でも弱いのと弱々しいのって微妙に違うというか、実際に弱かったとしてもあの見た目で弱々しいって言われる事は無さそうだよね。

まぁそんな事はどうでも良いので置いといて。

「とはいえ【妖】本來の魔力が必要になる場面なんて無いですし、十分過ぎるくらいだとは思いますけどね」

「それもそうね。……一応聞くけど、ちゃんと飛べるんでしょうね？」

「【浮遊】は持っているので大丈夫だとは思いますが……　あ、問題無さそうですね」

言われて試してみた結果、ちゃんと宙に浮けてほっとした顔をするエクセルさん。

まぁ一応って言ったら悪いけど【妖】なんだし、その辺は心配要らないんじゃないかな。

というか飛べなかったら何の為に翅が付いてるんだって話だし。

いや別に使わなくても飛べるんだけど。

「もうちょっと上に」

「はい？」

ん、どうしたんだろう。

「ふなっ」

……なんで人の足の裏を指で突いてるんだ。

というかエクセルさん、なんか鳴き聲が多彩だな。

「おー、本當に全然違うわねぇ」

「急につっつかないでください……　あ、本當ですね。これはし嬉しいです」

文句を言いつつ自分でもってみて、なぜか喜ぶエクセルさん。

現実だと結構カチカチになっちゃってて、し気になってたのかな？

まぁあのサイズで足の裏がぷにぷにおだったりしたら、普通に歩いてるだけで怪我しちゃいそうだから仕方ないのかもしれないけど。