☆★☆★　最新巻書影　☆★☆★

『アラフォー冒険者、伝説になる』コミック５巻の書影が出ました。

原點回帰！　ミッドレス親子の表紙となっております。

タッ公先生にまた素晴らしい表紙を描いていただきました！

さらにシリーズ累計が20萬部突破しました。

ひとえにご購いただき、シリーズを支えていただいている読者の皆様のおかげです。

引き続きご顧いただければ幸いです。

5巻の発売日は６月１２日です！　よろしくお願いします。

ストラバールに殘る天上族の生き殘りたちは、カラミティの姿と、その戦力を見て、騒然とする。

銀の髪に、黃金のの輝きを持つ瞳。

真っ白なはサテン生地のように薄くっているようにすら見える。

ストラバール由來の種族ではない。

ましてエミルリアにいる羽なしや天上族とも違う。

ただ１つ、それを見た天上族たちが同時にじた見解は、どこか完されたのようなものが、カラミティにあるということだった。

その天上族たちをカラミティが一睨みする。

反的に天上族は仰け反ったが、すでにカラミティに斬られた後だった。

ある種、人類の天敵とも言うべき天上族を、まるで雑兵でもでるかのように斬っていく。

子供合わせても、３０はいただろう天上族は、気が付けば半數にまで減っていた。

さらにカラミティの攻撃は続く。

天上族はついに背を向けて逃げ出したが、カラミティは見逃さない。

一瞬にして前へと回り込むと、骸骨の柄が付いた剣を薙いだ。

ギィン！

金屬音のような甲高い音が、のどかな村の中で響き渡る。

前に出でた人の姿を見て、カラミティはようやくそれまでの躙を止めた。

「ハッサル様……」

餅を付いた天上族が悲鳴とうめきとも取れるような聲を上げて、自分の前に立ったハッサルを見上げている。

そのハッサルの足元からは、大きな尾を出ていた。らかそうなが尾を振る度にく。思わずりたくなるような尾だが、先ほどのカラミティの攻撃を弾いたのは、その尾であった。

「その姿を見たのは、いつぶりかしら。１０００年、あるいは２０００年ぶり？」

「黙れ、ハッサル……。殺すぞ(ヽヽヽ)」

「騒ね、カラミティ。昔からだけど……。まさか元に戻れるとは知らなかったわ」

「黙れと言っている」

「あなたが孤獨に耐えかねて、自分とと骨を使って、遊び相手を作ったのはいつの時代だったかしら……」

「黙れ！！」

カラミティは猛る。

全力で振ると、次の瞬間防したハッサルの尾を一刀両斷していた。

鋭くが噴き出し、辺りがの海になる。

そのを浴びたカラミティは、己の手についたハッサルのを舐め取った。

凄慘な姿に、元天上族の顔は青くなる。

一方、尾を斬られたハッサルの表は笑顔であった。

「さすがに今の(ヽヽ)あなたでは、尾１本では対抗するのは難しいようね」

真祖カラミティ……。

本來何もなかったストラバールにおいて、彼こそすべての始まりであった。

遠い昔……。

初めて天上族から放逐された天上族。

それこそカラミティの正である。

彼の姿はストラバール、エミルリア両世界で見ても、希有な姿と能力を持っている。

その力はかの天上族ですら恐れさせた。

故に天上族たちは、カラミティをストラバールに放逐した。

いや、カラミティを放逐するためにストラバールを作ったと言ってもいい。

それほど、彼の存在は天上族にとって恐ろしかったのである。

そして今それは証明された形となった。

「だが、そんな強いあなたでもどうしても勝てない敵がいた。それこそが孤獨。何もない真っ新な大地はあなたにはあまりに退屈すぎた。それは魂すら萎えて、生きることをやめることを決斷させるほどに……。だから、あなたは１つの決斷を下したわ」

生命を作ること……。

巨大な力を持つカラミティならできることだ。

カラミティは自分のと骨を捧げ、孤獨を忘れ、自分が何者であったかすら忘れた。

間違いなく、カラミティこそがストラバールという世界を創り上げたと言っていい。

「ヴォルフさんが聞けば、ビックリしたでしょう。【不死の中の不死(ブラッディ・ブラッド)】と呼ばれる破壊者が、まさか世界の創世者だったのですから」

カラミティの力に対して、エミルリアにいる天上族も指を咥えて見ていたわけではない。

むしろカラミティのような存在が再び現れても対抗できるように、力を備えることにした。

「それが賢者の石(エクサリー)……。世界の均衡を守る力。……そして、天上族がやったことはそれだけに留まらない」

カラミティの力を使い、平和で調和が取れた世界の中で、異が現れた。天上族がどんどんストラバールに、異端者を送り込んだ。

「その１人が神狐(しんこ)の私というわけですね」

「どうした、ハッサル。昔話をするほど、お互いまだ老け込んではおるまい」

「失禮ね、カラミティ。それとも昔の力と記憶を取り戻し、気持ちが大きくなっているのかしら……。忘れないでしいわね」

神狐(しんこ)ハッサルの恐ろしさ……。

ふわりとハッサルの背後に現れたのは、巨大な８尾の尾であった。

「あら……。そういえば、１つなくしたのだったわ」

そういうと、ハッサルは近くにいた天上族へと振り返る。

口元に薄く笑みを浮かべながら、天上族に近づく。ただならぬ予をじて、その天上族は後ろに下がった。

「は、ハッサル……。お前、何を……」

「大丈夫。落ち著いて。怖くないわ。ただ――――」

私のになるだけよ。幸せでしょ？

そしてハッサルは命を貪る。

エミルリアでは羽なしと呼ばれた種族たちが、天上族が放った魔獣の餌になっていた。それを天上族も羽なしもなんとも思わないことにヴォルフは、憤りすら覚えていた。

今、その天上族が捕食されている。

およそ食を食べるような音ではない。

あまりに凄慘な景であったが、カラミティは目を逸らさず見ていた。

ハッサルの食事はたった１の元天上族では済まない。再び逃げようとする天上族の前に出でると、ハッサルはその首筋に噛み付く。暴力的に貪る様は、カラミティを彷彿とさせる。一気にを啜り、骨をしゃぶると、命を吸い盡くした。

真っ赤になった口元を拭いながら、ハッサルは振り返る。

その表はもう穏やかな書ではない。

すでに半妖と化し、目の吊り上がった狐の姿をしていた。

やがて著ていたローブが弾け飛ぶ。

「おおおおおおおおおお！！」

が膨らんでいくと同時に、黃金にるを揺らしながら、１匹の九尾狐がカラミティの前に現れた。

立っているだけで、圧力をじる。

木葉が震え、空気すら微震していた。

それでも、カラミティは剣を向けたまま背筋をばし、宿敵を睨め付けている。

「來い……。ハッサルよ」

創世よりの宿業……、ここで決著を著けよう。

本日、拙作原作『「ククク……。奴は四天王の中でも最弱」と解雇された俺、なぜか勇者と聖の師匠になる』がニコニコ漫畫で最新話が更新されました。

もうサムネから笑ってしまう仕様になってますので、とりあえず読むか読まないかはサムネを見てから決めてください。

『アラフォー冒険者、伝説になる』5巻もよろしくお願いします。