《世界最強はニヒルに笑う。~うちのマスター、ヤバ過ぎます~》最強は準備を始める㉕
水が渦巻くように配置された水晶が煌めく舞踏會場の中央で、フルークトゥスが深海から空を見上げたの瞳で死となった私たちを見下ろしている。
綺麗なをもうし見ていたい。だが、その時間はもう殘されていないようだ。
暗転する視界の中で、私は決斷を下す。
『……アジトへ』
先生か白だろう聲が『了解』と返す。その聲に答える間もなく視界がブラックアウトした。
『いやー、ありゃ無理だろ!』
『四次でもきついでござるよ』
『全滅した時に何か見た奴いねーの? ッと、その前に……』
言いかけたまま立ち上がった鉄男が、玄関に向かうと先生と白を連れてリビングに戻ってくる。そうして、おかえりの嵐が終わり、再び話に戻った。
今回が初見のフルークトゥス。水のように明な巨。その背には四枚の翼があり、獰猛だが優しいを燈した瞳をしていた。
これまでに見たどのドラゴンよりも綺麗だったのは間違いない!
討伐にあたり全員が水の耐を最大まで上げていた。いつもの通りの布陣で、フルークトゥスのHPが八割を切るまでは順調だった。だが、フルークトゥスが四枚の翼をピンと広げると同時に、私たちは濁流に流され、壁に打ち付けられ㏋を枯らすことになった。
Advertisement
何度思い出しても全滅する理由が分からない。濁流にのまれた時點で全員の㏋は九割ほど。壁に叩きつけられただけで、全てを枯らすほどなかった訳じゃない。
「なんか気づいたことないか?」
「あの時、私バリア張ろうとしたけど、けなかったのよね~」
「あ、俺も!」
「サイレントってことでしゅか?」
あの時、濁流に流されながらバフ欄を確認していたがデバフの表示は一切無かった。
「デバフは、無かった」
「サイレントなら一分。麻痺なら三十秒、どっちも間違いなく表示されるはずだから、renが見逃すのはないな……どう思う?」
「デバフじゃないなら、何が原因だ?」
「魔法無効空間?」
「どこの消臭剤だそれw」
「ちょ、真面目に話してんのに笑わせんなw」
「やべぇ、ツボった……ヒィ、アラームががががが」
村雨なりに真面目に考えてくれた上での発言が、その場の空気を和らげる。消えていくキヨシは放置で良さそうだ。
因みに聞いた瞬間、私の頭の中にも四角いビーズりのプラスチックが登場した。
冗談はさておき、フルークトゥスの翼が完全に開いた狀態が魔法無効空間であれば説明はできる。が、魔法とは違うスキルを持つ前衛組がスキルを使っていたにも拘らず死んだ事に矛盾が生じる。
「魔法無効はないんじゃないか?」
「理由は?」
「濁流に流される直前、俺自がステルス使ったからだ」
「自分も使ってたっす」
「それなら、私も使いましたよ」
先生の問いかけに対して源次、ミツルギ、ヒガキが聲をあげる。と、全員が唸った。
矛盾は解けたけども……謎しか殘ってない! 毎回ドラゴン系討伐する度に死に戻り繰り返すのはいいけど、流石に世界戦前でこれ以上経験値を失いたくない。できれば、フルークトゥスのドロップを知りたかったけど仕方ないか……。
「とりあえず、フルークトゥスについては今回はここまでにしよう」
「いいのか?」
「め、めずらしい!」
「マスター……」
私がフルークトゥスの討伐をするまで繰り返すと思っていたらしいクラメンたちが、意外そうな顔で聞いてくる。
「仕方ないこともある。世界戦も近いし、Lvの方をあげたい」
「なるほどな」
「あ、博士。ついでだから、世界戦に使えそうなPOTいくつか開発しといてね」
「ちょ、おま!」
「ついに隠す気すらなくなったか……」
「え? 博士のパトロンって……」
「まじかよー!」
「分かったのである!」
個人的に使えそうなPOTもしいけど、今は攻城戦向けのPOTがしいのが本音。なんでこんなことを言い出したかと言うと、攻城戦の度に同盟クランの配置について話し合っているがこれだと言う決め手がないのだ。
それを何とか打開したい。そう思ったけど……なんだろう。なんでか間違ったような気がヒシヒシとする。
待って、どうして私は博士のPOTに頼ろうとしているの? 博士のPOTと言えば、相手を殲滅できるものではあるものの、の被害も相當でしょ。あぁ、ダメだ。フルークトゥスの討伐失敗のショックで思考がまとまらない。こういう時は別なこと……。
「そう言えば、アースの教育はどう?」
「「……」」
え、そこで無言になるのなんで?! 先生と白でお手上げだったら、もう無理なんだけど……。
「……なんつったらいいか……、頭お花畑が三人いてな。正直もう、アース切っていいんじゃないかって思ってる」
「頭お花畑って……」
「最近加した新人らしいんだが、會話が全く立しないんだ」
「アースやばいな」
「その三人切れないの?」
「それが……悪い奴じゃないんだよ、多分。會話が立しないだけで……」
「意味がわからないでしゅ」
「うむ」
「あんたたち……シャキッとしなさいよ!」
珍しく春日丸が聲を発したかと思えば、はぁ~と大きなため息を吐き出した二人が窓の外へ視線を投げる。位置的に背中が見えない私は、二人の瞳に哀愁に似た何かが乗っていることに気付いた。
すみません。いろんな小説を読んで勉強してたらひと月以上が過ぎていました!orz
優等生だった子爵令嬢は、戀を知りたい。~六人目の子供ができたので離縁します~(書籍化&コミカライズ)
子爵令嬢のセレスティーヌは、勉強が大好きだった。クラスの令嬢達と戀やお灑落についておしゃべりするよりも、數學の難しい問題を解いている方が好きだった。クラスでは本ばかり読んでいて成績が良く、真面目で優等生。そんなセレスティーヌに、突然人生の転機が訪れる。家庭の事情で、社交界きってのプレイボーイであるブランシェット公爵家の嫡男と結婚する事になってしまったのだ。嫁いですぐに子育てが始まり、最初の十年は大変だった事しか覚えていない。十六歳で公爵家に嫁いで二十年、五人の子供達を育てブランシェット家の後継ぎも無事に決まる。これで育児に一區切りつき、これからは自分の時間を持てると思っていた矢先に事件が起こる――――。六人目の子供が出來たのだ……。セレスティーヌが育てた子供達は、夫の愛人が産んだ子供。これ以上の子育てなんて無理だと思い、セレスティーヌは離縁を決意する。離縁してから始まる、セレスティーヌの新しい人生。戀を知らない令嬢が、知らないうちに戀に落ち戸惑いながらも前に進んでいく····そんなお話。 ◆書籍化&コミカライズが決定しました。 ◆マッグガーデンノベルズ様にて書籍化 ◆イラストは、いちかわはる先生です。 ◆9人のキャラデザを、活動報告にて公開
8 130【書籍化】オタク同僚と偽裝結婚した結果、毎日がメッチャ楽しいんだけど!
