《【書籍化】白の平民魔法使い【第十部前編更新開始】》取材対象 -ルクス&エルミラ-

――本日はよろしくお願い致します。

「かたいわね……仕事モードってやつ?」

「よろしく、グレースくん」

――お忙しいところ取材をけて頂いてありがとうございます。

まさか二つ返事でけて貰えるとは思わなかったので。

「確かに忙しいけどしくらいは時間も大丈夫だし、同期からの依頼とあればね」

「あんたがあいつの本を書くって聞いた時は流石に驚いたけどね。どんな心境?」

――まぁ、々考えまして……こほん。

それではお時間をとらせるのも申し訳ないので早速質問を始めさせて頂きます。

彼の第一印象は?

「恥ずかしいけど、正直に答えようか……貴族にすり寄ろうとする場違いな平民って思ってた」

「あーあー、そうだったそうだったルクスって最初そうだった」

「いやほんとあの頃の僕は未すぎて……」

「あの後しっかり謝ったんだから全然いいでしょ。私は変な奴ってくらいかしら。こいつのおかげで當時沒落貴族だった私への口やらがほとんど無かったからラッキーってじだったかも」

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――知り合ったのは私達の世代では有名な學式の決闘ですよね。

「そうそう、二人共學前からがっつり怒られてんの!」

「初対面の話をするとどうしても僕の恥を曬すことになっちゃうんだよね……あの時の僕は本當の視野が狹かった。けど、そのおかげで今の僕があるからかけがえのない出會いだった。僕はずっとアルムを目指していたから」

「それは私もかしら。あいつはいつだって自分のためだって思いながら誰かを救ってくれるやつだった。平民だからって周りに見下されてても関係無かったわ。

ま、見下してたやつはほとんど進級できなかったんだけど! あはは!」

「ベラルタ魔法學院は魔法儀式(リチュア)の模擬戦だったり、実地依頼をこなす実戦だったりがひたすらに多くて、一週間で互いの力量が変わるような環境だったからね。他人の口やら徒黨を組んで派閥を、なんてやって自分の鍛錬を怠ると一気に置いてかれる。この本を見て"魔法使い"を目指す人は是非気を付けてほしいね」

――読者の方々へのメッセージまで気を遣って頂いてありがとうございます。

それでは、彼について一番印象深い出來事などはありますか?

「僕はカエシウス家のクーデターかな。アルムの一聲が無ければ僕はあのグレイシャのクーデターをどうこうしようだなんて思わなかった。正式な魔法使い部隊の到著を待とうとしてたんだ。

あの時の僕の判斷は間違いじゃなかったけど、ただ間違わなかっただけだ。その時に僕とアルムの"魔法使い"としての差を知って……彼を明確に意識するようになったよ」

「私はガザス留學の時かしら。ガザスの王都襲撃に巻き込まれた形になって大変な目にあったけど……アルムに頼りっきりで、自分のこれからを見つめ直すきっかけになったわ」

――それでは彼との思い出などは?

「思い出か……うーん、ずっと楽しかったからなぁ」

「やっぱ五人で集まってお茶飲みながらだべってた事じゃない? 別になーんもないけど時間合ったら集まってたじゃない? 私はあの時間がすっごい好きだったわ。

ミスティがお茶を用意してくれて、ベネッタがお茶菓子に目を輝かせてさ?」

「あははは! 懐かしいな……あの時はずっとあんな時間が続くと思ってたね」

「ええ……今の生活もそりゃ幸せだけど、あの時の砕け切ったじは今思うと特別だったわね」

――特別仲が良かったですね。

周りから見ても常に一緒にいるイメージがありました。

「僕にとって特別な親友と呼べるのはやっぱり學生時代からの四人……あ、今は一人友達じゃなくて最の妻になってるわけだけど」

「さいあ……! この馬鹿! 余計な事言わないの!」

「あて」

――學生時代より更に仲がよろしいようでなによりです。

それでは彼に再會したらどんな話をするでしょうか?

「あいつと再會したら……」

「……僕はやっぱ怒るかな。何でだよってさ」

「怒るなんてもんじゃないわよ……!」

――え、エルミラさん?

「大あいつはいつも勝手というかマイペースっていうか! 卒業式終わってすぐ消息不明ってどういうことよ! 私達に黙って旅して回るぅ!? しかも全然連絡寄越さないぃ!? 本當にあいつは常識ってもんがないのよね! 最初から常識ほとんど無かったけど過去最高にむかついたわ!

……再會したらって? 決まってるじゃない! 帰ってきたらとりあえずぶっ〇す!!」

「あー……ここ書くのは勘弁してもらっていいかい? グレース?」

こんなの直接書けないのでオブラートに包んでみます。

ええと……それでは、そろそろ終わりにしましょう。扉からちょこっとこちらを覗いてる可いお子さんに恨まれたくありませんから。

「あら、どしたの"エミリー"?」

「ママ……? おしごとまだ……?」

「もうしで終わるからもうちょっと待ってなさい。終わったら汗だくになるまで遊んであげる」

「それはやだぁ……」

「なんでよ!? ママといっぱい遊んでよ!?」

「はは、ごめんねグレースくん騒がしくて」

いいえ。幸せそうでなによりです。

お聞きしたい事は聞けたので本日はこれで失禮します。

お忙しい中、時間を作って頂きありがとうございました。

「いやいやこちらこそ」

「はいエミリー、ママのお友達にご挨拶できる?」

「こんにちは……エミリーです」

はい、こんにちは。グレースと申します。

自己紹介出來て偉いですね。

「えっへん」

「よく出來ました。それにしてもあいつ……どこにいるかしら」

「さあ……? アルムの事だから大丈夫だとは思うんだけど久しぶりに會いたくはあるよね」

ああ、今度帰ってくるらしいわよ。

ネロエラとフロリアに會いに行った時、王城でそんな話を聞いたから。

「……え?」

「あん……?」

「ママこわい……」

あなた達には連絡いってると思ってたんだけど……教えないほうがよかったかしら。

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