《【最終章開始!】 ベイビーアサルト ~撃墜王の僕と、醫見習いの君と、空飛ぶ戦艦の醫務室。僕ら中學生16人が「救國の英雄 栄のラポルト16」と呼ばれるまで~》第112話 イポテス③
「ラポルト來たなら、ま、まだ戦えるんじゃ?」
そう塹壕の中でんだ浜さんには、僕が説明した。
「だめだよ。ラポルトみたいな巨大戦艦は、小さい標的は苦手なんだ。DMTに寄られると弱いんだよ。そのために、僕が今まで出撃してたんだし」
「そ、そっか」
ラポルトが來てもこの大軍だ。DMTが今みたいに隊列組んで固まっててくれれば、主砲で掃できるかもだけど。敵だってプロの軍人なんだし、散開して戦艦におどりかかるよね‥‥。
「各機は回線そのまま。全回線(オープン・チャット)にして待ってて。ラポルトは學迷彩でフォローにります」
インカムから子さんの聲が聞こえて、「え? フォローって? 何をフォローするの?」って頭に浮かぶと同時に、ラポルトは旋回を始めた。――學迷彩。巨大な船がキャンバスになって、長大な裝甲が島の空に溶け込んでいく。
‥‥‥‥あれ? 艦の向こうに何か見えたぞ? 一瞬。
「うっわああぁぁああぁぁあああ!!! いや、ちょっ!? 待って? マジかよ!?」
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僕は瞬間で取りした。あの紋章が見えたから!!
「ひゃ!? 暖斗くん? どうしたの?」
依に訊かれたけど、転してそれどころじゃあない!!
紘國男子に、プロスポーツ選手より、畫配信より、斷然人気のある‥‥‥‥!
ラポルトの影になってたけど、僕には見えた。「帝剣に絡む雙神龍」。
あの紋章を付けた戦艦が、ここに來て‥‥‥‥いる!?
「お・ま・た・せ~♪ 莉(ひかり)ちゃん。このタイミングで良かった?」
「もう~~おっそい~ぃお兄様。おかげでうちのパイロットが大ピンチだったんだから」
若い男の聲とデレた子さんの聲。子さんにツッコミをれるのを僕は忘れるくらい、男に気を取られてしまっていた。だって。
「うおおおおおおお!! マジかよ!?」
僕は絶する!!
「そっか~~ごめん。後でちゃんと謝るからさ。ちょっと仕事してきていい?」
「‥‥はい。お兄様」
男の甘い聲に、しおらしく返事をする子さん。その聲の後ろで、「けっ!」って毒づく気配が聞こえた。‥‥‥‥渚さん?
そして、その「お兄様」の甘い聲は、突然、ドスの利いた戦う漢(おとこ)の聲に変った。
「‥‥‥‥テメエら、わかってんだろうな?」
「わかってるっス!」 「「意!」」
男の聲の向こうに、大勢の人の気配がある。向こうも全回線(オープン・チャット)なんだ。
「‥‥‥‥本來なら、我々は損耗するハズだった。『中の鳥島上陸作戦』が、『中の鳥島掃討作戦』に変更だ。‥‥‥‥判るな? この意味が」
「判ってます!」 「マジです」 「団長! オレやります!」
中の鳥島って、ここ、ガンジス島の事だ。
「それもこれも、子副參謀長のご息と、あの中學生さん達がこの拠點を死守してくれたからだ‥‥‥‥! 張ってな? 中學生が、だぞ?」
「意!」 「マジパねえ!」 「エグいっス!」
本當にインカムの向こうから、んな聲が聞こえてくる。すごい人數がいる。
「‥‥もし‥‥‥‥もしも、だ。‥‥‥‥あの素人中學生さん達に、負傷や戦死があってみろ? ああ!? 我々は本土の土を踏めるか? おめおめ帰れるか?」
「無理っス!」
「もとより生きて帰るつもりはありません!」
「隊長! 自分嫁(ヨメ)から『あの子達に何かあったら家にれない』って言われて來てます!」
「だよな。そうだよな。あの救國の中學生ちゃん達が、ここまでの偉業(コト)をしちまった。‥‥いや、されちまったんだよ? オレらは1%の損耗も無くノコノコ上陸して、さらに地上への部隊展開も盾になってフォローされているときている‥‥」
シュドッ! シュドッ! と空気を引き裂く音がする。學迷彩のラポルトに隠れる形で、戦艦が現われて。
戦艦から打ち出された砲弾みたいなのが、敵と僕ら陣地の間に著弾。それがずっと何発も。逆巻く土煙が、みるみる巨大な壁みたいになっていった。
「これで中學生ちゃん達に何かあってみろ! オレらマジモンのマジで國に帰れねえぞ?」
「そんなん無能騎士団っス」 「炎上っス!」 「それならここが死地です!」
戦艦から打ち出されているのはDMTだ。弾丸みたいに出ていく。あの速度で地表に降りてるのか? いや無理でしょ? 何機降りるんだよ‥‥‥‥!?
「‥‥誰だ今死ぬって言ったヤツ。だめだ。戦死は斷っっじて許さん。‥‥‥‥だが、わかってんなテメエら!! この勇気ある中學生達に恥じる様な、しょぼい戦(いくさ)しやがったら‥‥‥‥このオレがぶっ殺す!! わかったら死ぬ気でやれや!!! テメエらあああ!!!」
語尾は絶だった。「了解!!」 「1番隊順次並べ!」 「うおお俺はやるぜ!」
雄々しい聲が聞こえる。
「暖斗くんどうしたの?」
「え? 知らないの!? いや、マジかよもう! そうだ。畫像とってアイツらに自慢しなきゃ! ヤバい! これヤバいって!」
興する僕に依が首を傾げる。――子は興味ないか。そりゃそうか。‥‥でも無理だよ。あの紋章みて冷靜でいるなんて。だって。
紘國の、いや世界最強の軍隊。紘國男子憧れの超人達!
「皇帝警護騎士団」――イポテスが來てるんだから!!!
「‥‥‥‥じゃ、まずは『モップ掛け』な。オレも降りんぞ」
「マジっすか?」 「団長自ら? これは熱い!」 「一緒に戦えて栄であります!」
そんな會話を聞きながら、前方の土煙に目を凝らすと、うっすらと整列したDMTの影が浮かんできた。
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