《【書籍化】「お前を追放する」追放されたのは俺ではなく無口な魔法でした【コミカライズ】》褒めてみた
「おっ、ミリィちゃん。そのリボン可いな」
毎日同じ行をとっていると、ちょっとした変化が目に止まることがある。何気なく料理を運んできたミリィちゃんの頭に飾られたリボンが目にったので話し掛けてみた。
「えへへへ、これ先日市場で見かけて気にって、お小遣いで買ったんですよ」
ミリィちゃんは嬉しそうに語ると、頭部に著けた青のリボンに指でれ、形を整えた。
毎日接客業をしており、余計な裝飾を極力避けているミリィちゃんだが、年頃のということもあってかお灑落に興味が無いわけではないらしい。
リボンは良い生地が使われているようでそれなりに高価なのだろう。おそらく、購には覚悟がいったに違いない。
しでも自分を可く見せたいと思う姿勢を俺は微笑ましく思い、更に褒めようと考えた。
「うん、可いミリィちゃんには大柄なリボンが似合ってる。センスも良いじゃないか」
「そ、そんなぁ。ガリオンさん口が上手いんだから」
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可いの子が笑う姿は目の保養になるので、俺はできる限りの譽め言葉を出し続けた。
――カチャンッ――
質の音がして振り向くと、対面で食事をしていたテレサがフォークとナイフを皿の上に置いていた。
「どうしたんだ?」
ミリィちゃんが料理を運んできてからまだ數分も経っていない。実際、料理はほとんど食べられておらず、今も湯気を漂わせている。
俺が疑問を浮かべるとテレサはナフキンで口元を拭い立ち上がった。
『し、用事を思い出しましたので』
空中に素早く文字を描き、こちらの返答を待つことなく食堂を出て行く。
「何だったんだ?」
俺は首を傾げると、行が読めない相棒の奇怪な言に頭を悩ませるのだった。
翌日になり、いつものように食堂で注文した食事をしているとテレサが現れた。
何気ない様子で席に著き、いつも通りメニューを指差し注文をする。
「おはよう」
注文を終えた彼と目が合ったので挨拶をするのだが、彼は何やら不機嫌そうに眉を歪めた。
『……おはようございます』
テレサは俺の方を向くと返事を返した。俺が食事を再開すると、目の前でチラチラとテレサがいている。
頭を揺りかし、まるで祈禱でもするかのようにアピールしてくる。もしかして二日酔いにでもなったのだろうか?
「あの……テレサ?」
『何ですか、ガリオン?』
「いや、気になるし食事中だから落ち著け」
何度も視界を橫切る頭のせいで食事に集中できないので注意すると、テレサは「はぁ」と溜息を吐いてきを止めた。
これで落ち著いて食事ができると思い、パンをちぎって食べていると、ミリィちゃんが食事を運んできた。
「お待たせしました……、テレサさん……それ……むぐっ!」
ミリィちゃんが何かを言おうとテレサを指差す。だが、言葉を発している最中でミリィちゃんの口元が杖で塞がれてしまった。
「おいおい、可哀想だろ」
突然のテレサの暴挙に対し、彼を咎めた。
「んぐっ……突然なんですか⁉」
ミリィちゃんは右手で杖をどけるとテレサに抗議した。
「いや、テレサが悪かったな」
パートナーの暴挙を咎め代わりに謝るのだが、當の本人はそっぽを向くと聞く耳を持たないでいる。
そんなテレサをしばらく見ていたミリィちゃんだが、凝視するようにテレサを見たかと思うと、
「なーるほど、そう言うことですか?」
ニンマリと笑いテレサに意味ありげな言葉を掛けた。
テレサは見下ろす彼を吊り目で睨むと、
『何も言わずに下がってください』
極めてストレートに要を告げる。
「はいはい、わかりましたって。本當にテレサさんって可いんですから」
ボソリと呟くと立ち去ってしまう。
しばらくの間沈黙が流れ、俺もテレサも食事をしている。
ある程度食事が進むと、テレサはフォークとナイフを置き文字を描いた。
『ガリオン、何か私にいうことはありませんか?』
「ん、ああ。次の依頼の件だが、例の巨付嬢から厄介なの押し付けられそうだったから斷っといたぞ」
先日、冒険者ギルドに呼ばれた際のやり取りを伝えておく。
『そうではなくて……いえ、その仕事も気になりますけど、もっと他に言うべきことがあるでしょう?』
何やら必死な様子で訴えかけてくる。俺はそんなテレサをじっと観察していると、彼は恥ずかしいのか視線を逸らし指で頭部を突いて見せる。
俺はいよいよどう答えていいかわからずにいると、ミリィちゃんが近付いてきて耳元で囁いた。
「ガリオンさん、テレサさんのリボンです。ほら、普段と変わってませんか?」
「ああ、それは気付いていたが、それがどうしたんだ?」
俺がテレサの変化に気付かないわけがないだろう。今日は新しいリボンをに著けていることくらい顔を見た瞬間にわかっていた。
テレサはじっと俺たちの様子を窺がっている。何かを期待するような目をしている。
「きっと、ガリオンさんに褒めてしいんだと思いますよ?」
「そんな馬鹿な、ありえないだろう」
これまでもんな格好を見てきたが、何も言わずとも特に気にした様子はなかった。だというのに、いまさらリボンの一つでこのような態度をとるわけがない。
「はぁ、ガリオンさんはこれだから……。昨日は見直したけど今日は幻滅したので差し引きマイナスですね」
「そこはプラマイゼロじゃないんだな?」
ミリィちゃんの評価が辛辣すぎる。
とにもかくにも、そこまで言うのなら褒めておくか。ミリィちゃんの間違いを証明しておけばそれはそれで意味があるだろう。
「テレサ」
『何です? どうしましたか?』
ことさら頭をアピールしてくる。テレサが頭をかすたび、黃のリボンがフリフリと揺れた。
「そのリボン、可いな。似合っているぞ」
『別にたまたま市場で買っただけですから、似合うも似合わないもありません。ガリオンに褒められても別に嬉しくないですよ』
「な?」
急ぎ、文字が書かれたので俺はそれを指差すとミリィちゃんに勝ち誇った態度をとった。
「ええ、よくわかりました。ガリオンさんだけじゃなくてテレサさんも凄く面倒くさいということが」
とても冷めた視線を送るミリィちゃん。俺が彼から視線を外しテレサを見ると、彼は頬を引っ張っていた。
「テレサ、どうした?」
奇怪な行をとる相棒に俺は驚くと、
『蟲がいたのでし……』
「そうか」
つねったことで頬が赤くなっている。俺はそれ以上突っ込むのを止めた。
『それより、仕事に行きましょう。今日も稼がないといけませんからね』
テレサは立ち上がると俺に促してくる。
「たく、食事くらいゆっくり食わせてしいんだけどな」
そう言って手を引くテレサの橫顔は緩んでおり、どう見ても機嫌がよさそうだった。
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