《異世界に転生したのでとりあえずギルドで最高ランク目指します》就寢、そして確認

「取りに行きたい所だけど、多分數日はかかる」

そんな薬がダンジョンにあるとするなら、十中八九隠し部屋の寶箱の中だろう。

庫もそこで手した訳だしな。

となるとさっきも考えたが、最速で行って三日くらいはかかる。

ダンジョンは下へ行けば行くほど階の大きさが広がる。

そうなるとどうしても攻略に時間がかかる。

「だから今回は遠慮する。當初の予定通りエルフの里に行く」

なので気は進まないが、そちらに行くことを皆に伝える。

「それと今日は々あったからニーナとユキナにはもう休んでもらいたい。けど、大丈夫か? 二人がいなくなっても」

「はい。三人の手當ても終わっていますので、あとは私一人でも大丈夫です。お二人共、手伝いありがとうございました。とても助かりました」

時間も時間なので去ろうとすると、メルマンさんが二人に対して深く一禮する。

「こちらこそお姉ちゃんたちを助けてくれてありがとうございます」

「あり、がと」

それに対して二人も禮を返す。

「お姉ちゃん、早く寢てね? 治りかけだからって隠れて鍛練とかしたらダメだからね?」

「しないわよ。おやすみ」

「おやすみなさい」

「おやす、み」

挨拶を終えた二人に先に部屋から出てもらう。

「アズマさん?」

「悪い。俺はもうしここにいるから、先に休んでてくれ」

部屋から出る様子のない俺を不思議に思ったらしく、ニーナたちが振り返る。

そんな彼に斷りをれる。

それで納得してくれたのか、ニーナはそれ以上何も訊かず就寢の挨拶だけして去って行く。

「旦那様?」

そして彼らが部屋からある程度離れたのを確認してから扉を閉める。

何故殘ったのか疑問に思ったメルマンさんが小首を傾げる。

サナも不思議そうにこちらを見ている。

「メルマンさん。訊きたいことがもう一つあるんだけど」

メルマンさんに向き直り彼の目を見る。

この世界の醫者がこれを知っているかは分からない。

本來であれば試す前に確認しておいた方が良かっただろうが、そんな猶予もなかった。

だから事後で確認を取るのはおかしいが訊いておきたい。

換していた場合、今リリーに起こっている癥狀は起こってしまうものなのか?」

し引き気味になりながらも問いかける。

今、俺自に影響はない。だから功していると思っている。

しかしそれはあくまで素人の考え。この世界より醫療技の発展している地球のニュースで観た報しか持っていないそんな俺の考えがどこまで通用するか。

あの時はこれしかない! と思って行したが、『魔眼』で正確にクロシオモ草の毒だと分かった今、それによって起こる癥狀とは別のものが出ている。

つまり毒以外の原因があるとすれば、換くらいしか思いつかない。

もちろん功している可能も大いにある。

弾けないのだとしたら、俺も不調を起こしているはずのだから。

だから……だからはっきりさせたい。リリーを苦しめている癥狀は、俺が原因なのかどうかを。

もう、病気で苦しんで死ぬ人を見たくはない。

換……どれほどの量を換したかにもよりますが、非常に危険な行為ではありますね」

しばらく間を置いてから告げられた彼の言葉にからの気が引くのをじる。

やっぱり俺が……

量程度なられ替えは可能ですが、それが、そうですね……コップ二杯以上の量ですと不可能に近いですね」

続けるメルマンささんの聲が徐々に遠退いていく。

素人がおいそれとやって良い行為ではなかった。

そのせいで助けられたかもしれない人を苦しめてしまっている。

「……ですから、出來て太い管からの量だけっと、大丈夫ですか旦那様。顔がよろしくありませんが」

聞いた俺のために説明をしてくれていたメルマンさんが、心配してこちらの様子を伺ってくる。

背が低いからだいぶ覗き難そうだ。

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