《VRMMOで妖さん》2677:近くの子にもサービスしてもらおう。
お、來た來た。
みけちゃんと同じ茶トラ系にゃんこだけど、若干赤っぽく見えるの子だね。
「よろしくね。っても大丈夫?」
ちゃんと本貓(ほんにん)にも確認してからでに行ってるけど、訊かれる前から大歓迎オーラが溢れ出てたね。
エニュアンさんが近づいた時點で、し離れてる私にまで聞こえる音量でがごろごろ鳴ってたし。
……エニュアンさん、さっきから「おぉ……」みたいな聲しか出してないんだけど。
一応平靜を保ってはいるけど、実はすっごい貓好きな人だったか。
ん?
なんかねこちゃんがこっちの方を見て小さくんぬーってじの聲出したぞ。
何を要求されているんだ。
あ、みけちゃんがゆっくり近づいて行った。
「幸せね、これ……」
……ねこちゃんの橫にくっついてたエニュアンさんが、もふっと二匹(ふたり)に挾まれてる。
そのうち私もやってもらおう。
あ、メッセージの著信音だ。
ようやくエクセルさんも引き當てられたかな。
「うるさいわね…… 今それどころじゃないでしょ」
「気持ちは解りますけど」
ずっとぬくぬくしてたいだろうけど、優先順位を間違えてはいけないと思うんだ。
本當にその気持ちは解るし、私も混ざりたいくらいだけど。
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人間領最大の國、ウンゲテューム王國。その王女である、ザブリェット・フォン・ウンゲテュームは退屈な毎日を過ごしていた。 ザブリェットが普通のお姫様なら、お家のためにというのだろうが、彼女は転生者。 前世、來棲天戀として生きていたとき、自由気ままに、好きなことだけをやり続けたちょっぴりおかしい女の子。 馬鹿だ、異常者だと罵られながらも、『面白い』のためだけに生きていた記憶を持つザブリェットにとって、人間領での生活は非常に退屈なもの。いくら祝福としてチート能力があったところで満足することができない毎日。 ある日、魔王と名乗る男が現れて、王國から誘拐してくれると言った。某ゲームみたいなお姫様誘拐シーン。だけど、ザブリェットに希望に満ちたものだった。縛られた生活から開放される。それだけで魔王の話に乗る価値がある。 だけど、待っていたのはボロボロっぽい魔王城と膨大な畑。自由に動けても何もない魔國領。 「……こうなったら自分で作るしかない」 そう決意したザブリェットはとりあえず、寢具から作ろうと駆け出した! 果たして、キチガイ系異常少女ザブリェットの自分勝手な行動で、まともにものづくりが出來るのか! そもそも材料は……現地調達? 使えないチート級の能力を駆使して、『面白い』を満喫するためのものづくり生活が始まる! ****** アルファポリス様にも掲載しております。
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