【電撃文庫の新文蕓から書籍化・コミカライズ開始!】 相沢咲月は普通の會社で働くOLだが、趣味で同人作家をしている。それは會社には秘密だ。 ある日イベント會場で突然プロポーズされた。相手はメガネ姿のドルオタ……じゃなくて、同僚の滝本さんだった! 超打算で結婚する咲月と、打算の顔して実は咲月がずっと好きだった滝本さんの偽裝結婚の話。 少しずつ惹かれあって最後にはちゃんとした夫婦になりますが、基本的にオタクが同居して好き勝手楽しく暮らすだけです。 裏切りなし、お互いの話をバカにしない、無視しない、斷ち切らないで平和に暮らしていきます。 咲月(女)視點と、滝本(男)視點、両方あります。 (咲月は腐女子ですが、腐語りはしません。映畫、ゲーム、アニメ、漫畫系統のオタクです) 2020/08/04 カクヨムさんで続きを書き始めました。 ここには書かれていない話ですので、ぜひ読みに來てください! 2022/01/07 オタク同僚と偽裝結婚した結果、毎日がメッチャ楽しいんだけど! 1.5(番外編) として番外編をなろうで書き始めました。 話數が多いし、時系列がグチャグチャになるので新しい話として立ち上げているので 読んで頂けると嬉しいです。 2022/01/17 二巻発売しました。 2022/01/25 コミックウオーカーさんと、ニコニコ靜畫さんでコミカライズ開始! ぜひ読みに來てください!
8 115【書籍化】捨てられ令嬢は錬金術師になりました。稼いだお金で元敵國の將を購入します。
クロエ・セイグリットは自稱稀代の美少女錬金術師である。 三年前に異母妹によって父であるセイグリット公爵の悪事が露見し、父親は処刑に、クロエは婚約破棄の上に身分を剝奪、王都に著の身著のまま捨てられてから信じられるものはお金だけ。 クロエは唯一信用できるお金で、奴隷闘技場から男を買った。ジュリアス・クラフト。敵國の元將軍。黒太子として恐れられていた殘虐な男を、素材集めの護衛にするために。 第一部、第二部、第三部完結しました。 お付き合いくださりありがとうございました! クロエちゃんとジュリアスさんのお話、皆様のおかげで、本當に皆様のおかげで!!! PASH!様から書籍化となりました! R4.2.4発売になりました、本當にありがとうございます!
8 67異世界転移した俺がやることは?
突如教室に現れた魔法陣に慌てるクラスメイト達。そんな中1人、落ち著いている奴がいたそいつは、「あ、これもしかして異世界転移じゃね?」とのんき にそんなこと考えていた。強い光があたりを照らし、その光が収まって周りを見渡すとそこは、學校の教室ではなく全く知らない場所だった... ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ この作品は自分がなんとなく書きたいなぁと思って始めたものです。拙い文章で読みにくいかも知れませんが見てくださるととても嬉しいです。 6月21日 タイトルを変更しました。 6月23日 サブタイトルを若干変更しました。
8 67勇者の孫、パーティーを追放される~杖を握れば最強なのに勇者やらされてました~
とある魔王討伐パーティーは魔王軍幹部により壊滅し、敗走した。 その責任は勇者のアルフにあるとして、彼はパーティーを追放されてしまう。 しかし彼らはアルフの本當の才能が勇者以外にあるとは知らなかった。 「勇者の孫だからって剣と盾を使うとは限らないだろぉ!」 これはアルフが女の子たちのパーティーを率いて元仲間たちを見返し、魔王討伐に向かう人生やり直しの物語。
8 191VRMMO生活は思ってたよりもおもしろい
これは、剣道の個人戦の県大會で三連覇した猿渡 龍が、ある日の部活からの帰り道、偶々助けたラストックというゲーム會社の御曹司遠山速人に誘われて始めてみたVRMMOのゲーム『Together Partners Online』(通稱TPO)での生活を描いた物語である。 作者はこういったVR系の小説やネット等にある掲示板がどういうものかわかってないので、書き方を知りません。故に掲示板なしとなっておりますので、それを踏まえた上でお読みください。
8 140