされた腕を引いて俺を優男の方へと引っ張る。

それに合わせて左の回し蹴りが飛んでくる。

その一撃を右腕でガードするが、が小さいせいなのか相手の蹴りが強いのかガードしてもが押される。

しかしそんな攻撃をけても、氷を手放す気はない。すでに凍っている部分の上にさらに水を流し、凍らせる。

これで頑丈になった。

その甲斐あって壊れずに押される力に耐える。優男も自の武を取られないために俺に引っ張られないように耐える。

すると蹴りの力が緩み、代わりにバルバ・ティンを振るう。抗おうとしたが、氷が耐えきれずに割れる。

それにより俺のが飛ばされるもけを取ってから勢を整える。

俺が吹っ飛ばされると優男は後方へ下がる。

ふぅー……うん。まだ慣れはしないが扱えはするな。