《怪奇探偵社》(12)
「私達は、この家にずっと、住んで、る家族、なの。お願い、私達を、……救って殺してしいの。」
………言っちゃった。
泣きたくなるのをグッと堪える。
本當はまた、死にたくなんてない。
あんなに苦しいのは1度で十分。
もちろん家族達は大事で、大好きで、殺させたくない。
でも、………今の私達はずっと辛い狀態なの。
幸せになりたい。でも、どうやっても不幸せのままの、辛くて苦しい狀態。
お母さんは怖いくらい笑ってばかり。
お姉ちゃんはずっと怒ってばかり。
私は泣いてばかりで、
妹は子供達を引きずり込んで楽しそうに遊んでる。
使用人だった人達は、ひどく苦しみながら私達にまだ仕えてる。
表のこそ違うけど、私にはわかる。
みんな、すごく苦しんでる。辛いって悲鳴をあげてる。もう解放されたいって、思ってる。
どうしてこんな事になったのだろう。私達は、何も悪い事してなかったのに。
全てあの人のせい。あの人の…お父さんの、せい。
あの日、正気を失ったお父さんに私達は突然殺された。
それから私達はずっと人形に閉じ込められている。
お父さんは地下室に居る。私達がお父さんのを引き裂いて、殺して、閉じ込めたから。
でもきっとまだ生きてる。……そうじる。
私達では地下室のドアを開けられない。あの日以來、何度試しても無駄だった。
この人は弱そうだから多分無理。
でも、この人を捕まえておけば外の強くて怖い人達が協力してくれる可能がある。
あの人達なら……きっとここを壊してくれる。終わらせてくれる。その確信がある。だから…
「お願い、お兄さん…」
「………分かった、協力する。でも多分俺じゃあ葉えられないから、乃良さん達…外にいる強い人達にお願いしないと。君も俺達に協力してくれないか。」
俺なんかでは悪霊なんてとても倒せない。今だって敵意無く目の前に居るだけで失神しそうだ。
でも、乃良さんやナイさんならきっと、殺せる。
どうやって殺すのかは全く分からない。想像もつかない。
でも、不思議と確信がある。
ただ、その為にはあの3人と合流する必要があり、數日間も消息不明の子供達も気になる。
この人形に協力してもらい子供達を助けて帰れば………何かボーナスも貰えるかもしれない。
もう死んでしまっているかもしれないが、こんな場所では仕方が無いだろう。
最低でも品になりそうなを持ち帰れば…と、自分でも不思議な程俺は今、冷靜だった。
いつもなら人が死んでいるかもしれないのに行こうなんて考えられないだろう。
それも、この青いピエロ人形よりやばい化けがいるかもしれないのに。
死だって見たことはないし、考えただけで吐き気がする。
でも、不思議と今はそれがない。
やるしかないと、腹を括くくったのかもしれない。
死ぬ程怖くても、今はこの人形と共に行するしかない。
『じゃぁ、こっちだよ、お兄さん。子供達は妹のお部屋に居るの。まだ生きてたらいいね?』
青いピエロ人形(…は長いし、泣いてるような聲だから泣き人形でいいか)はふわりと浮いて、勉強機の橫を腕刺した。(指差すのと同じ意味)
釣られるように壁を見ると、いつの間にかドアがあった。さっきまでなかったのにと心驚いてしまうが、表にでではいけないと踏みとどまる。
「ああ、生きてる事を願うよ。行こう。」
『うん、お兄さん…』
その後に俺は、この部屋から出なければよかったと心の底から後悔する事を知らなかったんだ。
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